子どもの日に憲法と児童憲章を考えた社説は書かれたか!
この日に文部科学省は何を考えているか!http://www.mext.go.jp/b_menu/daijin/shimomura.htm
児童憲章 制定日:昭和26年5月5日
制定者:児童憲章制定会議(内閣総理大臣により招集。国民各層・各界の代表で構成。)http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/004/siryo/attach/1298450.htm
われらは、日本国憲法の精神にしたがい、児童に対する正しい観念を確立し、すべての児童の幸福をはかるために、この憲章を定める。
児童は、人として尊ばれる。
児童は、社会の一員として重んぜられる。
児童は、よい環境の中で育てられる。
一 すべての児童は、心身ともに健やかにうまれ、育てられ、その生活を保障される。
二 すべての児童は、家庭で、正しい愛情と知識と技術をもつて育てられ、家庭に恵まれない児童には、これにかわる環境が与えられる。
三 すべての児童は、適当な栄養と住居と被服が与えられ、また、疾病と災害からまもられる。
四 すべての児童は、個性と能力に応じて教育され、社会の一員としての責任を自主的に果たすように、みちびかれる。
五 すべての児童は、自然を愛し、科学と芸術を尊ぶように、みちびかれ、また、道徳的心情がつちかわれる。
六 すべての児童は、就学のみちを確保され、また、十分に整つた教育の施設を用意される。
七 すべての児童は、職業指導を受ける機会が与えられる。
八 すべての児童は、その労働において、心身の発育が阻害されず、教育を受ける機会が失われず、また、児童としての生活がさまたげられないように、十分に保護される。
九 すべての児童は、よい遊び場と文化財を用意され、悪い環境からまもられる。
十 すべての児童は、虐待・酷使・放任その他不当な取扱からまもられる。あやまちをおかした児童は、適切に保護指導される。
十一 すべての児童は、身体が不自由な場合、または精神の機能が不充分な場合に、適切な治療と教育と保護が与えられる。
十二 すべての児童は、愛とまことによつて結ばれ、よい国民として人類の平和と文化に貢献するように、みちびかれる。(引用ここまで)
愛国者の邪論の視点は
1.そもそも、この憲章の理念である「日本国憲法の精神んしたがい」という言葉は具体化されてきているか!
2.「すべての児童の幸福をはかるために」ということで設定されている1から12までの目標が掲げられているが、文部科学省と教育機関は、この目標が到達されているかどうかについて検証しているか!
3.1と2の設問について、具体化されていないと言うのであれば、その理由は何か!
福島民報に大アッパレ!子どもの権利条例制定会議に大アッパレ!
福島民報 子どもの権利条例/被災地にこそ必要だ 2015/5/5 10:05
http://www.minpo.jp/news/detail/2015050522591
福島市で県内初となる「子どもの権利条例」制定に向けた動きが活発化している。子どもを取り巻く約30団体で結成した「子どもの権利条例制定推進会議」が市や市議会への働き掛けを強めている。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故という特殊な状況下で生きる子どもたちの権利は最大限、尊重されるべきだ。速やかな制定を望む。
推進会議がまとめた条例の素案は第1章から8章まであり、40の条文からなる。前文では「福島の未来を担う子どもが、放射能汚染のない社会に生まれ、安全安心な環境の中で成長することができるよう(中略)家庭・学校・地域・行政がそれぞれの責任を果たしていかなければなりません」とうたう。その上で「安心して生きる」「自分らしく生きる」「豊かに育つ」「参加する」「守られる」といった権利を幅広く保障することを目的に掲げている。
第7条では「失敗する権利」を明記する。失敗を否定的に捉えるのではなく、失敗から多くを学び成長できるよう支援するとしている。ポーランド人医師で孤児院長だった故ヤヌシュ・コルチャックが唱えた発想に基づく。
子どもの権利条約は国際人権条約で、平成元(1989)年に国際連合の総会において全会一致で採択され、翌年に発効した。日本も国連採択から5年後の平成6年に批准し、憲法に次ぐ位置付けとされている。条約の理念に基づき各自治体が条例を定める。
福島市議会は23年9月、条例制定を求める請願書を本会議で採択した。推進会議は学習会を随時開き、機運を醸成してきた。震災から4年以上が経過したが、機は熟しつつあるのではないか。
県が発表した4月1日現在の県内の子どもの数(14歳以下人口)は23万9128人で、前年同期に比べ4575人減った。減少率は鈍り、原発事故による人口流出に歯止めがかかったことを鮮明にした。子どもは地域の明るい未来をつくる大切な存在だ。子どもたちがずっと住みたいと思うまちづくりでなければ、地域の復興は成り立たない。子どもに優しいまちづくりは本県の将来に不可欠な要素といえる。
中心的役割を担う県ユニセフ協会は「福島で制定すること自体に大きな意味がある。世界にメッセージを発信できる」と青写真を描く。学校現場や経済界などの意見を取り入れ、早ければ年内に制定したい考えだ。震災下に生きる子どもを守り、権利を擁護する条例は、国内外に福島の決意を伝える。(浦山 文夫)(引用ここまで)
地方自治体ですすむ子どもの権利条例制定化!
だが、現実は?その原因は?
「川崎市子どもの権利に関する条例」制定の取り組み 1998年9月
川崎市子どもの権利条例制定過程の研究 - 早稲田大学 20叩年6 月29日
「川崎市子どもの権利に関する条例」と高校生
日野市子ども条例 日野市 2008年7月1日
石巻市子どもの権利に関する条例 - 石巻市 2013年3月27日
相模原市子どもの権利条例の制定 | 相模原市 平成27年3月
泉南市子どもの権利に関する条例/泉南市 2014年12月1日
「青森市子どもの権利条例」制定までの取組/青森市 2015年2月4日
特集 「子ども·若者ビジョン」~先進的な取組事例の紹介 - 内閣府
資料1号 子どもに関する条例等制定状況(PDF:254KB)大阪府内 平成23 年8 月調査
以上、全部ではありませんが、ネットで検索してみました。このような画期的な「条例」が制定されていることの意義は大きいと思います。しかし、これらが、ホンネのところで、子どもの人権を尊重して子どもの立場に立った教育や行政が行われているか!検証してみたいと思います。
愛媛新聞 こどもの日に/民主主義育てる体験重ねよう 2015/5/5 14:06
http://www.ehime-np.co.jp/rensai/shasetsu/ren017201505055255.html
法の線引きを変えても、実際に子どもが早く大人になれるわけではない。その当たり前でありながら見失いがちな視点を、政治家も子どもを見守る社会の人々もいまこそ持ち、大人への長い道のりのよき伴走者となりたい。
自分の言葉で思いを十分に伝えづらく、揺れながら時間をかけて自立への階段を上る子どもたち。安心の暮らしと豊かな育ちの保障を土台に、まずは子どもも社会の一員として尊重することが肝心だ。
選挙権年齢が引き下げられれば高校在学中に有権者となる。主権者として政治参加することは重要だ。討論を重ねて考えを深めるとともに、大人もその声にじっくり耳を傾けたい。
にもかかわらず、気掛かりなのは文部科学省の、校内の政治活動を規制する通知を出す方針。有権者として政治参加を促しつつ活動を規制することには疑問が拭えない。意見を自由に表明する権利を奪うことは許されない。
一方、自民党は改憲の必要性を訴える漫画冊子を作製。若年層の支持の取り込みを狙う。今回の選挙権年齢引き下げの法改正案は、改正国民投票法と年齢をそろえ、改憲への環境整備を進めるためのものであることは明白。大人の都合ばかりを優先させてはならない。
日本の子どもや若者は自己肯定感が低いと指摘される。選挙で1票を投じても何も変わらないという無力感を打ち破りたい。そのため、中高生らに政治の仕組みや公選法を教える以前に、幼いころから家庭や学校、地域との関わりの中で、話し合いや行動によって生活がよくなる実体験を持たせたい。体験の積み重ねが政治参加の実感を生み、民主主義を育てる。
近年、若い世代の社会活動への意識は高まっている。東日本大震災では、困難な状況下、多くの子どもたちの活動が大人を支えた。避難所の切り盛りをはじめ、臨時図書館や情報コーナーの運営、壁新聞作りなどで交流を深めた。地域の一員として認められ、役割を得た喜びが、子どもたちをさらに育てたにちがいない。自治の芽生えに未来への可能性が見える。
子どもたちの力を信頼し、よりよい社会をともに生きたい。力を伸ばすのも生かすのも大人の役割だ。きょうはこどもの日。大人の背中を顧みる日でもある。
大人の「定義」を法律上で見直す動きが進んでいる。自民、民主、維新、公明など与野党6党は3月、選挙権年齢を「18歳以上」に引き下げる公選法改正案を衆院に提出。今国会中の成立、来年夏の参院選からの適用を目指し、近く審議を始める。連動して民法の成人年齢や少年法の対象年齢の引き下げも議論する。(引用ここまで)
愛国者の邪論の視点
1.子どもの人権尊重を踏まえ、子どもの諸権利がどのように扱われ、具体化されているか!
2.そもそも子どもの権利条約と日本国憲法の関係はどうなっているか、子どもに教えているか!
3.子どもの意見表明権、請願権を含めた子どもの参政権がどのように扱われているか!
4.事あるごとに子どもの意見が尊重されているか!大人は子どもをどのように考えているか!