迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

そのすがたにかみをみる。

2016-10-22 19:16:16 | 浮世見聞記
川崎市幸区矢向3丁目の矢向日枝神社の例大祭にて、今年も土師流里神楽を観る。


今年の演目は、「黄泉醜女(よもつしこめ)」。



火の神を産んだことで命を落とし、黄泉国へと旅立ったイザナミを慕ひ自身も黄泉国へとやって来たイザナギだったが、



“黄泉醜女”と化したイザナミに襲われてしまふ。



逃げる途中で桃の実を投げつけると桃の精が現れ、



みごと黄泉醜女を退治する。





その功により、桃の精はイザナギによって困ってゐる人々を助ける神様となり、長い旅をはじめる……、といふお話し。

五分ほどの休憩のあと、「山神の舞」を舞ってお開き。


とくに宣伝していないこともあって、見物はまばら。

たまたま参拝に訪れた人が、なんだらうと、少し足を止める程度。


もったいない気もするが、いかにも観光客を当て込んだ見世物ショーになるよりかは良い。

なにがあらうとも自分たちの職分をしっかりとこなしてゐる姿に、わたしは惹かれる。


だから、

次の年もまた観に来ようと、

楽しみにする。
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