迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

隙間を警戒せよ。

2019-11-25 17:07:49 | 浮世見聞記


今朝、起床して窓を開けると、寒さの緩んだ外気と霧中の景色が入り込んでくる。


'80のチンピラのやうな服装で惡ぶってみせる、どこかズレた年嵩がひとりで勝手に悪態をつきながら、ひとりで町内を闊歩してゐる。

昨年まで見かけなかったジンブツ。


いつも同じ服装をした男が、いつもひとりで公共施設内の掲示物を、いつもひとりで舐めるやうに眺めてゐる。

今年から出没するやうになったジンブツ。



町内の隙間に、隙間なく新たな家屋が詰め込まれるやうになってから、

町が薄く汚れてきた気がする。


移住者に紛れて、たしかな外来種が入り込んでゐる。




せめて近隣の顔ぶれくらゐは、

ちゃんと認識しておかう。





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