
今朝、起床して窓を開けると、寒さの緩んだ外気と霧中の景色が入り込んでくる。
'80のチンピラのやうな服装で惡ぶってみせる、どこかズレた年嵩がひとりで勝手に悪態をつきながら、ひとりで町内を闊歩してゐる。
昨年まで見かけなかったジンブツ。
いつも同じ服装をした男が、いつもひとりで公共施設内の掲示物を、いつもひとりで舐めるやうに眺めてゐる。
今年から出没するやうになったジンブツ。
町内の隙間に、隙間なく新たな家屋が詰め込まれるやうになってから、
町が薄く汚れてきた気がする。
移住者に紛れて、たしかな外来種が入り込んでゐる。
せめて近隣の顔ぶれくらゐは、
ちゃんと認識しておかう。