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令和三年に登場した東京メトロ17000系を、相互直通運転の東急東橫線内でもだいぶ見かけるやうになってきた。
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かつて副都心線開通に合はせて機器更新した7000系もすっかり食傷氣味、そろそろ新型車の置き換へがあってもよい頃ではあった。
この17000系、外觀にそそるものはないが、發車時と停車時にモーターが笛のような高い音を發し、それがかつて東橫線を走ってゐた8000系列を彷彿とさせて、つひ懐かしい氣分になる。
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しかし走行中は至って静音、乗り心地も柔らかで、たしかに「日本の鐵道技術の粋を集めて造った」と胸を張るだけのことはある。
かつては東京圏各社の新型車が総Е231化すると云ふおぞましい事態に陥ったが、やうやくそれからも脱しつつあるのは幸ひだ。