「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

          ”あと三人”と「オレ流」

2007-11-02 06:12:00 | Weblog
プロ野球「中日ドラゴンズ」が53年ぶりに日本一になった試合をテレビでみ
たが、いま一つ感動がない。結論から言ってしまえば、8回まで完全試合を
続けてきた山井大介投手が9回、レリーフの岩瀬投手にマウンドを譲ってし
まったことだ。個人記録よりチームの優勝をという山井投手の希望をいれて
の「オレ流」の判断のようだ。

岩瀬投手には悪いが、中日ファンを含めて誰もが山井投手の日本シリーズ
初めてという大記録を期待し続投をみたかった。”あと三人”のコールがあっ
たかどうかは知らないが、「オレ流」が交代を告げにグランドに現れた時には
テレビ画面からも、ファンのがっかりの表情がうかがわれた。

チームの日本一が最高使命だとは思うが、ファンにとっては”make drama"も
観戦の要素である。ケガなど不慮の事故なら仕方がないが、山井投手はやは
り9回も投げるべきであった。”オレ流”もそれをやらすべきだったと僕は思う。
たとえ大記録が達成できなくとも、山井投手の”勇気”は讃えられる。数年前だ
が、大相撲の横綱、貴乃花がケガを押して優勝決定戦に出場、時の小泉総理
を感激させたことを思いだした。

僕は、中日ドラゴンズが「名古屋金鯱軍」といわれたころはファンだったが「オレ
流」になってからは嫌いになった。ベンチ姿の「オレ流」の無表情の顔をみるの
がイヤなのだ。長嶋監督の”make drama"の野球は、明るくつやがあった。ス
ポーツは、ただ勝つだけのものではない、と僕は思っている。