「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

      お江戸が残る品川の荒神さま界隈

2007-11-29 05:59:52 | Weblog
きのう夫婦で品川の”荒神さま”へお参りにでかけた。”荒神さま”は旧東海道
品川宿のはずれにある海雲寺という古刹だが、江戸っ子には”荒神さま”の名
で通っている。海雲寺の千体観音は、昔から”竈(かまど)”の神様として江戸
っ子の信仰を集め、3月、11月の27日、28日が大祭である。

わが家でも僕が物心ついた70年以上前から春秋2回必ず参詣している。自宅
の神棚に安置してある木製の”お社(おやしろ)"をお寺に持参、おたきあげ(護
摩)をして貰うしきたりだ。東京の旧家には参詣のあと頂いた"火の用心”のお
札(ふだ)が台所に張ってある。一方”荒神さん”には”竈をおこす”という縁起
もあって商家にも人気がある。境内ではその縁起物の”お釜おこし”が売られて
いる(1個300円)。このお菓子はここでしか売られていないそうだ。

”荒神さま”かいわいは江戸の名残が残っている。近くの海照山品川寺(ほんせ
んじ)門前には江戸地蔵第一番のお地蔵さん(1708年創建)が露座されておら
られる。もちろん「東海道膝栗毛」の時代にも鎮座されていた。お寺には国の重
要文化財に指定されている大梵鐘もある。この大梵鐘は幕末期、何者かに持ち
去られ、ヨーロッパを60年遍歴したあとスイスの美術館の好意で返還された数奇
の運命を持っている。境内には樹齢300年の大銀杏があり、その脇には戦争の
犠牲になった軍馬、軍犬、軍鳩(伝書鳩)の慰霊碑もある。

変容を続ける東京にもまだこんなところが残っている。