「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

          焼跡派と”カストリ焼酎”

2007-11-11 05:27:50 | Weblog
先日かって勤めていた会社のOB会で、亡くなった親友の夫人から生前、彼が
愛飲していたグラッパ(grappa)を頂戴した。グラッパはイタリア特産の葡萄の
搾りカスを醗酵させ、さらに蒸留した高級酒で、アルコール濃度40%という食
後に飲む酒だ。

親友は僕と同じ焼跡派でイタリア文学が専門、会社退職後はフィレンツエに
住み、古典文学を研究していたが、大の酒好き。ついにこれが原因で肝硬変
で倒れ、日本へ搬送されて6年前に亡くなった。

グラッパは”カストリ・ブランディ”とも呼ばれるが、焼跡派は戦後の”カストリ焼
酎”時代を経験しているのでその呼び方には抵抗がある。戦後すぐ街に焼跡
がまだ残っていた時代”カストリ焼酎”と呼ばれた安酒が闇市場で売られ、メチ
ール・アルコールが混入されていて失明したり生命を落とした人が多かった。

今朝、新聞に「裸者と死者」の作者、ノーマン・メイラーの死が載っていた。第2
次大戦の戦場体験を描いた彼のこの作品は、戦後の日本でもベストセラーで
あった。”カストリ焼酎”を飲んだ焼跡派の時代も終わりを迎えている。会社の
OB会で幹事が発表した、今年逝去した仲間は23人と過去最高であった。かっ
て”企業戦士”と呼ばれ、日本の戦後の経済復興の先鋒役を勤めた世代も終
焉に近づいている。

本当は、きょうのブログは孫のフットサルの東京都大会のことを書きたかったの
だが”善戦空しく”準々決勝で、二位になったチームに負けてしまった。お蔭でお
祝いの会もほどほどで済みそうだ。