「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

         ペットを飼うのも大変な時代

2007-11-19 05:50:54 | Weblog
行きつけの床屋さんの犬がガンで死んだ。犬齢8歳だから、まあまあの寿命なの
だろう。話好きのご主人によると、屍骸の火葬に1万円かかったそうだ。それも焼
却炉を備えた車が店に来て、お骨にしてくれての費用だという。世の中のことに
うとくなっている老人にとっては、犬のガンも火葬車のことも初めて聞く話だった。

ところが、先日のIT情報でこのペット火葬をめぐってトラブルが続出していること
を知った。毎日新聞の報道によると、ペットの火葬のさい、不当に高い料金を請が
求する業者があり、その苦情が東京都の消費生活総合センターに沢山来ている
のだという。一口にペットといっても子馬ほどある大型犬もある。床屋さんが見せ
てくれた業者の料金表によれば、火葬に10万円と書いてあった。業者の中には飼
主の足元をみて、数十万円もの法外な料金をふっかけ、拒否すると嫌がらせにで
るのもいるという。

きのう老妻と娘が連れ立って、かってわが家で飼っていた猫の13回忌のお参りに
川崎市郊外のペット墓地にでかけた。年間3,000円の管理費と1,000円の卒塔婆料
を毎年支払っている。むかし八王子の山の中に住んでいた頃拾った猫だが、わが家
の二回の引越しにも付き合ってくれた。そのストレスからか早死にしてしまった。

ペット・ブームだそうだが、昔と違って大変な時代になったものだ。戦前、僕らが子供
の時代は、東京でも犬は放し飼いだった。ペット食品といった便利なものもなかった。
まだ空地もあったので、屍骸を埋葬したあと簡単な木片のお墓をたて冥福を祈った。
それに今のように大型犬がいなかった。