「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

      ケニアの暴動とODA(政府開発)予算

2008-01-10 06:32:04 | Weblog
アフリカの国の中で、日本人に知名度の高い国の一つはケニアだ。1950年から
60年代にかけてかけて「少年ケニヤ」という山川惣治作の密林冒険物の絵物語
が大ヒットし35万部も売れた。その後漫画化され、テレビや映画にもなったから
60歳前後から上の日本人の男性は”ケニヤ"の名前を知っている。

このケニアで昨年暮れの大統領選挙の結果をめぐって当選した大統領派と野党
派との間に衝突が起こり、野党派勢力の強い西部を中心に暴動に発展している。
アフリカの中では比較的安定していた国だったが、国連人道問題調整事務所(O
CHA)の推定では25万人も避難民が出ており、民族紛争にも発展しかねない情
勢のようだ。

自民党国家戦略本部(本部長福田康夫総裁)がアフリカに対するODA(政府開発)
予算を2012年までに三倍に増額するよう政府に提言した、と新聞に書いてあった。
今年5月横浜で開催予定のTICAD(アフリカ開発会議)への”アドバルーン”かも 
知れないが、難問山積のこの時期だけに一般国民にはいま一つ理解できない。

高村外相は今年初めての外国訪問国としてケニアを予定していたが、暴動発生
で急遽、訪問を中止した。ことほど左様に、アフリカの情報は少ない。残念ながら
わが国の情報は、まだまだ旧宗主国(英国、フランスなど)に依存している。開発
途上国への援助に対して反対はしないが、よく情報を整理して相応な援助に留めた
ほうがよいと思うのだが。