「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

        日本人の劣化とモラルの低下

2008-01-27 07:03:17 | Weblog
先日、旧友との夜の会合があり、久しぶりに東京の山手線に乗ったが、相変わらず
ハラのたつことばかり。もう何度も小ブログでも書いたが、日本人のモラル低下はひ
どすぎる。年寄り(僕ではない)が乗ってきても席を譲ろうとする若者はいない。大股
を開き、夢中になってケータイを操作したり、糖尿病なのかペットボトルの水をガブ飲
みしている。一周一時間足らずの山手線なのに我慢できないのだろうかー。

「衣食たりて礼節を知る」という諺(管子)がある。「榮辱を知る」ともいうが、今の日本
には、これが当てはまらない。”ギャル○○”といった若い女が恥も外聞もなく大食い
している姿。キンキラキンの昔のチンドン屋のような女が車内でお化粧している姿。
”飾り窓”の女みたいで見るにたえない。

リカちゃん世代の精神科の女医が「なぜ日本人は劣化したのか」(香山リカ)という本
を出している。著者は僕の子供たちと同じ昭和30年代生れの世代だ。彼女の世代か
ら見ても日本人は劣化しているように見えるらしい。先日朝のNHKのラジオを聞いて
いたら早稲田大学の客員教授がやはり、日本人の劣化という言葉を使っていた。

日本人劣化現象のうち最もひどいのはモラルの低下だ。その原因の一つは明らかに
日本人が自己中心的になってきたことだ。他人への配慮、他人の痛みがわからなくな
ってきたことだ。東京の和田中学校で”土スペ”という塾教師による特定の生徒に対す
る授業を開始した。参加した11人と、その保護者は優越感を感じてよいだろうが、参加
できなかった生徒と保護者はどんな気持ちかー。公教育の場で学校がこのような差別
的な、他人への配慮をしない教育をしてはいけない。日本人の劣化を深めるだけだ。