「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

      公的年金 老人には「とくべつ便」を!

2008-01-24 05:55:27 | Weblog
昨年暮始まったばかりの「ねんきん特別便」に対して早くも”解りにくい”とのを批判
が続出、社保庁は改めて加入歴をチェックする見本を添えて103万人に書類を再発
送するという。この再発送にかかる印刷代や郵送料だけで1億7000万円も必要との
こと。まったく開いた口がふさがらない。

総務省に設置された「年金業務・社会保険庁監視委員会」は業務を”監視”していた
のだろうかー。自民党は改めて「年金行政改革議員連盟」を立ち上げ”諮問”委員会
設置したそうだ。何を”監視”し、何を”諮問”しようというのか、船頭多くして船進まず
の感がする。

「ねんきん特別便」は3月中には年金受給者にも送られてくるそうだが「認知症」だけ
で推定170万人もいる高齢層だ。すでに送付した48万人の「特別便」でも今までに回
答のあったのは3割強の16万人だという。年金受給者は60歳以上である。福田総理
は、国会答弁で”記憶を呼び戻して”と、役人原稿を棒読みしていたが、記憶を呼び戻
しても、内容が理解できなくては答えられない。

昨年12月13日の小ブログは年金問題について”無能な役人、政治化の詭弁”を書い
たが、その際昭和37年、亡父の老齢年金(無供出)が停止された時の役人の対応を
紹介した。都知事発行の「国民年金福祉支給停止通知書」に添えて担当役人から父
宛てに手書きで停止理由が懇切に書かれてあった。当時の役人には心の温かみが
あった。

今回の公的年金の不始末について、政府はまったくけじめをつけていない。だれも
責任を他人ごとにして反省がない。反省がなければ、税金を湯水のように使っても
解決はない。