「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

      再び公立中学校の"有料塾”の異常さ

2008-01-14 06:38:23 | Weblog
小ブログは東京・杉並区立和田中学校の"有料塾”問題について1月9,11日に
わたって触れ、結論として"有料塾”は公教育の機会均等に反するから止める
べきだと主張している。この問題がどのような結論に達したのか、残念ながら
わが家の新聞は報じていないが、僕のブログを見た知り合いが、和田中学校
の地元の人の意見が載った新聞を届けてくれた。

「東京新聞」の「発言」(投書欄 1月11日)に和田中学校の学区内にある松ノ木
町会長の方が「杉並区中学校の”夜間塾”に反対」と投書されている。投書を集
約すると「(この夜間塾は)義務教育の場に民間塾の授業を持ち込み、生徒間格
差をあおるほか、夜間通学の防犯態勢を周辺地域に要請するなども異常としか
思えない」「学習塾に行きたい生徒の足元を見て義務教育の責任者が”客寄せ”
のようなことはすべきではない」ーである。僕もまったくそうだと思う。

「朝日新聞」のコラム「天声人語」(9日)もこの問題を書いているが、僕には論旨
がよく理解できない。故西堀栄三郎氏(第一次南極越冬隊長)の言葉を引用して
”まずは、やってみなければ"と、暗に有料塾に賛成している。何事にも規律、規則
がある。和田中学校がやろうとしていることは、明らかに義務教育の機会均等に反
している。

日本の公教育は地域社会との深い”絆”の上に成り立っている。受験戦争をあおり
一部の子供を利するだけの制度に、地元が反発するのは当然である。杉並教委は
毅然として容認すべきではない。和田中学に真似て”我も我もと”各学校で同じこと
をすれば、中学校は塾の出店となってしまう。