バンビ・わーるど

プラダー・ウィリー症候群の息子「バンビ」を愛し、その成長を見守る母・suzuのつれづれ日記(&ときどき猫だより)

将来の”働く”を考える

2016年12月01日 | 社会的自立に向けて
バンビに将来何になりたいか?を聞くと、いまだに ”バスの運転手さんか、電車の車掌さん”という答えなんだけど...。

いやいや、どっちもちゃんと漢字が読めたり、時間を正確に計算できたりしないと無理なんだよね。
つまり、バンビには難しいんだけどな。
それをどう本人にわからせたら良いものか...。


それはさておき、中学校にもなると支援級といえども(支援級だからこそ?)就労に向けた学習をするようになる。

前にも書いたかもしれないけど、内容は学校によってそれぞれ違うみたい。
バンビの通う学校は、職場実習に行くのは3年生だけ。(近隣の学校には2年生からというところもある。)
そして、どうやら区内ではこの学校だけが、全学年 校内作業実習を行う。

朝から1日ずっと立ちっぱなしで、割りばしを袋詰めし、さらにそれを20本ずつまとめてメッセージの書かれた紙と一緒にビニール袋に入れる。
これを2日連続で。

バンビは 1日目、病院の定期検診とダブってしまい
小児科と整形外科と心理の予約を全とっかえする気力が私になくて欠席することに...。
2日目だけの参加となったけど、どうやらエプロンを身に着けるところから苦労したらしく
割りばしも紙の袋に指すのはできたけど、それをまとめてビニールに入れるのは難しかったようだ。
(手が小さいし、何しろ不器用だしね。)

できあがりはこんなカンジ → 
ちょっと不揃い。他の子のはもっとピシッと揃っているんだよね。

身だしなみ(手洗いも含めて)、私語禁止、挨拶や言葉遣い(できました。次をお願いします。とかね)
休憩時間以外立ちっぱなしの作業。
相当キツいと思う。

バンビは出遅れていることもあって隣の子のを見てしまい、よそ見をしないように何度か注意された様子。
PWSは集中して取り組むことはできる方だから、それは良かったみたいだけど。

疲れたのか、その日は夕飯も食べずに寝てしまった。


昨日は区内の作業所の見学に全学年で行ってきたようだ。
パンのいい匂いがしたと言っていた。

一人ひとり質問をすることになっていて、バンビに割り振られたのは「パンは何時から焼くんですか?」だったらしいけど
朝、8時には焼き上がってます という答えだったそうだから、一体何時から作業するんだか...?

働くということは、かくも厳しい。
しかし、その割に障害者のもらえるお給料は 哀しいまでに少ないのが現実。


うーん、バンビは将来何になる? どんな仕事をして、どういう生活をするのだろう?
あと、5年ちょっとで、それは現実として迫ってくるんだよね。
いやはや...。


私自身もバンビの将来に向けて、少しずつ情報収集をしているんだけど
結局 問われるのは、作業ができるかどうか より、むしろ日頃の生活ぶり なんだって、何かで読んだんだよね。

時間が守れるか、挨拶ができるか、指示に「はい」と従えるか。
あと、言葉で人を傷つけたりしないか とかも。(← これ結構大事。)

親の接し方も問われる気がする...責任重大だなぁ。


バンビはもう中学生なので、最近は週末に自分の靴を洗うようにさせているのだけど
先日「今週は雨降らなかったから、雨の日用の靴は洗わなくていいね。学校の外履きと上履きを洗っといて。」と声かけしたんだけど
見たら、雨の日用の靴も一緒に3足洗おうとしていて...。

「雨の日用はいいって言ったよね?」と言ったら、「だって、わからなかったんだもん...。」
先に雨の日用の靴の話を持ち出したから、混乱したんだろう。

でも、わからなかったら”もう一度教えてください。”と聞くとか、”これでいいですか?”と確認するとか
そういうのが仕事をする上で大事なことだよね。
わからないのに自分の判断で進めてしまったら、大きなミスになりかねない。

そういうことを、この子は経験を積みながら身に着けていくしかないことなんだな って改めて思ってしまった。
学校生活でも だけど、それよりは普段の家庭での生活で親が積ませていくことが大事なんだろうなぁ。

バンビの将来のために、私にしてやれることは なんだろう?
最近はそんなことをよく考える。
できることはなんでもしてやりたい。でも、現実はなかなか難しい。
だって、毎日手探りなんだもん。教科書も参考書もない。
だからこそ、こういうことを情報として取りまとめていきたい というのは、親としての私の目指すところなんだけどね。


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将来を考える

2016年07月21日 | 社会的自立に向けて
だいぶ日にちが空いてしまった。
最近、理由あって区内の福祉施設を見学したりしていて、何かと忙しく...。

いわゆる作業所(就労継続支援施設、生活介護施設)、最近少しずつ増えている就労移行支援施設、通勤寮、特例子会社 etc。
そのうち機会があると思うので、グループホームも行ってこようと思ってるけど。

バンビが高等部を卒業を前に取りあえず進路を考える時までは あと5年半余り。
もちろんそれまでに社会情勢は変わるだろうし、法律も変わる可能性あるし。
だから、今見たことがそのまますべて当てはまるわけでもないんだろうけど
それでも 実際に行ってみて、直接見て聞いて初めてわかることってあるよね。

情報に振り回されたり、頭でっかちになる必要はないと思うけど
必要な情報をその時までに得ておくのって やっぱり大事な気がする。


で、バンビみたいに 中度の知的障害者にとって
まず、一般就労を目指すのか(企業の障害者枠とか、特例子会社とか)、福祉就労でのんびり過ごすのか
そこが運命の分かれ道。

そりゃできたら一般就労してほしいな と思う。
10万円以上お給料もらって、それで支援を受けながら自分の生活を営んで、余暇も楽しんで...
そういうのが理想の姿。(あくまで親としての私の理想ね。)

でも、一般就労はそれなりに厳しい面あると思うし。
PWSはストレス耐性弱いからなー。
ストレス溜めこんでそれが食欲や問題行動になって爆発! っていうのは避けたいよね。

それに、一般就労って言っても、正社員になれるのはほんのひと握りで
あとは契約社員とかアルバイトとかの非正規雇用。
不安定な身分だもんなぁ...。

 
それじゃ福祉就労して
毎日作業所に通って、単純作業で月に1~2万円くらいの工賃もらって
レクを楽しんで、のんびり楽しく過ごす?

いやそれも悪くないけど、最初からそれでいいのか、ちょっと物足りなくないのかなぁ。
大体 親が死んだら生活成り立つのか... それも心配。

てなわけで、すごく悩む。


これ書いちゃうと、小さい子のパパママはショックかもしれないけど
染色体異常って 退行が早いって聞いてる。
つまり早く老化してしまって、いままでできていたこともできなくなってしまうらしい。

訂正:早期退行は、ダウン症ではよく言われていることなのだけど、そういう症例が多く見られるということであって
 必ずしも全員に当てはまることではなないかもしれないし
 同じ染色体でもPWSの場合でも当てはまるのか、医学的なウラを取らずに「染色体異常って」と書いてしまいました。
 (そもそも、私は医学的に素人だから 論文のデータとか医学的根拠なるものをきちんと示すことは難しいですが。)
 書き方については 以後気を付けます。


だから、ずっと一般就労でやってく ってできるのかなぁ? と思ったり。

ある程度若いうちは 一般就労して、生き生きと自分の生活楽しんで
年齢がいってキツくなってきたら、福祉就労でのんびり でいいのかな なんて思うのだけど
どうなんだろう...。


それに、PWSは常に食の問題がついて回る。

作業所の昼食も、厨房があって自前で作ってるところもあれば仕出しのお弁当のところもあって
例えば 量やカロリーの調節って 仕出しのお弁当だとなかなか対応できないみたい。

そうなると、通所できるところが限られてしまう。
ある程度自分で、ご飯を半分にするとか、野菜から先に食べる とか習慣をつけておけたらいいなぁ と思ったり。

それとか、グループホームって、大体週末は調理してくれる人がいなくて
自分で調達ということろが多いらしく
”週末の食糧事情が悪いと、月曜日に利用者さんの機嫌がよくなくてモチベーションが上がらない。”
と 話してくれた施設長さんがいたなぁ...。

PWSにとっては 食の管理は常に誰かに見てもらわないと厳しいだろうから
共用の冷蔵庫とかがあって中身は自主管理 ってなると無理だよね。

グループホームに入るなら、PWS専門のところじゃないとつらそう。
今、日本にはそういうのないみたいなんだけどね。


あと いろいろ見て思ったんだけど
18歳で世の中に出て、働いて、生活自立して って、定型発達の子でもなかなか厳しいのに
それを 障害ある子にやらせようっていうんだから そりゃ大変じゃないわけよね。

やってみてうまくいかなかった って人も多くて
そうすると 元々自尊感情が低い人が多いから、ダメージが大きくて
立ち直るのが大変だったり時間がかかったりするみたいで
なかなか次に進めない。

だから、やっぱり準備期間というか、事前訓練みたいなことって必要だなー って思う。
就労に関しては ある程度学校(高等部)でやってもらうんだろうけど
卒業してからすぐ就労じゃなくても、移行支援施設みたいなところに通って
必要なことを身に着け、自分に自信持ってからでもいいのかな。

生活の方は これはもう小さい頃からの積み重ねで習慣づけることと経験値を上げること。
これに尽きると思う。

そして、早くに自立に向かって親離れ子離れすること。
ずっと自宅で親にいろんな面で支えられて生活してたら
親が年老いて、本人が中年になってから 生活変えさせようとしたって無理だと思う。
通勤寮の支援員さんも 本人がまだ柔軟でいられる早いうちに、楽な生活にどっぷり浸かる前に来てください
って言ってた。そりゃそうだろうな。


勉強すればするほど、もっともっと知っておいた方がいいことってたくさんあるな と思う。
あと5年半...そんなのすぐだもんね。
バンビのためにできることはできるだけしておいてあげたいな。

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単独行動

2015年05月04日 | 社会的自立に向けて
ブログの更新が久しぶりなんで、書きたいことがいろいろ溜まってますが...

バンビは 学校は班登校で、下校は1人だけど、まぁそもそも学校が目と鼻の先の距離だし。
それ以外はいままで基本 私か、後は移動支援のヘルパーさんか、放課後デイサービスの支援員さんと一緒に行動していて
まったく1人で ということはしないできた。

でも、高学年になり中学就学を考えたら、支援級はかなりの距離を1人で登下校時に歩くことになるし
そろそろ単独行動を考えていかないと とは思いつつ、なかなか踏み出せず。

それが 歯列矯正を始めるにあたって(この話はまた改めて書くつもりだけど)
その歯科医院が自宅より私の職場に近く、私が一度帰宅してバンビを連れて一緒に行くより
私の職場の最寄駅までバンビが1人で来てくれた方がタイムロスがなくていい ということになって
思い切って バンビ1人でバスに乗せることにした。


我が家は区役所に近く、区役所前にバス停がある。
区内の北側と南側にJRの駅があり、その間を往復しているバスがあるんだよね。
その他に、区役所始発で北側の駅が終点のタウンバス(コミュニティバス)がある。

その区役所前のバス停は 毎週プールや塾に行く時も、ショッピングモールに出かける時も
これまでずっと私と一緒に頻繁に利用してきたから、バンビもよくわかっている。

ただ、万が一のことも考えて、前日にキッズ携帯も購入。(この話もまた改めて。)
使い方を夜に練習して、いざ決行!
バンビも緊張していたようだけど、私もドキドキで 時間が近づくと仕事も手につかないカンジ。


北と南を間違えないように&座れるように と思って
バンビには本数が少なく、大回りで時間もかかるけど空いているタウンバスに乗るように伝えておいた。

そして 1.3時になったら家を出て、3時10分のタウンバスに乗ること
      パスモ(ICカード)と携帯を忘れないように。鍵もかける。
    2.バス停に着いたら、ママに電話する。
    3.終点で降りたら、もう一度ママに電話する。
と メモまで書いて渡しておいた。


でも、予定の時間より早く電話がかかってきて、何かと思えば「ママ、ゲーム持ってくるの忘れちゃった!」
確かに、メモに書かなかったからなー。でも、取りに戻る時間はないぞ。あきらめろ。

また着信。「タウンバスじゃないのが今、行っちゃった。」「いや、だからタウンバスでいいって。」
バスにこだわりがあるバンビにはこの辺が難しい。

またまた着信。「次のバスがあと8分で来るって。タウンバスより早く着くからそっちに乗っていいよね?」
何故、予定を変えるんじゃー。ママの言いつけ守りなさいよ!
でも、もう面倒くさい じゃなかった間に合わないから いいよいいよ、早く乗れ! 

そんなカンジで(笑)結局、無事バスは到着。携帯を握りしめたバンビとめでたく合流できました。
やれやれ~。
でも、”僕 できたよ”というカンジのバンビの顔は晴れ晴れとしていたなぁ。


初回が無事成功したので、次は塾に行く時に 私が先に家を出て
バンビがまた1人でバスに乗り、さらにはそこからJRに乗って1駅先の駅の改札で落ち合うことにした。
これも途中何度もバンビから電話がかかってきたけど、とりあえず無事成功。
先生にも”1人で来たんだよ。”と報告し、”すごいねー。”と誉めてもらってご満悦のバンビ。
そうやってスモールステップで進めていくと、自信になるんだねー。


で、次は スイミングも1人で行く気になっているけど
これは終点ではなく途中で下車しなければならないのでハードルは高くなる。
いままではついウトウトしちゃうこともよくあって
でも、そうすると彼には馴染みのないエリアに運ばれてしまう可能性大なんだよね。
バスを降りてからもプールまでは10分くらい歩くし、途中で国道を横断しなければならないので
車に見とれて危険認知が疎かになりがちなバンビにはリスクも高くなる。
まぁ、今は夕方明るいから やるなら今でしょってカンジではあるけど、ちと迷うなぁ。


単独行動については、ママ友とも話したけど
イレギュラーな事態になった時に対処できるかどうかが大きな課題 みたい。
例えば そうやって寝過ごしてしまった時。電車が遅延している時。
携帯でちゃんと状況を私に話せるか、周りの人に聞いたりしてリカバリーできるか。

あと、他の人とトラブルになる可能性もあるよね。
私には(見慣れているので)”あ、この人 障害者だな。”ってわかる人でも、ぱっと見ではわかりにくかったりして
そういう知識や理解のない人にとっては 傍若無人な行為に映ることがあるようなんだよね。

例えば、狭いスペースしか空いてない座席に無言で無理やり座る とか
荷物が邪魔になっているのに気付かずにいる とか。
(まぁ、そういうの健常者でもいると思うけど。)
それでたまにイヤな顔をされてたり、文句を言われている人を見かけることがあって
ツラい気持ちになってしまう。

だから、私はバンビの鞄にはヘルプカードを付けているし(それで障害者と認識してくれる人がどれだけいるかはわからないけど)
小さい頃から 座る時は荷物は膝の上に とか
ひと言 ”ここ、いいですか?”とか”すみません”とか言うようにバンビに教えてきて
それはできるようになってきてる。
ただ、リュックを下ろす時・背負う時に、周りの人に配慮せずいきなりやるから
当たりそうになってヒヤヒヤすることはいまだにある。

こういうのはほんと急にできるようにはならないんだよねー。
何度も何度も繰り返し、何年もかけてやっとできるようになる気がする。

面倒と言えば面倒だけど、でも将来の就労とか自立を考えたら そういうのは今から親が根気よく教え続けなければ。
今なら(まだおチビのうちなら)失敗しても周りも大目に見てくれるし
本人もやり直すチャンスはいくらでもあるんだよね。

”頑張ってやってきて良かった”って、いつかそう思える日が将来きっと来る って私は信じてる。
さて、次のトライはどうなることかな~。

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買い弁とお金の計算

2015年04月03日 | 社会的自立に向けて
春休み、バンビはデイサービスのお昼に”買い弁”(お弁当を買って食べる)を楽しみにしていることは前にも書いたけど。

近所のコンビニやスーパーで買うらしいんだけど、そうやって自分で選んでお金を払うのも学習のうち と思って許すことにしている。
支援員さんには できるだけカロリーの少ないものを選ぶようにサポートをお願いしてるんだけどね。

でも、今日は帰ってくるなり、いきなり「ママ、ごめんなさい。今日はメロンパン食べちゃった...。許してー。」と言ってきた。

私は別に怒るわけではない。
「えぇっ!いいのー?」と大袈裟に驚いてみせる。
「小さいのだよ。カロリー書いてなかったから大丈夫。」(意味わからんけど。)と必死のバンビ。
「ちょっとおなか触ってごらん。ほら、ドラえもんみたいだけど。」と言うと、「明日、運動するよー!!」


バンビは太ったらかっこ悪いと思っている。
シュッとしたかっこいいお兄さんになりたいと思っている。
だから、PWSという障害のこと自体はまだ知らなくても、たくさん食べ過ぎちゃいけないことも
運動しなくちゃいけないことも自覚している。
そういう風に育ててきたから、意識が染みついているようなんだよね。

でも、食べたい気持ちもあって、いつも葛藤があるのも事実。
かわいそうだけど、それはバンビがずっと背負っていかなくちゃいけないものだから。
食べ過ぎても叱りはしないけど、食べ過ぎてはいけないことをずっと繰り返し教えていくしかないと思ってる。


買い弁にはもう1つ理由というか目的があって、それはバンビがお金に慣れるため。

基本的にはいつも1000円を(バンビが払いやすいように)お財布に入れて
帰ってきたらまずレシートとおつりを出して、何を食べたか報告させるようにしている。
そして、お財布の中の残金がちゃんと合っているかを一緒に確認しているんだよね。
人からお金を預かって買い物したら、そうする習慣を身に着けさせたいと思うから。

それに3桁の計算ができなくても、硬貨の違いがわかって枚数が数えられたらおつりがわかるようになるといいなと思うんだけど
やっぱりこれがバンビには難しいらしくて
特に帰宅後は疲れているから集中力もなくて、なかなか苦戦することが多い。

でも、こういうことを繰り返して、社会に出るまでにはお金の計算ができるようになるといいな と思っている。
いずれは、毎回千円札を渡すのではなくて、お財布の中の硬貨からどの硬貨を何枚出せば足りるのか くらいが
わかるようになってくれたらいいんだけどなぁ...。
ほんと、こういうことは長期戦でやらないとなかなかできないんだよねー。

何度教えても覚えないバンビにイライラして、つい声を荒らげてしまうこともあるんだけど(夕方の忙しい時が多いし)
これもバンビの将来のため。
親も地道に努力していくしかないんだろうなぁ...。

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働ける子に育てる

2015年01月31日 | 社会的自立に向けて
先日、就労に関する講演会を聞いてきました。
スピーカーは 食品トレーを製造している大手企業の特例子会社の社長さん。

この会社、一部上場で障害者の雇用率なんと16%超。
”障害者でも働ける”ではなく、”障害者だからこそできる仕事がある”という発想は新鮮だった。

実際に働いている姿を動画で見せてくれたけど、早送りしてるのかと思うほどのスピードでリサイクルのトレーを選り分けてる姿にびっくり。
トレーの選別の精度は機械より余程高いのだとか。

障害者は真面目でズル休みしない、無駄なおしゃべりしない。集中力がある。
根が臆病だから慎重で、余計なことしないから、労災もほとんどないというのも驚き。

重度な人はWカウント(人数が2人分とみなされる)ので、働ける重度障害者は企業にとって貴重らしい。
重度だとお漏らししたり、8時間働く体力がなくて、そこら辺に座り込んだりもする。
でもいいんだと。お漏らししたら、シャワールームに行って洗って着替えれば済む。
最初は何もできなくても、長い人でも半年したら変わる。みんなちゃんと働けるようになる。

いままで ”挨拶できないと仕事できない”って話を聞いてきたけど
挨拶できなかったら仕事させない。みんな仕事したいから、挨拶するようになります と。

重度な人も仕事して月に10何万円稼ぐ。自分の仕事に自信とプライドを持ってる。
障害者も健常者も同じ働く仲間。
それぞれのできる力を伸ばせば、十分企業にとって戦力になる。
実際、この会社儲かっているらしい。win-winの関係が成立してるってすごい。

何かいろんな意味で 目から鱗なカンジ。

実際に障害者と現場で働いているリーダーらしき若い女性も話をされていて(丸の内当たりのOLにしか見えない みたいな方だったけど)
「作業着に袖通してから、ファスナー上げないでじっとしている人がいる。
 あぁ、いつもお母さんがやってあげているんだろうなぁ と思う。
 作業着を自分で着られない人は仕事できませんと言って、何度か教えるとみんなできるようになります。
 バスや電車の乗り方がわからない人もいる。 普段、家の車に子供を乗せて出かけているから。
 楽でいいかもしれなけど、大人になっても公共の乗り物の乗り方がわからないんでは困る。
 できないのではない、やったことがないからやり方がわからないだけ。
 やらせてないのは 親です。

 土日など余暇の時間を充実させることも大事。
 外出しても自分でお金払ったことないって人がいる。みんな親が払うから。
 親に お給料はどうしてるのか聞いてみると、貯金している と...。
 貯金もいいけど、普通の人と同じように自分で稼いだお金を自分の楽しみのために使うことも大切。
 リフレッシュしてまた明日から仕事頑張ろうという意欲につながるから。」

社長さんも
「うちの子はこんな子だから...」って親は言うけど、それ禁句です。
親が子供を差別して、可能性を狭めてる。

この先、高齢者が増え、障害者も増え、福祉のお世話になる人が増えるばかりなのに
働いて税金収める人は減る一方。
このままじゃ日本という国は破たんする。
働ける人は働いて、稼いで税金納めないと大変。
働くとは社会の役に立つ、誰かのために何かをすること。プライドであり喜びになる。

働いてい生きていくんだという意欲が大切。
そのためには まず親が、この子を働ける子にすると思わなければ。
意欲と体力を育てる。これが大事らしいです。

講演会の内容はそんなカンジで、なかなか良い刺激になりました。
特に親のあり方については 耳の痛い話だったしね。


ただ、就労ではなく例えば生活介護を受けながらのんびり過ごすことも別に悪いわけじゃなくて。
特にPWSだと 過剰な期待やプレッシャーから問題行動につながっていったりってこともあるようで
その子その子に合う環境というのはあるだろうし、それを選んでいけばいいのかな とは思う。

でも、私としては やっぱりバンビには将来働いてほしい。
仕事をすることで得るプライドや喜びや仲間を大切にして、余暇も充実した人生を送らせてやりたいと思う。
バンビが高校を卒業するまであと7年。
彼がどんな人生を選びとるのか 不安もあり、楽しみでもあり...。

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就労施設見学

2014年12月08日 | 社会的自立に向けて
もう先月の話になるんだけど...

私は区の育成会(手をつなぐ親の会)というのに入会していて、今 うちの学校の理事(代表)として活動しているのだけど
それの小中部会(小学生・中学生の知的障害児の親の集まり)では 年に1回くらい就労について勉強会をしたり、施設見学を行ったりしている。

で、今年は 私が世話役なので、施設見学をしたいと思って、区内の福祉工場の見学をセッティングした。
そこは就労継続支援のA型とB型が同じ建屋の中にあり、A型の方は本当に町工場のような印刷工場、B型は作業訓練の施設 というカンジ。

私は 以前、やっぱり小中部会の関係で大手メーカーの特例子会社の見学はしたことがあるけど
就労継続支援施設を見るのは今回が初めて。
担当の支援員の方がとても良い方で、丁寧に説明してくださったのだけど
やっぱり 事前に予備知識を入れておかなければ理解するのはむずかしかっただろうな という気がした。
(実は下見をさせてもらった時にそれは感じていたので、アンチョコの資料作って事前に参加者に配布はしていたんだけどね。)


そして、実際に見学し、お話を聞いて思ったこと。

障害が軽いから働ける、重いから働けない ということではなくて
障害の軽重や症状に寄らず、時間を守るとか身だしなみとか基本的な生活習慣が身についていなければダメだし
他人の指示を素直に聞けてそれに従おうという気持ちや、勤労意欲がなければ続かない ということ。
そういうのは いざ働くとなってから身に着けようと思っても遅くて
小さい頃からの積み重ねが大事なんだ ということ。

これは、うちの学校のT先生がいつも口を酸っぱくして言ってることなんだけど
今回 初めて施設見学した低学年の子のママ達も、実際に見て、現場の人に言われて実感したというか、納得したみたい。
先生の言ってることはこういうことだったのかと...。


ダウン症とかPWSは最初から障害があることがわかってることが多いし
だから、障害者としての人生なり将来の生活を小さい頃から描くことが 親の会なんかに入っていると余計にしやすいと思うけど
軽度発達障害のお子さんは なかなかそういうのがない、あるいは機会が少ないから
将来を見通して我が子のことを考える というのが難しいようで。

ちなみに特別支援学校となると、学校として(PTA主催かもしれないけど)施設見学をする機会が割と頻繁にあるそうだけど
支援学級になると そういう機会はほとんどなく、ましてや普通級では おそらく皆無に違いない。

そういう意味では こういう育成会みたいな組織に入って、知識を増やすことはとても大切だと思うんだけどね。
こういう会の存在自体も知る由がないし、その必要性を理解できない人も多いようで...。


まぁ、それはともかく。

施設の職員の方もおっしゃっていたけど、事業所によってそれぞれ特色があり 内容もぜんぜん違うので
いろいろ見て、その子に合ったところを選ぶことが大事なようだ。

でも、そうは言っても ここがいいと思った時その会社や施設に空きがあるかどうか という問題があり
こればっかりは 運と縁とタイミング なのかなぁ と思ったりもするけど。


特例子会社や、事業所によっては就労移行支援施設や就労継続支援のA型の施設は 月に10数万円以上のお給料が貰えるところもあり
一方 一般的な作業所では、月1万円台の工賃ということもざらで
生活介護施設になると 利用料を払って作業としての労働をして某かの工賃をもらう という生活みたい。

もちろん、それぞれに良し悪しあるのかもしれないけど
やっぱりできたら 良い環境でそれなりの仕事をして達成感とお給料を得て
自分の稼いだお金で余暇も充実できるような生活を 我が子には送らせてやりたい と親なら思うわけで...。


そのためには 親も勉強や努力が必要なんだよね、きっと。
福祉の世界はなかなか複雑で(法律はすぐ変わるし)奥が深いもんね。

運と縁とタイミングだって 自分でつかむものだと思うし。
健常な子なら 自分の人生は自分で切り開いていけると思うし、そうすべきだと思うけど
この子達はなかなかそれも難しいだろうから
親がいろんな選択肢を与えてあげて、その中から彼らが選べればいいのかなぁ って私は思うんだよね。


来年は、バスケのクラブの関係でも 特例子会社の社長さんの講演会を聞く機会があるようだし
育成会の方でも 今度は就労支援のB型と生活介護施設が一緒になってるところを見学してみたいなぁ と思ったりしている。
PWSの親の会でも 就労について勉強する機会を設けられたらいいな。

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成長の証

2014年06月01日 | 社会的自立に向けて
自立に向けて成長している と言えば大げさだけど
例えば、ある日のこんな会話。

その日、移動支援サービスを利用してヘルパーさんと外出する予定になっていたバンビ。
行先は私が一方的に決めるのではなく、本人と相談して決めるようになってきている。

私:「今日は2時間しかないから、あんまり遠くには行けないよ。」
バ:「うん、わかった。じゃあ駅前のドーナツ屋さんでおやつを食べて、それからS公園に行くことにする。
   それで時間があったら、駅の踏切で電車の写真撮ってくるけど、いい?」

ちゃんと自分で考えて、2時間くらいでできる行動の予定を決めて動けるようになってきてる。
そして、ドーナツ屋さんでは自分で注文してお金を払ったりもできるようになってるし
帰ってきたらちゃんとレシートとおつりを出して、何を食べたか報告もする。

こういうのって、学校の勉強はまぁ関係なくて、家庭で日頃からどれだけ訓練積ませてるかって話だと思う。

健常児はいいのよ、ほっといてもたぶんできるようになる。
でも、こういう子達は繰り返し経験させて、自分でもできるっていう自信を植え付けてやらないと
うちだって、移動支援は1年生の時からずっと繰り返しやって、買い物訓練とかしてるもん。

お金の計算が自分でできればなおいいんだろうけど、今それができなくても例えば先々電卓使えればいいわけだし
今は 例えば500円玉1つあれば、おやつ食べるのに足りるってわかればいいような気がする。


親が子どもにしてやれること・してあげるべきことの1つが、子どもの経験値を上げることだと私は思ってる。
前にも書いたことあるけど 楽しい、嬉しいって気持ちをいっぱいに満たしてあげると
イヤなこと、つらいことにも打ち勝てる心の強さが育つ気がする。
いろんなことを体験させると、やったことあることは見通しも立つし、好奇心の幅も広がる。
それに、過去にできたことは自信につながるよね。

バンビを見てると習慣ってすごく大事で、一度インプットされたことはずっと繰り返す傾向にある。
良い習慣がつけばそれをずっと続けるし、逆に悪い習慣はそこから抜け出すことが大変。
だから、ほんとに初めが肝心。

バンビもお勉強はさっぱりだけど、人として生きていく力は少しずつだけど着実に伸びている気がして
そういうのを実感できると、親としてもやっぱり嬉しいんだよね。

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働ける障害者

2014年03月30日 | 社会的自立に向けて
障害児の親の集まりで話していて いつも気になるのは
”我が子の将来の姿がぜんぜん想像つかない...”って言葉。

まぁ確かにどんな人だって 将来どうなるなんてわからないのが人生とは思うけどね。

そして、これは前から書いているけど ダウン症やPWSのような障害は 親の会なんかを通じて成人している人の姿を目にする機会があるし
それにもちろん同じ障害でも個性というか個人差はあるにしても、大体パターンはがいくつかあって
うちの子は何となくこの人と同じようなカンジになるのかなぁ... と想像がつきやすかったりするってことはあるのかもしれない。

それに比べて 他の障害(もっとレアな、あるいはパターン化できない)だと
そういうことは難しいのかもしれないけど。


でもねー、たとえそうでも小学校も高学年になったら もうそろそろ先のこと考えて
ある程度のビジョンを描いて動いていかないとまずいんじゃないのかなぁ って、私は思うんだけどね。

だって、小学校も6年、中学・高校も合わせて同じ6年。
小学校の6年があっという間なら、その後の6年なんて たぶん倍以上に早く感じると思うんだよね。
(これは自分の経験上。たぶんみんなもそうだと思うけど。)

まぁ、支援級・支援学校は 中学生になったらすぐ職場体験とかあるし、いやでも就労のこと意識させられていくとは思う。
だけど、それからじゃ間に合わないことがあるんだよね。

それはこの前の「先輩ママさんの話」にもあったとおり。
それと 興味がある方は、是非これも読んでみてほしい。(特に後半部分)
→ ATARIMAE PUROJECT 作業所さくらんぼ奮闘記 第5回「働くことの意味」
※このサイトはいろいろ勉強になるので、お勧めです。

”将来自立することをイメージし、働くために今、蓄えなければならない力はなにかを考え、子供に能力をつけることが親の役割。”
これ まさに、本当に 私も声を大にして言いたい!

将来をイメージできない親程、わが子は将来働けるものと漠然と考えている ように私には感じるんだよね。
(まぁ、無理もないけど。) 

働けるか働けないかは 障害の重さには関係ない というか、重度障害者だから働けない ということではない。
だけど、働くための力も備わってない人が 働き続けることは難しい。
(それは 障害の有る無しに関わらず な話だと思うけど。)


あとね、これ書いちゃうと問題あるかもしれないけど...

「将来うちの子が働けるような場所を 親が作ってやらないと。」って意気込んでる人の話もよく耳にする。
もちろん、その志自体は素晴らしいと思うし
実際そうやって 作業所を開いたり、親子で働けるような事業を始めたりされてる方もいて素直に敬服する。


でも... 働く場所を作る前に”働ける子”になってるのかな? って思っちゃうことがあるんだよね。



いや別に、働けないのはダメって 言ってるんじゃない。
障害が重い人は 生活介護(生活保護ではなくて実際の支援的な)を受けながら、仕事じゃなくても何かをしながら過ごしたって
それはそれでいいんだもん。

だけど、本人が働ける状況で働かせたいと思うなら、まずは働ける人に育てなくちゃ だし
もしそれができてないとしたら 働く場所を作る方に進んでも...
私としては 何か違和感を覚えるんだよね。
(もちろん障害者全体のために というなら、話はまた別だけど。)


働ける子に育てられるかどうかは親次第 って言っちゃうと、語弊があるかな。
いや できる親もいるけどできない親もいるのよ って言われるかもしれないけど
それはそうだろう。でも、それはそれで仕方ない。
子どもは親が育てたように育つ。
(そこは、障害の種類や重い軽いじゃない と私は思う。)

でも、そこに目をつぶっておいて、やれ権利だの、社会の変革だの言っても始まらない気がする。
もちろん周りの理解は大事だけど、他力を当てにしてばかりいてもダメなんじゃないかな。
いざ環境が整ったとしても結局は当人次第なんだから。


まぁ、人それぞれだから多くは言わないけど。(って、十分モヤモヤ吐き出してるけど)


そもそも 働くって何だろう? 人間 何のために働くんだろうね。

世の中の大抵の人は、収入を得て生活するために働くわけだけど
悲しいかな 障害者は働いて得た収入だけでは生活できないのが現実。

それでも 働きたい と思う気持ちの奥には何があるのだろう。
もちろん、働くことで自分が自由に使えるお金を得られること自体 金額によらず嬉しいものだよね。
それに 仕事を通じて認められたい(良い評価を得たい)、達成感を感じたい、仲間がほしい、
自分は社会とつながっているという実感を得たい etc
働くってことは そういう気持ちを実現すること。
そういう欲求が意欲になるわけで、その気持ちが育ってないと働き続けるって難しいのかなぁ と思う。
その点では きっと健常者も障害者も同じなんだろうけど。

ほんと、ここから先は 親も勉強しないとダメだと私は思う。
障害児はずっと親がかりになるから 親がしっかりしないと。
この「社会的自立に向けて」のカテゴリとして過去に書いたことは 私が学習してきた内容の記録もあるので
自分でも時々振り返って(大事なことなのにすぐに忘れちゃうから)肝に銘じておかないとなぁ と思ったりする。

メールはこちらまで → yakkoxhs@gmail.com
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未来を描く

2012年02月23日 | 社会的自立に向けて
PWSは親の会もあるし、年長のお子さんの姿を見たり、話を聞いたりして
何となくバンビの将来の姿を描くことができる。

もちろん、同じPWSと言っても
それぞれ個性があるし、能力的にも差があるとは思うけど。
だから 作業所で働いている人もいれば、企業就労(特例子会社とか)してる人もいるだろうし
逆にいろんなトラブルで就労できずにいる方もいるかもしれない。

でも、いずれにしても大体このパターンの中のどれかなんだろうなぁ というのは
(今の時点で)想像できる気がする。


バンビがこのまま中学に進み、高等部まで行けたとして
就労して世の中に出るのにあと10年。

10年は長い? どうなるかなんてわからない?
でも、バンビが生まれてからもうすぐ9年。気付けばあっという間。
これから先の10年なんて、もっと加速度的に早く過ぎるはず。


”10年後のバンビにどうなっていてほしいか?”
ビジョン(未来のあるべき姿)を持つことは大事だと思う。

そりゃ、健常者だって人生のビジョンを描くことは難しかったりするし
思ったとおりにいくとは限らないのが人生だったりもするんだけどね...。


でも、このブログにも何度か書いているけど、私は将来バンビに
”居場所があって、行き場所があってほしい。
 日々を楽しく生きてほしい。
 親亡き後も、変わらず生きていけるようであってほしい。”

そのためには、今私は何をしておくべきなんだろう。
バンビに何をさせておくべきなんだろう と考える。


仲良しのママ友も、先生との面談でまず「将来どうなってほしいか?」と聞かれたらしい。
彼女が「高校を出たくらいで、自力で職について給料をもらい、自力で生活できるようになってほしい。」と答えたら
「そうなるとやはり勉強は小学卒業までに最低4年生までのものを終わらせ
 一番大事なのは生活する上で最低限必要なことを学ぶこと。
 身辺自立だとか、挨拶、根気よく真面目に仕事をこなす、だとか...。
 たとえば買い物をした時に、これでいくらくらいになるか...といった概算ができ
 お金を払って買い物ができること
 この数を何人で分けたらだいたい1人いくら、いくつになるか。
 やはり生活に必要なことを身につけること。
 就職する上で字がきれいな方が有利。
 ローマ字を覚えてパソコンが打てるようになると就職幅が広がる。」
というようなことを言われたらしい。

まぁ、そのお子さんは最初は普通級に就学したくらいだから
知的にはバンビより優秀なんだけどね。


バンビの場合は
たぶん 一生誰かの見守りが必要な人生なんだと思う。
だから、学力的なこともまぁ身に付けばそれに越したことはないけど
まずは人との関わりが築けることが大事になるのかな と思ったりする。

挨拶とか身辺自立はもちろんだけど
素直に人の言うことが聞ける(反抗的な態度をとらない)とか
決まりを守って行動できる とか
何かしてもらったら感謝することができる とか。


そうそう、グループ療育のお教室の先生に
「バンビ君はすぐ”ありがとう”って言えて偉いですね。
 バンビ君が”ありがとう”って言うから、このグループの子はみんな真似して
 ”ありがとう”を言うようになったんですよ。」って言われて
私はとっても嬉しかった。

うちでは”ありがとう”の言葉を大事にしていて
オットも私に言ってくれるし、私もオットやバンビに言うようにしてるから
バンビもちょとしたことでもすぐ「ママ、ありがとう。」って言ってくれる。

そういうことが、きっと将来この子の助けになるんだろう。


あとは、前の記事にも書いたけど
未知のことに対して不安感が強いから
できるだけいろんなことを体験させて、自信をもてるようにしてやりたい。

その中から得意なことを増やしていって、将来の選択肢につなげてあげたい。

まだ具体的には何っていうのは浮かんではいないけど
でも、ビジョンをもっていれば
自ずと道はできてくるのかなぁ という気はしている。

頑張ろう、バンビ。一緒に頑張っていこう。
明るい未来のためにね。
メールはこちらまで → bambi-suzu@mail.goo.ne.jp
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特例子会社見学

2012年02月23日 | 社会的自立に向けて
育成会(手をつなぐ親の会)の企画で、隣の区にある某大手日用品メーカーの特例子会社を見学してきました。

”特例子会社”とはなんぞや? と思う方も多いと思いますが
それについては、私も詳しくは語れないのでこの辺りを見てみてください。
(勝手にリンク貼ってますが)→特例子会社

まぁ、要するに企業には国から障害者を雇用する義務が課せられているんだけど
その法廷雇用率(従業員数の1.8%)が守れたら国から給付金が支給され
守れなければ逆に納付金を払うことになる。
子会社は本来別法人なので、雇用者数にカウントできないんだけど
そこを”特例”にすることで、親会社と合算することが認められ
人数をクリアできる というわけ。(私の個人的解釈による要約ですが)


で、今回見学させていただいた特例子会社は従業員数20人強。
製品のパッケージの組立、梱包等を主な業務としているらしい。

私はまだ作業所を実際に見学したことがなく
テレビ等でしかその様子を見たことがないんだけど
作業内容自体は、そういう作業所でやっていることと大差ないのかなぁ
という気がした。

ただ、大きく違うのは 流れ作業方式を採用していて
製品がベルトコンベアーでどんどん流れていくこと。
一人一人の作業内容は固定されていて
パッケージを組み立てる人はずっと組立だけ
セットする人はセットだけを行なっている。
でも、全員で1つの製品を梱包して出荷するということからすると
チームワークなんだよね。
そういう意味ではすごくシステマチックな印象。


私の中では、知的に軽い人は特例子会社、中度からは作業所 という
イメージがあったんだけど
ここの従業員の方は軽度~中度で、中には職業重度判定が有の人もいるらしい。
確かに作業自体は単純だから、知的に高い障害者には
むしろもったいないカンジかもしれない。


責任者の方のお話でも
「仕事の能力は会社が育成します。」ということだった。

では、企業が求める人材とは?
・健康で、働く意欲の高い人
・人間関係を大切にする人

つまり、基本的生活習慣が身についていて
(挨拶や返事ができる。
 朝起きられず遅刻するというようなことがない。)
まじめで、意欲的に取り組む姿勢がある。
チームワークで仕事ができる人 ということ。

「家庭の育て方が重要です。
 家でしないことは、外でもできませんよ。」という話だった。
生活面のサポートや就労への動機づけは学校任せではダメ とも言われた。

うーん、耳が痛い。

そのために、今まだ小さいうちからやっておくべきことは
お手伝い=役割を与えること

家でやっていたことの継続なんだと紐付けしてあげられれば
就労はスムースにいきますよ という。


でも、ほんとそうかも。

バンビを見ていて思うんだけど
人のために何かしてあげたい って気持ちが強い。
それは ”ありがとう”って感謝されると嬉しい。
    ”助かるわ”って、人の役に立てるのが嬉しい。
    ”さすがだね”って、認めてもらえると嬉しい。
そういう気持ちが彼の中に育っているから。
だから嬉々として働くんだよね。
そこが仕事として働くことに結びつけば
モチベーションは維持していけるだろうと思う。

就労は、さらに働いた分だけ報酬を得られる。
それはモチベーションUPには絶大な効果があるはず。

作業所なら工賃はわずか数千円~数万円/月くらいだけど
ここの従業員は正社員になれば、12万円を越える収入があり
賞与も1ヶ月×2回/年 貰える。
それだけあれば、家にお金を入れて、貯金もし
余暇に回すだけの余裕があるだろうなぁ。


それに、私もメーカーのOLだったことがあるからわかるんだけど
”モノづくり”って 自分達が何かしら携わった製品が世の中に出て
街でそれを手にしてくれる人、買ってくれる人、使ってくれてる人を目にすると
本当に嬉しい・誇らしい気持ちになれるんだよね。

この会社も、自分達で梱包した製品がすぐ店頭に出回るので
そういう気持ちを味わうことができ
それがまた勤労意欲に結びついているようだ という話だった。


ほんと、こういう恵まれた環境がたくさんあれば
知的障害者にとっても随分ありがたいことだけど
実際には まだ特例子会社は全国にも300数十社しかないらしい。
しかも、会社はあるものの理解とか受け入れ体制が十分でないと
入ったはいいけど、継続して働くことが難しかったりする例もあるって話を耳にする。
環境的には 少しずつ整いつつはあるものの
まだまだこれからってところなんだろう。


とにかく、今回すごく勉強になったので
またこういう機会があったら どんどん参加していこうと思う。
子どもがどんな環境で働くのがよいのか
私も親としていろいろ見て・聞いて・知っていかなくちゃいけないと思うから。

メールはこちらまで → bambi-suzu@mail.goo.ne.jp
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