バンビ・わーるど

プラダー・ウィリー症候群の息子「バンビ」を愛し、その成長を見守る母・suzuのつれづれ日記(&ときどき猫だより)

人好き故に

2013年08月07日 | 問題行動
夏休みも早いもので、調度折り返し地点。
朝学童に持っていくお弁当を作り、出かけるまでの時間に宿題を見てやって、バタバタと出勤。
帰ってからは、買い物をし、夕飯の支度をして、バンビが寝るまでもう嵐のような状態。
やれやれ、疲れる。
フルタイムで働いている人はこれが毎日だもんなー。ほんとに尊敬しちゃう。

でも、考えてみたら去年までの夏休みは
「ねー、ママー。今日はどうするのー?
 電車乗りたい。公園行きたい。どっか連れてってー。」を朝からずっと繰り返されて、本当に辛かったんだけど
毎日ちゃんと行くところがあって、予定が決まっていれば そういうことはなく
まぁ、比べれば 忙しい方がまだ精神的に楽かなー と思ったりする。

PWSの人は、何より不安感が強いので
予定が決まってないと 自分は何をしたらいいのか、どこへ行ったらいいのか
どうなってしまうのか 等々が気になって仕方ないのだろう。
この障害の特性を踏まえた上で、うまく付き合っていくしかない。


そう思うんだけどねー。わかっていても、どうしたもんかと思うこともあるわけで...。
例えば、人見知りナシ。警戒心ゼロ。人懐こくておしゃべり好きなところ。

そりゃ、小さいうちはいいんだよね。かわりがられてむしろ得な面もある。
だけど、バンビももう10歳。
やっぱり ”普通じゃない”というか ”変わっている”というか。

例えば、スーパーですれ違いざまに ちょっと年上の女の子に声をかける。
(いや、ナンパではなく... ほんとに知り合いに挨拶するみたいに。)
知り合いかなと思って見ると、相手はあきらかに”この子、誰?”と怪訝そうな表情。

「知ってるの?」と聞くと「...うん。」返事が明らかに鈍い。
「お友達と間違えちゃった?」と重ねると、「ううん、知り合いだったよ。」とキッパリ。
でも、このキッパリが曲者で、大抵は嘘 というか 思い込み、妄想なんだよね。
そう、嘘ではなくて。
嘘ついてごまかそうというんじゃなくて、やり取りしているうちにほんとに知り合いだと
本人の中では認識されてしまう みたいなカンジ。


あと、もう1つ困るのが「プラダーポリス」と言われている、妙な正義感。

例えば、ある日まだ補助ナシ自転車に乗れないバンビを私の自転車の後ろに乗せて信号待ちしていた時
「ママ、後ろの人、二人乗りしてるよ。」
いやいや、こっちも立派な二人乗りですから...。

それだけならまだいんだけど、その人達に
「二人乗りはいけないんですよ。危ないからダメなんです。」って話しかける。
や、やめてー。お前が言うなー!

若いカップルらしき二人(何しろ後ろだからよくは見えない)は
そういうバンビを面白がってニヤニヤ笑っているらしく
私が焦って「余計なこと言わないでいいの!」と言ったら、それがゲラゲラ笑いになった。
そこで信号が青になったから それ以上関わらないで済んだので良かったけど...。

人によっては、あるいは状況によっては 人の怒りを買いかねない。
例え、内容的には正しくても 世の中 ”言わぬが花”ってことはあるもんね。

こういうのって、まぁPWSに限らず 人の気持ちがわかりにくい発達障害の人にありがちだと思うんだけど
うまく説明するのが とっても難しくて。


人が好きで、人と関わりたい という気持ちはいい面で働く場合もあるんだけど
ここに書いたみたいなことは トラブルの種になりかねないので
今は ”知らない人にやたらに話しかけると、恐いおじさんに連れていかれちゃうこともあるんだよ。”
という脅しでセーブしてるカンジなんだけど(いい方法だとは思ってないけど)
ちゃんと説明するのも、バンビにわからせるのも 難しくて苦労しているところ。

何かいいお知恵があったら拝借したいわー。

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水泳教室 その後

2013年08月07日 | 日々の出来事
先日書いた水泳教室の話の続き。
さて、3日目。私はどうしたかと言うと...

まず、始まる前に バンビにどうしたいかを聞いた。
そうしたら「みんなといっしょじゃなきゃダメなんだよ。」という返事。

なので、みんなと同じ更衣室で着替えてもいい。
その代り、始まる前にママと一緒に向こう(障害者用)の更衣室で先に水着を着よう。
(その上に服を着て、受付まで待っている ってことね。)
それと、終わってからは お兄ちゃんに助けてもらわないで、自分のことは自分ですること。
それができるならいいよ ということにして送り出した。

実際には、始まりはスムーズにいったらしく
終わってからは、また例の6年生が 途中1回報告に来てくれたんだけど
「遅くなると申し訳ないから、ほっといてくれて大丈夫よ。
 時間かかるけど、自分でやると思うから。」と言って、お礼を伝えた。

で、実際みんなが帰ってちょっとしてから やっとバンビも出てきたんだけど
その様子は 自分で頑張ったことに満足しているようだった。


なので、4日目もそのやり方で。
この日は終わった時、6年生の子はとくに報告することもなくそのまま先に帰っていった。

前日のやり取りをその子のお母さんが横で聞いていたので、何か指示したのかはわからないけど。
例えば、立場が逆で私だったら 
”あの子は自分で頑張っているんだから、手伝わない方がいいかもしれないよ。”って言うかもなー と思ったりするし。

そして、最終日。
この日は始まる時にいくら待ってもバンビが出てこない。
どうしたんだろう? と落ち着かなくて、見に行こうとしたら
バンビが水着のまま(もちろんまだ濡れてはいなかったけど)見学ブースに来て
「ロッカーの100円がない」と言い出す始末。(さっきちゃんと渡したじゃーん。

まぁ、そんな小さなトラブルはあったけど、5日間の水泳教室は無事終了。

関節の(特に膝の)動きがぎこちないバンビにはバタ足が難しいようだけど
息継ぎナシのクロールで3m泳いだらしい。

担当の先生から渡された修了証には
「呼吸もでき、バタ足も進みますが、腕を回すと遅くなります。
 いっぱい練習してね。
 浮けない友人に話しかけ、なごませてくれていました。ありがとう。」と書いてあった。

バンビらしくてちょっと笑えた。頑張ったね、バンビ。

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新聞記事(鎌田實先生のインタビュー)より

2013年08月07日 | ことばのメモ
7月29日朝日新聞・夕刊の「人生の贈りもの」というコラム(インタビュー記事)は
「がんばらない」の著者としても有名な諏訪中央病院名誉院長・鎌田實先生の1回目。
その中からメモ。

・・・
「がまんしなくていい」(集英社)では、二つの「幸せホルモン」を中心に、我慢せず幸せになる方法を考えました。

-幸せホルモンとは
 一つは「喜びホルモン」のセロトニン。
 おいしいものを食べたり、感動したりすると出る。
 睡眠や体温調整のほか、不安を抑え、幸せ感をつくりだす。
 もう一つが、誰かのために何かをする時に出る「思いやりホルモン」のオキシトシン。
 抗炎症作用がある。
 動脈硬化も炎症の一種ですから、人のために何かをすると、回りまわって自分の老化を防ぎ、血管の若々しさを保ってくれます。

-「1%だけ、誰かのために」と呼びかけていますね
・・・

セロトニンとオキシトシン、PWSにも関係していそうなホルモンだよね。

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