バンビ・わーるど

プラダー・ウィリー症候群の息子「バンビ」を愛し、その成長を見守る母・suzuのつれづれ日記(&ときどき猫だより)

カミングアウトとアウティングについて

2017年09月27日 | 障害児の親
さて、今日はとても書きにくいことをあえて書きますが…

私はこのブログでバンビの写真を 幼少期の何枚かを除いて、すべて加工し顔出しをしないようにしている。
その理由は2つ。

1.ネットの世界は 恐いから
2.本人の了解を得ていないから

まず、1つめ。何が恐いか という話。

バンビがまだ幼い頃、ネットで「プラダーウィリー症候群」という言葉を検索すると
頻繁に出てくる写真があった。成人男性でいまは仮にAさんとしてみる。

AさんはPWSだったらしく、そして あるコミュニティではかなり有名だったようで
まぁ言葉は悪いけど“コイツに注意しろ”みたいな情報が出回っていたんだよね。

当時は今のようなSNSはほとんどなかったから、個人のブログとか2ちゃんねるみたいなところにだけど。
やらかしたと言われていることを見てみると、承認欲求の塊りのしつこいPWSそのものというカンジだった。
当時、私は“あー、バンビも大人になったらこんな風になってしまうのか…”と暗澹たる気持ちになって辛かった。

そして、その写真。
まぁ、PWSと言われれば確かにPWSの特徴のある顔だったのだけど
それがネットのいろんなところに晒されているのは 本当にイヤな、ツラい気持ちだった。


今はAさんはもう亡くなったらしく、検索してもおそらく出てこないようになっているみたいだけど。
それは晒していた人達が、Aさんが障害者であったこと、亡くなったことから自主的に消去したからのようで
ネットの世界は一度アップされたら、どんな形で誰に使われるかわからない というのが通説。

これはとても、恐いことなんだよね。
世の中にはいろんな性的嗜好の人がいて、乳幼児の裸フェチの人もいたりするらしいから
“子どもの写真だから”といって安心もできないみたいだし。

それに写真には位置情報が付いていることがあって
ホームページやブログの設定によっては、見る人が見ればその位置情報を知ることもできてしまう。
それでなくても、周りに映っているものや景色から位置を特定することもできるだろうし
そうなると住所が特定されてしまう可能性もあるんだよね。



ほんとかどうかは定かでないけど、ピースサインの写真から指紋情報が取り出せるという話も耳にしたことがある。
関係ないけど、ツイッターで「この犬を探しています」というツイートに、善意の人が協力したら
実は犬の飼い主である元カノを探しているストーカーだった という話にはぞっとしてしまう。

悪意を持ってネットを利用する人はいくらでもいるという話だよね。


だから、私はお誕生日も日にちが特定されるようには書かないようにしている(つもり)
名前も、顔も、住所も、誕生日も、すべてとても大事な個人情報だから
できればそれが限定されるようなことは避けた方がいいのでは というのが私の考え。

とても悲しいことだけど、知的障害があるということだけで人に付け入れられやすくなってしまうわけだから
特に女の子は性的被害に合う可能性を考えて、慎重な上にも慎重であった方が良いのではと思う。(このご時世、男子も危険だったりするけど)

知らないでやっている世のパパ・ママも多いと思うので、一応書いておきます。
意図して公開しても構わないという人を否定するものではないので、念のため。



そして、2つめ。 “本人の了解を得ていないから”

これは、以前先輩ママさんのブログで
お子さんが思春期になって、自分の写真を載せるのをイヤがるようになったからアップするのをやめます ということがあったから。

バンビの情報をアップすることについて、私もバンビの許可を得ていないから
将来このことを本人がイヤがる可能性があるんだな と思って、それからは顔出しをやめたわけ。


最近、発達障害を取り上げるテレビの番組が増えていると思うけど
実名・顔出しを本人が了承した上でしている分には構わないけど、親の一存でしてしまうことを危惧する声もあるんだよね。
将来、その子が思春期になった頃に問題化する場合があるのだそうだ。


これについては、親が障害児の親であることをカミングアウトすることは、“アウティング”ではないのか
という意見の人もいて、考えさせられる。

“アウティング”には、秘密を暴露する という意味があって
特に性的マイノリティであることを本人の了承なく言い広めることを指すらしい。
大学生が自分が同性愛であることを友人に伝えたら、言い広められて自殺した事件以来 耳にするようになった。


障害当事者が自分の意志でカミングアウトする分には何も問題ないけど
親がそれを晒すのは 一種のアウティングではないか-
というのは ちょっと厳しい言い方とは思うけど、でもそういう面も否定はできないように思う。


わが子の障害を知ってほしい、理解してほしい という気持ちは私にもあって
だからこそこのブログを長年書いてきているわけだけれど
親としては まず第一に我が子を守らねばならないから。
何かをするには深謀遠慮が必要なのではないか と思ったりもする。


まぁ、ここに書いたことが杞憂であり、老婆心であることは承知の上だし
むしろそうであるに越したことはない。
読んだ方の中には不快に思われる方もいるかもしれないけど
あえて書くのは “リスクを知らないよりは知っていた方がいいから”
知った上でやる分には 個人の自由なのでもちろん私がとやかく言うことではないのだけど。

世のブロガーのパパ・ママさん、どうぞ気を付けて。
そういう気持ちです。


メールはこちらまで → yakkoxhs@gmail.com
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久しぶりの近況報告

2017年09月27日 | 日々の出来事
1ヶ月ほどのご無沙汰となってしまいました。

バンビは元気に学校に通ってます。
2学期は行事が多く、文化祭に向けての練習とか準備とかに追われていて
なかなか大変そうではあるけれど…。

でも、日々彼なりの成長を見せていると思う。

先日はデイサービスの予約がいっぱいで取れなかったので
一人で留守番して(それは前からやってはいたけど)
お昼も自分でスーパーにお弁当買いに行って食べて
時間になったら出かけて、電車に乗り私と日暮里駅で待ち合わせ というのに挑戦してみた。

日暮里に着いたら、スマホから電話かかってきて
「お母さん! 今、日暮里! 日暮里!着いた!」
“いや、それはGPSでわかるのだが、日暮里のどこにいるのよ? まずは落ち着け!”
ってカンジではあったけど(笑)
ちゃんと待ち合わせもできた。

帰宅したら、お弁当の空き箱はちゃんとレジ袋に入れてあったし
(ハンバーグ弁当以外の余計なものは買ってなかった)
雨が降ってきたため、頼んではなかったけどちゃんと洗濯物も取り込んであった。
(竿にかけてたものをごちゃっと置きっぱなしにしたので、しわになったのはご愛敬。)

将来の自立に向けて、着々とできること増えてる。よしよし!


そして私の方は、手術後の診察で生検の結果が出て
非浸潤と言われていたけど、実際には少し浸潤していたので(血管やリンパ管ではなく乳房内にということね)
ホルモン療法もプラスすることになった。

毎日ホルモン剤(錠剤)を飲むこと、5年間。続けていかなければならない。
閉経前か後かで薬が変わってくるので、副作用はそれぞれみたいだけど、化学療法みたいに髪の毛が全部抜けたりとかはないみたい。

そして、今は放射線治療に向けて、照射の位置を確認するためにCTやらMRIやらの検査をしているところ。
これが終わると、いよいよ来月から毎日バスやら電車やらに乗って夜病院に通い、放射線治療をすることになる。
被曝するのでやけどみたいな症状が出る可能性もある。

正直、手術の前後よりも、そういう現実が目の前に迫ってくる今の方が私の場合、メンタル的にはキツい。
現実的にお金もかかるし。
(手術費は保険で賄えたけど、治療費は対象にならなかったんだよねー。)

ま、そうは言っても やることはやってかなくちゃならないし。
頑張るしかないんだけどね。


幸い、自分がやりたくてやっている地域の子育て支援の活動が何かと忙しく
先日は 子ども・子育てフェスタに参加したり、それなりにやりがいも感じられているので。

まぁ、そんなこんなで
子育ても自分の闘病もぼちぼちですが、元気にやっています。

メールはこちらまで → yakkoxhs@gmail.com
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