その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

オーケストラ・オブ・ジ・エイジ・オブ・エンライトメント (OAE) ベートーベン交響曲 第3番他

2010-03-06 14:33:58 | コンサート (in 欧州)
 イヴァン・フィッシャー指揮(上の写真はSouthBankCentreのHPより)によるオーケストラ・オブ・ジ・エイジ・オブ・エンライトメント(OAE)のベートーベンの交響曲を聞きにクィーン・エリザベス・ホールに行きました。OAEは古楽器を使って演奏を行う自主オーケストラです。バルブを持たないホルンやトランペットをはじめとして、クラリネット、オーボエらの木管楽器も見かけ通常のものと異なります。

 まずは、交響曲第2番。演奏を聞き始めて気づいたのすが、きっと第2番をナマで聞くのは初めてです。意外とこれまで2番とは縁がなかったのです。とっても優雅な曲でした。うっとりと聞き入る感じです。OAEの古楽器の響きがとっても穏やかに聞こえます。OAEのようなこじんまりしたオーケストラによる演奏がぴったりです(全プレイヤで50名ほど)。とっても贅沢な気分に魅かれました。フィシャーは長身でスマートな指揮ぶりでした。奇をてらうわけでも、格好つけるわけでもなく、極めて自然体で好感がもてる指揮でした。

 3番「英雄」はそこそこ回数も行っているので、OAEの演奏になると、どんな音楽になるのか楽しみでした。聴いた感想は、期待したほど「全然違う音楽」というわけではありませんでしが、とっても良い音楽を聞いた気分になりました。フィッシャーはとっても丁寧に音楽を作っていく感じがします。圧倒するような迫力とは別の、一つ一つの音符をしっかりと聴くような音楽作りでした。第一楽章は軽快なテンポで。第二楽章は逆にスローに聞かせる深みのある葬送行進曲でした。第三、四は再び軽快に。管楽器の響きがとっても素敵した。

 クィーン・エリザベス・ホールも初めてでした。ちょっと設備は老朽化した感がありますが、小じんまりしていてとっても聴きやすいホールです。この日は一番後ろから2列目の中央。チケットは6ポンドですが、隣のロイヤルフェスティバルホールの30ポンド席並みに聴こえました。



Queen Elizabeth Hall

Orchestra of the Age of Enlightenment
Resident at Southbank Centre
Thursday 4 March 2010

Ludwig Van Beethoven: Symphony No.2
Interval
Ludwig Van Beethoven: Symphony No.3 (Eroica)

Ivan Fischer conductor

コメント (2)
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