喫茶 輪

コーヒーカップの耳

「六甲」2019年12月号

2019-12-09 08:05:16 | 文学
短歌誌「六甲」12月号。


巻頭のページです。
←二段階クリック
石原智秋さんの歌。
上手いですねえ。
  「遺影見つつ思い出しおり電話口で「そやろ」と言われ頷いたこと」
なんともいえない、言葉では説明できない気配が漂っています。

そしてこれ。
  「自販機のボタンを押せばピッピッピッ牛どん大盛り出てきたりして」
ユーモアたっぷり。

←クリック
田岡弘子さんの歌。
  「携帯に番号そのまま残しおく彼の世へ電話できる日くるかも」
心に沁みますね。
  「暑い言うてた口が寒いと言ひ始め吹っ飛びし秋を呼び戻したき」
これはユーモア。

牧野秀子さん。この人は写生の歌が素晴らしいです。と、短歌の門外漢が偉そうにいうべきではありませんが、素人の感想として。
  「こぼれたる円ら実辿れば庭隅の紫式部ほろりほろほろ」
そしてこれは秀逸。
  「行き先が決まらないのか空中に一瞬静止すこの赤とんぼ」
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