喫茶 輪

コーヒーカップの耳

「直線」

2016-03-31 08:12:08 | 杉山平一先生
帝塚山学院大学から戴いてきた『こだはら』を昨夜読んでいた。

あるページを開いた途端に、わたしを射す光があった。
字面(じづら)という言葉は使いたくない。
並び立つ字の姿に反応した。

その光は右下の詩、「直線」から発せられていた。

一読わたしは、本当に声に出して「アッ」と言った。

このブログを読んで下さっている人で、ここまでで、「その話、わかる」という人がいてくださるでしょうか。
お手元に「火曜日」119号をお持ちの人がありましたら、その号の随想欄を見て頂きたいです。
わたしが感動した理由が解って頂けるかと。
この話、いつかどこかにちゃんと書きます。

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「帝塚山学院大学の杉山平一」展

2016-03-30 17:15:02 | 杉山平一先生
帝塚山まで行ってきました。

尼崎で乗り替えて、難波でまた乗り替え。
しかも難波の駅で乗り換えのために歩く距離が半端ではない。
二度尋ねましたが、行けども行けども…、といった感じでした。
もう少しで次の電車になるところ、最後、走って乗り込めました。
行くのにはややこしいですね。
杉山先生、よく通われたものです。
帰りは難波から西宮まで直行でしたが。

帝塚山学院は重厚感のある校舎でした。
今は春休み中で静かでしたが、普段は賑やかなのでしょう。


平一先生のご息女、初美さんのお話が興味深かったのですが、特に朗読が素晴らしかった。

平一先生の原稿(多分未発表)の朗読。そして詩の朗読。
いずれも感動的でした。
正直に言って、あれほど上手とは思ってもみませんでした。
と言っても、大げさに読まれるのではない。
ごく自然な朗読なのだが、声がいいのと、テンポがいい。
そして間がいい。
恐れ入りました。

いいもの戴きました。

帝塚山学院大学の『こだはら』(非売品)。文集ですが、いつも杉山先生が巻頭詩を載せておられたのだと。そしてこの第35号は追悼号ということで、これまでに載った作品が全て掲載されている。『こだはら』の分だけではなく、『帝塚山学院大学大学通信』に載せられたものも収録されている。いい詩がいっぱいだ。

会場で何人かの知った人とお会いしたが、多くは話せずに帰ってきました。
というのも、わたしは早くに着いて展示は見てしまっていましたので。
ノアの涸沢さんはどなたかとお話し中だったし、神田さんや香山さんなどは開始直前に来られて、会が終った後、展示を見ておられたので、わたしはチャッチャと帰ってしまいました。
皆さん、愛想なしでゴメンナサイ。
あ、ちょっと恥ずかしかったのは、会場に来ておられた、初美さんのお兄さんに話しかけたのはいいのですが、初美さんのご主人と混同してました。変だなと思われたでしょうね。後で気づきました。それでも「ブログをたまに見せて頂いてます」とおっしゃったので、私のことはわかっておられたのですね。別にわたし名乗らなかったのに。なんででしょう?
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植ゑし剣

2016-03-29 15:47:35 | 本・雑誌
高橋輝次さんの本『誤植文学アンソロジー』を読んでいて、改めて思うことがある。
189ページの宮崎翁に関する所。

≪「植える」といえば『週刊文春』の連載「お言葉ですが…」の中で、土井晩翠の『荒城の月』第二節の≪植ゑし剣≫――その具体的な意味不明が話題を呼びましたが、結論は出ずじまいでした。≫ 
 とあります。しかしどうだったかなあ?ちょっと調べようと思って、高島さんの『お言葉ですが…』を出してきた。
しかし足りない。もっともっと何冊かあったはず。

大分探してみたが、これだけしかない。しかも、この「植ゑし剣」のことが載っている号がない。だれかに貸したままになってしまったのだろう。
この「植ゑし剣」については、高島さんがうちの店に来られた時にも「意味が解らない」と話題になったのだった。「あなた知りませんか?」と聞かれたが、高島さんが知らないことをわたしに分かろうはずがない。
ところが後日、小関智弘さんの本『職人言葉の技と粋』を読んでいて「うわっ!」と思ったのだった。

≪「植うる剣」とはなんでしょうか。城の周辺に陣を張って、野営する武士たちが、刀剣を鞘から抜いて土に突き刺して休息している光景だそうです。(略)しかし、研ぎすまされた刀はじつは実戦用には不向きなのだそうです。人を斬る刃は剃刀のように鋭いものより、刃先が少しざらついたほうがよいのだそうです。(略)昔の武家の門のわきには土砂を盛り固めた大きな土饅頭のようなものがあって、いざ出陣の際には刀剣をそれにざくざくと突き刺して、刃先をざらざらにしてから出発したのだそうです。≫
このこと、わたし、たしか高島さんにお知らせしたと思う。
そして、その後出た文庫本にちょっと書かれていたと思うのだが、どうだったか忘れてしまった。

しかし、あの本、どうしたかなあ?
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『謎の女幽蘭』

2016-03-29 14:04:27 | 出久根達郎さん
直木賞作家で元古書店経営の出久根達郎さんから、新しく出された本が届いた。

わたしのような無名人にいつも新刊が出たら贈って下さる。
識語も書いて下さって。
古本小説の最新作とある。
読むのが楽しみだ。
ありがたいことです。
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神子畑

2016-03-27 10:37:46 | 懐かしい話
「今村橋」ですが、川の名前は「神子畑川」。

「みこばた」と読みます。
この上流、少し行ったところに「神子畑選鉱所」というのがありました。
今、ちょっと話題になったりしてます。
昔、まだ子どものころに誰か大人に連れられて見学に行ったことがあります。
もちろんまだ稼働していました。
さて、神子畑ですが、ここ出身の人に仙賀松雄という人がありました。
神子畑には仙賀姓が多いそうです。
松雄さんは兵庫県の文化団体「半どんの会」の代表をされたこともある人です。
お姿に接したことはありますが、親しくお話しを交わしたことはありません。
宮崎翁は親しくしておられたのですが、後、富田砕花師がお亡くなりになった時に事件が。
このこと、いつか詳しく書かねばならないが…。
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「竹中郁のシネポエム」

2016-03-27 09:06:10 | アート・文化
昨日の神戸新聞夕刊のこの記事。

田中真治記者が書いておられる。
元阪神支局で頑張っておられて、よく勉強しておられる記者さんだが、神戸へ行っていよいよ実力発揮かな?
「竹中郁のシネポエム」と題して書いておられる。
充実した記事ですね。わたしも勉強になります。
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イトコ会

2016-03-26 20:10:12 | 懐かしい話
父方のイトコ会が、父の出生地の但馬でありました。
22人のイトコの内、20人が健在。
今日の集まりは連れ合いも含めて11人の参加。
東京など遠隔地の者は不参加でした。
実際のイトコは7人でした。
わたしは、離れているので、ほとんどの人に何十年ぶりの再会でした。
感慨一入。
4時間ばかりの歓談はあっという間に過ぎて、有意義な一日ではありました。
終って、有志でご先祖のお墓参りに。
昔の景色は全くありませんでした。
この向こうの方が父の出生地です。

橋の名前が面白い。

後光が射しています。
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あるお客さま

2016-03-25 11:31:44 | 神戸っ子
二三ヶ月に一度お出でになるお客様がある。
鳴尾からだから結構遠い。
しかもかなりのお年になられる。
元は学校長さん。
わたしの店に見えるのには目的があってのこと。
『KOBECCO』を読むためだ。 
わたしが書いている連載記事を読むために来て下さるのだ。
 じっくりと静かに、二三ヶ月分を読まれる。
しかし、ほとんど感想や意見を述べられることはない。
読み終えると、ニコッと笑って「ごちそうさまでした」と帰って行かれる。
今日は三ヶ月分をゆっくりと読んで、やはり「ごちそうさまでした」とだけ言って、帰って行かれた。
ありがたいけど、ちょっと不思議。
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『希望の火を』

2016-03-25 10:16:02 | 
三年前に、ドリアン助川さんの小説『あん』を読んで感動し、昨年映画化されてそれを観てまた感動した。
それ以来、ハンセン病について関心が。
で、昨日「トンカ書店」さんでこの本が目についたので購入しました。
塔和子さんの詩集『希望の火を』です。
彼女はハンセン病の詩人。
知ってはいましたがこれまで読んだことがありませんでした。
今まだ読んでる途中ですが、気になった詩。
「映像」です。ハンセン病の詩人の作と知って読むと感慨が。


そしてこれは「旅」という詩。

この世の光に迎えられて

長い旅は始まった

母のひざから二歩三歩

生きる旅に立ち会った私の足

子どもの頃は隣の町へ

少し大きくなってからは

ハンセン病の診察のために

父に連れられ

福岡 東京 大阪と

各大学病院へ、それから

数知れぬ小さな病院へ転々と

受診の旅を重ね

つづまりは島の療養所におちついたが

そこは入ったら出られないところだった

思えばそこで五十年

黙々と日々を重ねて今日にいたった

そして

このたび「らい予防法」という囲いの壁は

とりはらわれ

天下晴れて自由の身となったこの喜びをだいて

どこへ旅をしようか

ここだあそこだ地の果てだ

思いは湧くがついて行けない体になった

けれどもまだ

果たし得なかった楽しい旅の幻影を

実現したいと

こんなにも希っている



身につまされます。
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『誤植文学アンソロジー 校正者のいる風景』

2016-03-25 08:38:51 | 本・雑誌
昨日行った、神戸の古書店「トンカ書店」に関連して。

少し前に高橋輝次さんという人からFAXを頂いた。
そこに用件とは別に「トンカさんの詩集展示にはもう行かれましたか?」の添え書きがあった。
わたし気にはなっていたが忙しくて行けていなかった。
さらに昨日、高橋さんから別件で葉書が届いた。
あ、高橋さんというのは、創元社という出版社の元編集者さんです。
今はフリーの編集者。
で、先年出された『誤植読本』(ちくま文庫) が話題になった人です。

その葉書には、高橋さんが最近出された本『誤植文学アンソロジー 校正者のいる風景』について、「私の本、手元に一冊しかないので献本できず申しわけありません」と添え書きが。気の毒に、気を使って下さって。企画出版だから仕方ないですよね。
で、わたし新刊店で購入するつもりでいました。

さて昨日、時間の隙間を見てトンカさんへ行ってきました。
詩集展ということで、詩集がいっぱい並んでいたが、まあ、ほとんどと言っていいでしょう、自費出版の本なのです。世間的には無名人。
しかし一冊一冊には、著者の人生が重く込められているもの、あだやおろそかにはできないのですが…。
そんな中に一冊目にとまった本が。
これは詩集の棚ではないところで見つけた。

驚くなかれ、著者が「一冊しか手元になくて…」とおっしゃっていた新刊本である。
店主にお尋ねしたら、古書価格だった。
何というラッキー。

この本の一章を割いて、宮崎翁の文章が引かれている。
それに関してはわたしに多少の縁があります。
そして、高橋氏もご存知ない、ある面白いエピソードが隠されている。
それは、出し惜しみするわけではありませんが、いずれどこかに書きます。
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雲雀

2016-03-24 23:45:25 | 日記
今夜、子ども将棋教室で、講座の途中で話が脱線。先日の「神戸どうぶつ王国」での話になりました。一つは、駐車場で雲雀の鳴き声を聞いた話。最初に、黒板に「雲雀」と書いて子どもたちに聞いて見ました。「なんと読む?」と。中学生も一人いましたが、誰も正解は出せませんでした。「今村さんは50年以上、生で聞いたありませんでした」と言うのですが、「つばめ」とか「からす」とか言います。「そんなんいっつも聞いてるやんか!」と言ってやるのですが、やはり正解は出ませんでした。知らないんですね、今の子は。
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トンカ書店さん

2016-03-24 16:38:34 | 本・雑誌
バタバタ忙しいのだが、時間の隙間をみて、気になっていたトンカ書店さんへ行ってきた。
「詩集と本棚」展というのをやっておられるのだ。

トンカさん、わたし、三回目である。
今日、店主さん(女性です)とちょっと言葉を交わした。
すると「〇村さん?」と。
驚いた。
これまでわたし、自分のことは話していない。なんで名前を?
聞けば、ちょっとしたことで知られていたのだった。
さすが店主さんだ。
たくさんの無名の人の詩集が並んでいたり積んであったり。
わたしの知っている人、S土原さん、Y良さん、T橋さんなどの詩集がいっぱい。
しかし、わたしのはなかったなあ。
本、二冊と資料一点入手しました。

帰りの電車は先頭車両の先頭に。
杉山先生の詩を思い浮かべる。
 
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郵便色々

2016-03-22 19:53:24 | 日記
三連休の後だからか、今日は郵便が多かった。
DMの他に私信が5通も。

一通の手紙は宮崎翁から。
ハガキは田舎の従姉妹Aさんからと、元「火曜日」の同人Yさんから。
そして詩誌をN井さんが送ってきて下さる。
さらに東京のIさんからタウン誌が。
最近小さな偶然が重なるのだが、これもまた。
『あおもり草子』というタウン誌。
これにIさんがルポを書いておられる。
読ませて頂いたが軽妙な文章です。
そりゃ、ベテランの新聞記者さん(元週刊朝日副編集長)ですから当然といえば当然。
Iさんは、5年ほど前にわたしが『神戸っ子』にIさんのご尊父のマンガ家イワタタケオさんのことを書いたのが縁でのお付き合い。
はい、ここまでは普通。
ところがわたし、先日、なにかをネット検索していて目に留まった、砂川しげひささんの『ぼくの漫画人生はカプリっチョ』というのを入手していたのです。

この本の巻末近くにエピローグとして「イワタタケオさんのこと」というページがあって興味を持ち、今読んでいるところでした。
なんという偶然でしょうか。
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シュンランは偉いなあ

2016-03-21 18:42:43 | 
   【シュンラン】

ふと気づくと

今年も咲いていた

シュンラン

偉いなあ あんたは

ちっとも目立たずに

咲いたよ 咲いたよ と言わずに

気づく人だけが気づいてくれたらいい

というように

葉影に そっと咲いて

人知れず枯れていっても

なんでもない

という風に

偉いなあ

こんな風にはなかなかなれないなあ

人間は。

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「神戸どうぶつ王国」

2016-03-20 09:53:45 | 
昨日は姫路の息子一家に大阪の孫、satoを加えて「神戸どうぶつ王国」へ。
わたしの孫は大阪の娘のところに3人と姫路の息子のところに2人の計5人ですが、
どちらにも女の子が一人いて、ありがたいことです。
昨日は二人の女の子が一緒で良かった。
仲がいいんです。
姫路のmiori、4歳は「satoちゃんと会えるなんて夢のよう」と言ったといいます。
会うのはお正月以来。
どうぶつ王国で、それはそれは楽しそうな二人でした。
それを見ているわたしたちも幸せでした。

それはそうと、駐車場で雲雀の鳴き声を聞きました。
近くに広い草原(くさはら)があり、空の上で「ピーチクパーチク」とにぎやかに鳴いていました。
もう随分昔から雲雀の声なんて生で聞くことなかったので、一瞬なんだろう?と思ってしまいました。
少なくとも50年以上ぶりでした。
埋立地でそんな経験をするなんてね。驚きでした。
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