読んでいる本『作家の値段』のことです。
著者の出久根達郎さんは、田舎の中学を卒業して東京の古書店に住み込みで就職された
人。わたしと同じ中卒です。
ご本人は初め、書店に就職ということで、立派な新刊書店だと思っておられたらしいのだが、
東京に着いてみて、案内されて初めて古本屋さんだと知ったということです。
この本のこのページ。
出久根さんは、井伏鱒二さんの本を読み、すっかりファンになり、井伏さんに会いに行きま
す。そこでの話。
わたし、興味深く読んでましたが、ここで、びっくり!
「昭和三十六年六月五日の午後である。」とあります。
スゴイですね。出久根さんはわたしより一歳下。昭和19年生まれです。この時、17歳ですね。
色んな作家の小説を読んで、井伏さんのファンになり、思い切って直接会いに行ったと。
同じころ、わたしは18歳です。
昭和三十六年六月五日は、わたし、父親の葬式の日でした。
梅雨の晴れ間の暑い日でした。
世間の、右も左も分からぬ、十八歳でした。
あれから49年です。
出久根さんは立派な作家になられました。
よく勉強されました。
わたし、足許にも及びませんが、なにか親しみを感じるのです。
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明日12月1日(水)の「輪」のおすすめ定食は、
「カレイの煮つけ」の予定です。
よろしくお願いいたします。