喫茶 輪

コーヒーカップの耳

稲垣足穂のこと

2018-05-30 14:33:14 | 文学
もう三日も前の新聞記事です。
←二段階クリックで。
日曜日の神戸新聞「本」欄。
日曜日は朝早くからバスツアーに出かけたので新聞をちゃんと読めていませんでした。
この記事、稲垣足穂のことをフランス文学者で作家の鈴木創士さんが書いておられる。
「足穂の天文学への憧憬」と題して。
で、わたし「オッ」と思ったのでした。
というのも、半年ほど前の拙ブログに、それに関連する記事をアップしたのでした。
「『星の學者』稲垣足穂」と題して。
そして、『KOBECCO』3月号にも「星の學者」と題してエッセイを書かせていただいています。
『星の學者』は、足穂の詩作品とは趣が大いに違い、いたってまともな本でした。
詩作品には大きな飛躍がありますけどね。
この本は天文学のことが正統的に書いてあります。
で、新聞記事だが、『星の學者』のことには触れておられない。
当然ご存知なのだろうけど、ちょっと気になります。
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二人の文人

2018-05-30 07:48:25 | 喫茶・輪
昨日はお二人の文人が「喫茶・輪」を訪ねて下さった。
午前中にご来店くださったのは、現役時代にはある組織で指導的立場におられた逸見K一さん。
昔の交友関係に異人館の画家、小松益喜さんがあり、戯れに相撲を取ったこともあったという人。
また作家の石浜恒夫さん(藤沢桓夫の従兄弟)とも昵懇だったという。
このところ体調を崩しておられて、久しぶりのご来店だった。
甲子園から自転車で来られたというから、よく回復されたもの。来てくださってうれしかった。
あ、そうだ。この人の三代前に逸見東洋という人がおられて、明治正宗とも呼ばれた人。
逸見さんは曾孫というわけである。
鬼か神かと称された刀鍛冶であり、彫刻家でもあり、何年か前の「美の壺」だったかのテレビ番組になったこともあった。
その伝記がある。


逸見さん、どうかお元気で。またご来店ください。

午後にご来店くださったのは(午後は閉店してますが、あらかじめご連絡いただければ開けます)六車明峰さん。
わたしが『KOBECCO』に書いているエッセイに書を提供してくださっている書家。



「名筆研究会」で機関紙「名筆」の編集もしておられる。
これは「名筆」6月号。

表紙の書は、先年お亡くなりになった村上翔雲師の書。素晴らしい字ですね。
六車氏は兵庫県の芸術文化団体「半どん」の編集委員でもあります。
わざわざ明石から来てくださって、ありがとうございました。

お二人とも何年かぶりのご来店。ゆっくりとお話しさせていただきました。
またのお越しをお待ちしております。

追記 二人の文人と書いたが、実は昨日、もうお一人、朝に見えていたのだった。
「宮っ子」の編集長、葛馬さん。
先日「見ておいてください」と言われて預かっていた7月号のゲラを読んでいて、
「これはダメだ」と思った箇所があったので電話して来ていただいた。
もう前日に印刷所に送ったということだったが、まだ間に合うということで。
ある人への依頼原稿だったが、書きなれない人なのかあまりにも文章が不備。
ご本人は「変えてもらってもいい」ということだったので、ちょっと触らせていただきました。やれやれ。

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銀山ボーイズ

2018-05-29 08:43:40 | 新聞記事
今朝の神戸新聞。

生野銀山に関する記事。
この前、行った時にわたし、写真撮ってました。


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竹田城下・寺町と疎水

2018-05-28 08:14:06 | 旅行記
昨日の「宮っ子バスツアー」から。
竹田城下、寺町の疎水です。
お寺に架かる石橋が素晴らしい。
但馬地方に残る江戸時代の石橋は七つあるそうですが、そのうちの五つがここにあるということです。






















石橋の構造がそれぞれ違っていて面白いです。
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第36回「宮っ子」バスツアー

2018-05-27 18:33:17 | 宮っ子
第36回「宮っ子」バスツアーでした。
天気も申し分なし。
生野銀山がメーンのツアーです。

昔の人はスゴイですね。

こんな小さな穴の中で働いて、そして40歳までに珪肺などを患って死んでゆく。
人形がいますが、ハンサムと美人。

こんなわけないですよね。
みんな顔は、なたね油を使っての灯りの煤で真っ黒になって働いたのでしょう。
坑道の長さはつなぐと山口県までにも及ぶと。
実際に坑道に入ってみて感動しました。

例によって、行きのバス中で、歴史文学の講座をしました。
昨年、日本遺産に認定された「銀の馬車道と鉱石の道」を解説。
玉岡かおるさんの小説『銀のみち一条』を紹介しながら、明治時代の生野の話。
そして、宮崎修二朗翁が書かれた生野、竹田についての話。
さらに、昔の文人知事、阪本勝さんのエッセイなどを引きながら、但馬の話。
当然また、但馬はわたしと家内のルーツでもありますので、色々知っているエピソードなどを織り交ぜながら。

竹田では、竹田城跡でボランティアガイドをしている従妹、A美さんが会いに来てくれて、竹田の寺町を一緒に歩き、解説してもらいました。

食事、但馬牛のしゃぶしゃぶ。
豪勢でした。

予定通り無事に、5時半ごろに西宮へ帰着しました。
みなさん満足そうでした。
わたしも大役を果たしてやれやれです。
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「木想」8号

2018-05-26 09:13:19 | 
ふたり誌「木想」8号を戴いた。

表紙絵は、同人のお一人、高橋冨美子さんのご子息、高橋俊仁氏の写真。
素晴らしいですね。「木想」にピッタリです。
この桂の古木は、冨美子さんのお便りによると「但馬高原植物園」にあるそうです。
樹齢はどれぐらいなのでしょうか?

先ずは山下寛氏による「あとがき」から。
←クリック
北川透の文章からの引用、「詩は、<ほんとのこと>とも<真実>とも関係がない。…詩は本質的に修辞的だ」が印象的。

「まえがき」は高橋冨美子さんが書いておられるが、二月に亡くなった石牟礼道子さんの『苦海浄土』が出てくる。
『苦海浄土』は、わたしも若い日に読んで感動した本だった。今もどこかにあるはず。

作品。
高橋さんは(夢泥棒連作)として、3作を書いておられる。
いずれも格調高く、詩境が進んでおられるのを感じるが、わたしはその11の「今から舟に」に大いに心動かされた。
←クリック。



この中の「見送りの人々」は、かつて見送られた人だったのでしょうか?
末行に「熊野参詣曼荼羅」とありますが、わたしには辛い記憶があります。7年前の台風12号によって熊野に住む友人の中村義明君が犠牲になったのでした。大雨の中、村の水道を復活させるために作業していて熊野川支流の篠尾川に転落し、流されたのでした。
その時わたしは、この熊野の宗教儀式「補陀洛渡海」を想い、中村君は熊野の海へ旅立ったのだと思うことにしたのでした。
この高橋さんの詩を読んで、また激しく彼のことを思い出してしまいました。

山下氏の小説はいつも視点が新鮮で楽しませていただいています。
今回の「仮想未来」も面白かったです。中に「さりげに」なんて、最近の若者言葉(?)が入っていたりして、おや?と思ったり。
着想が面白いです。「人間は二度生きれるか?」という言葉があって、ハッとさせられます。普段は深く考えることはないけれど、考えると深いことですね。
テーマは「記憶の再生による、もう一つの人生」でしょうか?浅読み、お許しを。
なんか自分を投影しているようで懐かしかったり、恥ずかしかったり。
こんな物語、自分でも作ってみたくなる気がします。
最後、「ハッハッハッ…、もういいですよ。知ることで救われるとは限りませんから…」
結論なのか、余韻なのか?

高橋さんの「変貌する詩」は、田村隆一の詩人論。
力作です。
興味深く読ませていただきました。というのもわたし最近、ねじめ正一さんの『荒地の恋』を読んだのです。
ここまで書いてもいいの?というほど、生々しい田村が書かれていて、凄いなあ!と思いましたので。

今回も楽しませていただきました。高橋さん、ありがとうございました。
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『触媒のうた』一年

2018-05-25 17:16:50 | 触媒のうた
『触媒のうた』を出してから、明日5月26日で丁度一年になります。
実際はもう少し早くできていたのですが、発行日が2017年5月26日となっています。
この日付に特別の意味はありません。

本格的に宮崎修二朗翁から取材を始めたのは2009年でした。
今、その時の録音を聞いています。1月9日。翁、87歳(現在96歳)になったばかりです。
歯切れのよい声で、生き生きと話しておられます。
『KOBECCO』に「触媒のうた」と題して連載を始めたのが2011年3月号からでした。
そして、本になったのが昨年、2017年5月というわけです。
取材を始めてから8年を要したのでした。
当初は「神戸新聞」さんも記事に取り上げて下さる話があったのですが、なぜか実現しませんでした。
その理由、うすうすは分かってますけどね。
でもSNS上に色んな人が取り上げて下さり、ありがたいことでした。
また帯文を提供してくださった出久根達郎さんが、伝統のある『古書通信』に推薦文を載せて下さいました。
それをきっかけに「日本の古本屋」のメールマガジンに「『触媒のうた』が生まれるまで」と題して書かせていただきました。
そんなこともあり、無名人の本の割には多くの人の手に渡ったのでした。
ありがたいことでした。
でも、まだ版元の神戸新聞総合出版センターには少し残っているようです。
お求めいただければありがたいです。
読んでくださった人には決して失望させません。よろしくお願いいたします。
日本近代文学史の「生き字引」、宮崎修二朗翁の凄さを一人でも多くの人に知っていただきたいのです。
他意はありません。
 
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アメラグ界が使う言葉。

2018-05-24 11:33:29 | スポーツ
アメラグ界では「つぶせ」「こわせ」という言葉を、
日大だけではなく、他の大学も普通に使っているんですね。
陣形を(つぶす)という意味ではなく、一人の生身の人間を指して。こわいことです。
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桑島玄二さんのことなど

2018-05-23 17:26:31 | 宮崎修二朗翁
宮崎翁から「お会いしたい」と電話があり、行ってきました。
わたしも最近、体調がすぐれずご無沙汰していました。

お待ちかねでした。
二時間半ほどお話を聞きました。
出てきた文人の名前は今日も数限りなく、といった感じでした。
横光利一、今東光、川端康成、杉山平一、日野草城、伊丹三樹彦、鈴木漠、仙賀松雄、及川英雄、小林武雄、吉原治良、小松左京、北川弘繪、
薄田泣菫、中村憲吉、桑島玄二、正宗白鳥、足立巻一、井伏鱒二、富田砕花。ほかいっぱい。
いずれ原稿に書きたい話も何点かありました。

早く元気になって取材に出かけたいものです。

今日も千切り抜きを戴いて帰りました。
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奥山のそば

2018-05-23 09:48:27 | 出石
この記事のカテゴリーを「出石」あるいは「北山冬一郎」のどちらにしようかと迷ったが、とりあえず「出石」にすることにしました。
今朝の神戸新聞です。借用お許しのほどを。
←二段階クリック。
この奥山というところ、家内の郷へ行くときに何度か車で走ったことがあります。
もう10年以上も前のこと。
和田山から山の中に入って行き、峠を越えなければならないので最近は走っていません。
この蕎麦屋さん、7年前にオープンということですが、わたしが通った時にも蕎麦屋さんがあったように思います。
でもそれは別の店だったんでしょうね。そしてその店はもう廃業なさっているということなのでしょう。
ところでこの記事の中に「忍者の墓」などというのがあって、芥川賞作家の五味康祐が小説に取り入れているというようなことが。
久しぶりに見る、五味康祐の名前です。
五味でわたしが思い浮かぶのは、幻の詩人、北山冬一郎です。
交流があったのですね。
奈良県立図書情報館に収蔵されている北山の詩集『風の中の歌』は五味への献本で、
扉に言葉が書かれている。

五味康祐様 恵存 
 これら青春徒労の記録を
 悲しみ以て 君に手渡す
 君は何を以てこれを受取るであろうか
              北山冬一郎


意味深なことばですが、親しい間柄であったような書きぶりですね。

今朝の記事から、北山冬一郎の研究をしておられる梅崎英行さんの論文を引っ張り出してきて確認しました。

あ、そうだ。また一度、あの峠道を走って、その蕎麦屋さん「手打ちそば 剣」へ行ってみよう。
余談ですが、店主のお名前は「川見さん」とのこと。
川見さんは出石に多い名前で、拙著『触媒のうた』を10冊購入してお知り合いに配ってくださったのも川見というお名前の家内の同級生でした。
その節はありがとうございました。勇気を戴きました。
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大石可久也さんと甲山

2018-05-22 09:12:25 | 西宮のこと
今朝の神戸新聞。

大石可久也さんの訃報記事です。
この人とはお会いしたことはなかったが、思い出があります。
この表紙絵は大石さんです。
イナズマの甲山が描かれています。
かつての甲山はこうでした。
今は頂上付近は樹木が成長して緑一色です。
この『市民文芸集』は昭和58年発行のもの。
35年前です。
中に初心のころに書いたわたしの詩作品が載ってます。
タイトルが「甲山」。
イナズマの甲山の頂上から下界を見下ろした描写もあります。
西宮の町がパノラマに見えて素晴らしい展望でした。
戦後の一時、ここにロープウェイを作る案が市議会で議論されたこともあったのです。
それは実現しなくて良かったと思うのですが、それほどの絶景ポイントでもあるわけで。

一昨年、孫を連れて頂上へ上がりましたが、下界は全く見えず、わたしはがっかりしました。
子どもには格好の登山コースであり、下界が見えた時の達成感は素晴らしいものだったのに。

西宮市さん、頂上付近の樹木を整備して下界が見えるようにしてくださいませんか?
ぜひとも実現していただきたいです。
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『時刻の帷』

2018-05-21 10:26:01 | 
御恵贈いただいてから、もう二か月にもなろうとしている詩集。

『時刻の帷』(鳥巣郁美著・コールサック社・2018年3月20日刊)「ときのとばり」とルビが振ってある。
鳥巣さんとはもう長いお付き合いだ。わたしが詩らしきものを書き始めたころからの。
初心者のわたしの稚拙な詩を評価してくださったのは昭和58年だったので、もう35年も昔だ。
足立巻一先生らともご一緒にやっておられたベテランの詩人。
1930年生まれとあるから、そろそろ88歳におなりか。
最近、お会いすることもないが、お元気なのだ。良かった。

読み応えのある詩集でした。
読んでパッとわかるような詩ではないが、幾重にも時間と空間の層が重なっているような濃密な詩。

巻頭の「日暮れの帷」も素晴らしいが、「秋冷」という詩を紹介しましょう。
←クリック
一枚の花弁に託して生が語られ、一瞬の間に永の時間を感得させられる。深い深い一篇と思いました。
鳥巣様、ありがとうございまいした。どうかお元気で詩作をお続け下さい。
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心ってどこに

2018-05-20 18:25:07 | 
神戸新聞、書籍広告欄。

これ見て、ドキッとしました。

口頭詩集『ライオンの顔』に載ってる口頭詩です。


 心ってあるの?
 どこにあるの?
 体の中にあるの?
 さわられへん?
 見えへん?
     (hitoshi 5歳)
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近鉄バファローズ球団歌

2018-05-20 17:11:40 | 
この近鉄バファローズの球団歌、聞くことがなくなって久しいが、
作詩は竹中郁さんです。
いい詩ですね。


近鉄バファローズ球団歌
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バスツアー講師準備

2018-05-20 16:38:05 | 宮っ子
「宮っ子バスツアー」が近づいてきました。
このところ体調不良で、行けるかどうか心配でしたが、まあ、大丈夫の様子です。
わたしが休むわけにはいかないし。
もう長くバス中での文学歴史案内の講師役をやってきましたが、これも今回で卒業させてもらいたいと思っています。
だから最後です。
その行き先が、わたしの父祖の地、但馬です。
本棚を探って、テキストとして役に立つ何冊かの本から拡大コピーを取りました。

いいのがありました。
例によって、宮崎修二朗翁がいい文章を書いておられます。
次に、昔の兵庫県知事、阪本勝さん、さすがに文人知事と呼ばれただけのことがあります。感動的な文章。
そして、三木市出身の玉岡かおるさんの大河小説『銀のみち一条』から。
この小説は素晴らしかった。
それと、わたしが書いたエッセイ。
バス中では準備したすべては話せませんが、いつも多い目に準備して行きます。
あとは、当日の天候とわたしの体調です。
どちらも幸いするように祈っています。
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