高倉健の『あなたに褒められたくて』(高倉健著・1991年・集英社刊)。
先日、『本の身の上ばなし』と題してこの本のことを書いた。「この本を読まないわけにはいきません。」と。
するとそのブログを見た娘から「その本うちにあるよ」と。
で、一昨日借りてきたのです。
出久根さんが引用しておられた所も感動的だったが、次の話もわたしは大いに興味が湧いた。
「小田先生のこと」という昔話。小学二年生の時の先生(初めて異性を意識した人)と、高校生のときに知った女性(初恋)の話。その詳しい話は、この本を読んでもらいたい。味のある文章です。
後に自分が俳優になって、その土地、福岡に映画のキャンペーンで行った時、会いたいと思って試写会に招待しようとしたが、どちらもが「もうおばあちゃんですから、昔のイメージのまま、覚えていただいた方が…」と断られたと。
そのエッセイの最終行はこう書かれている。
「お会いしたいなあと思っているんですが…」。
高倉健さん、あきらめが悪いなあ。
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