喫茶 輪

コーヒーカップの耳

種子島の助ちゃん

2020-04-30 13:53:08 | 完本 コーヒーカップの耳
朝日新聞の記事のコピーを種子島に住む助ちゃんに郵送しておいた。
助ちゃんの言葉「チョコレート」も載っているので。

←2段階クリック。

届いたらすぐに電話があると思っていたのにない。
もう10日以上も経っているのに。
おかしいなと思っていたら、今日電話があった。
郵便受けを毎日見ないからということだが、それにしてものんびりしている。
やっぱり助ちゃんらしい。
今日はパッションフルーツの交配をしていたのだと。
それをしないと実をつけないと。
ビニールハウスの中は30度以上とのこと。
収穫されたらまた送ってきてくれるのだろう。
ところで、コロナだが、種子島ではまだ出ていないという。
観光客が持って入る可能性があるので警戒はしていて、すでにマスクは売ってないとのこと。
助ちゃんも肺気腫があるので心配なのだ。
「お互いに気をつけような」と言って電話を切ったことだった。

因みに助ちゃんの「チョコレート」。
日本が負けて 進駐軍の車が毎日毎日いっぱい連なって通りよった。
ある日 一台のジープが道端に停まって 兵隊がパラパラと降りてきたんや。
赤いのんや黒いのんがおって おまけにでっかいから 俺ら怖(こォ)うて 隠れて見とった。
そしたら みんなで小便やったんや。日本人と同じ格好でしよった。
ほんで行きしなに なにか捨てて行きよった。
あいつらが捨てて行くもんの中にはけっこうええもんがあったんや。
そやから俺ら 仔犬みたいに それ目がけて突進したんや。
見たこともないきれいな缶やった。
摩天楼の絵がカラーで印刷してあった。
そろーっと開けてみたら クチャクチャの銀紙がいっぱい入っとった。
チョコレートの包み紙やったんや。
なんとも言えん エエ匂いしよんねん。
鼻近づけたら気ィ遠なりそうやった。
長いこと匂たらあかん 匂いが消えるゆうて ちょっとずつ順番に匂いかいで すぐ蓋しとくねん。
俺らみんなの宝物にしたんや。


『完本 コーヒーカップの耳』
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用海幼稚園廃園

2020-04-30 11:11:07 | 用海のこと
「宮っ子」5月号がHPに上がりました。
「用海幼稚園」がこの3月に休園(実質廃園)となり、それについて「休園への思い」と題して一文書かせていただきました。
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小説は

2020-04-30 10:05:17 | 新聞記事
今朝の神戸新聞「同人誌」評欄。
←クリック
記事拝借お許しを。
評者野元正さんによる冒頭の二行。
《小説は人の心の闇に潜む知られざる物語を紡ぐ。》
なんか怖い言葉ですね。
それに続く評を読むと、この「港の灯」という同人誌、読んでみたくなります。
怖いもの見たさでしょうか。
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嘉数(かかず)という名前

2020-04-29 11:13:20 | 本・雑誌
今『古都再見』という本を読んでいるのだが「沖縄の<京都の塔>」という項。
《沖縄で戦った日本軍兵士の出身地は当然ながら全国におよんでいる。このため沖縄県内には全国四十六都道府県の慰霊塔がある。<京都の塔>はそんな慰霊塔のひとつだ。那覇市より北の宜野湾市の嘉数高台公園にある。(略)嘉数高地は米軍の戦史に記録されるほどの激戦地になった。》
嘉数が沖縄では最も激しい戦いのあったところだとは別の本でも読んでいたが、この「嘉数」という地名のことをちょっと書きたい。とはいってもわたしは沖縄に行ったことがない。
実は昔、「喫茶・輪」が定食を提供していたころに、隣の用海小学校から給食の無い日に教師がよく食事に来られていた。
その中の一人に嘉数という先生がおられた。
その後よその学校に転出されたが、一昨年だったかに教頭になって戻ってこられた。
そして今年、この用海小学校のまま校長先生になられた。
一度機会をみて、この「嘉数」というお名前についてお話を聞きたいと思っている。
先ず、沖縄出身なのか?と。

追記
【白髪について】
『古都再見』の「心はすでに朽ちたり」の項。
《年齢相応なのだが、白髪である。》と始まる。こう書いておられるが、この時葉室氏まだ70歳まで間があった。
この項の終わりの方。
《(鬼才)李賀は二十七歳で若くして不遇のまま世を去る。瘠せ細り、若い頃から白髪が多く、生まれつき虚弱でよく病気をした。(略)母親は「心臓を吐き出すまで詩作を止めないだろう」と嘆いた。必ずしも年齢ではないのだ。死を覚悟して最期の戦いに臨むとき、ひとは白髪になるのだ、と覚えておけばいいのではないか。わたしもそうなのかもしれない。》
と結ばれている。
これから、年を経ずして葉室氏は亡くなられている。

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 Xさんと古関裕而と中西清起さん

2020-04-29 08:59:00 | 喫茶・輪
もうお名前は忘れてしまったが、かつてうちの店が定食を提供していたころ、忙しかったころにちょこちょこご来店下さっていた人の話。
パートさん二人とわたしたちの四人でてんてこ舞いをしていたころである。
その人はちょっと時間をずらしてやってきて、いつもカウンターの端の席にお座りになる広告代理店の営業マン。
大きな声ではしゃべらないが、たまにボソボソととぼけた感じの面白いことをいう人だった。
彼のことをなぜ思い出したかというと、今わたしと家内は朝ドラ「エール」を見ていて、主人公が作曲家の古関裕而。
その古関が作曲した「六甲おろし」と関連があったからだ。
どうしても名前が思いだせないが、その営業マンさんは巨人ファンだった。
ところが営業上それを隠さねばならない立場。得意先はみな阪神ファンですからね。そういう人だった。
その人から「マスター、これ上げる」と言ってもらったのが、このCD。
お得意さんへのプレゼント用に何枚か用意されていたものだったのでしょう。


古関さん作曲の「六甲おろし」が入っている。
阪神が優勝した時の実況放送も収録されていて、それには解説者吉田義男さんと中西清起さんの声も入っている。
中西さんといえば現役時代「喫茶・輪」にもちょこちょこご来店だった。
娘がその裸の体にテーピングをしてあげている写真もある。
「写真撮っていいですか?」というと、「いいよ」と言って撮らせてくれたのだった。
さすがにそれはアップしないでおきましょう。
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マスク着用

2020-04-27 08:13:44 | 日記
さすがに家の中ではマスクは着用していない。
そこで、宅急便さんが来られた時の対処である。
初期のころは、ついそのまま出て行ってしまうことがあった。
玄関で受けとるのだが、配達員さんはみなマスクをしておられる。こちらがしていなければ配達員さんは「嫌だな」と思われるだろう。
危険を覚悟で仕事をしておられるのだ。
そこで、ピンポンが鳴れば、とにかく忘れずにマスクを着けて出るように工夫した。工夫というほどのことではないが。

部屋から出るところにマスクを目立つようにぶら下げておくことにしたのである。
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何度も違う感動が。

2020-04-27 08:01:07 | 完本 コーヒーカップの耳
朝日新聞出版からのお知らせ。
自分で言うのもおかしいですが、何度も読めて、また何度も違った感動を味わえる本です。
『完本 コーヒーカップの耳』
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追悼原稿

2020-04-26 12:37:48 | 宮崎修二朗翁
4月1日に宮崎修二朗先生がお亡くなりになって、すぐに神戸新聞さんから追悼文の依頼を受けました。
その後、4本の追悼文を書かせていただきました。
一部重なるところはありますが、掲載誌によって内容を変えて書かせていただきました。
新聞はすぐ(7日)に出ましたが、あとはすべて6月号です。

辛い作業がやっと終わりました。
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『喫茶店の時代』

2020-04-25 16:38:18 | 本・雑誌
『喫茶店の時代』(林哲夫著・ちくま文庫)が届いた。



写真右。
左も同じく林さんの『喫茶店の時代』だが、これは2002年に編集工房ノアから出たもの。
実はこの旧版をわたしは今回のコロナ騒動が始まる直前に「街の草」さんで入手していた。
しかし、まだ読み終えてはいない。
新版を見てみると、かなり書き足してあるようだ。
ということで、読むのはこちらにしよう。
ページ数も旧版は索引入れても281ページ。新版は索引別で371ページもある。

この本に「あとがき」はなく(「はじめに」はある。)、内堀弘さんが「解説日記」というのを書いておられる。
その中でちょっと面白いと思ったのがこの言葉。
《喫茶店も小さな雑誌も、そして古本屋も、そのへんはよく似ている。》

  『完本 コーヒーカップの耳』(朝日新聞出版刊)
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次はNHKで。

2020-04-25 08:03:45 | 完本 コーヒーカップの耳


昨日はラジオ関西で『完本コーヒーカップの耳』を紹介していただきましたが、5月と6月には「上方芸能」元発行人の木津川計さんがNHKラジオの「ラジオエッセイ」で紹介してくださる予定です。
5月27日(水)と6月3日(水)の午後4時半からの上下二回。
語りの名手木津川さんが、作品を何篇かずつ語ってくださるそうです。
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ラジオ出演

2020-04-24 17:32:20 | 完本 コーヒーカップの耳
ラジオ出演、無事に終了。「まっこと!ラジオ」の「人物事典」のコーナーに約15分。



録音したのを聞きなおしたら、やはりちょっと早口でしたね。
「これは話しておきたい」とか思ったら、どうしてもね。それに電話出演でしたので会話のタイミングが難しかったです。
でも、『完本コーヒーカップの耳』のことも話題にしてくださって、それは良かったです。
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東京行き

2020-04-24 08:24:27 | 完本 コーヒーカップの耳
今日は東京行きの予定だったのですが、家で巣ごもりしてます、残念。



『完本コーヒーカップの耳』
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ひょうご大古本市

2020-04-23 11:17:48 | 本・雑誌
目録お送りいただきました。

「街の草」さんが今回は載っていません。
昨年の時に「来年はしんどい」とおっしゃっていたのでしたが。
古本市、開催か否かは5月6日に決めるとのことです。
ちょっと無理でしょうね。
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「油断してた」

2020-04-23 10:01:37 | 完本 コーヒーカップの耳
東北の道化師、ぶんぶんさんこと、森文子さんのHP「新月兎企画」よりシェアさせていただきました。


《父の 胃瘻管交換(麻酔あり)のため
面会はできずとも 院内待機
問題なければ(問題なしでいてくれろっ!)一時間くらいで 済む
鷹揚に 構えよう 珈琲持って 本も携えて…と
今回のお伴は 大切な 言葉の恩人でもある 今村欣史さんの『完本 コーヒーカップの耳 阪神沿線 喫茶店「輪」人情話』
これの 前身『コーヒーカップの耳 今村欣史詩集』(編集工房ノア)は 既に 読み味わっておったものの
加筆 再編集で 今年の二月に 完本として 朝日新聞出版社から 改めて 出版されたもの
前に読んだし
ごっつり 物語に埋没せんでも ひとつひとつの逸話だから~と 油断してた
だあぁ!
ひとつの 逸話ごとに 滲んで
こんなとこで 泣くまい と 押さえようとして
うぐぉふっ…なんて どう 書き表していいかわからないような くぐもった音が 喉の奥から出てしまう
選択ミス…
これは どんどんと 読み進めて読み終わる本ではないのだ
ひとつ ひとつ
読んで 味わい 思い巡らせ 思い返し 浸り
大切に 人の思いを 胸のうちにしまうようにしてゆく ものだったのだ
なんだか 前のも そんな風だったけど
今回のは 詩という 浄化されたものより
もっと その人そのものの存在に 立ち帰り見つめ直して
体温 湿度など 増し増してる感じになってる
ひとつひとつが 小説なんかより もっともっと
物を 人を 語り 愛しく みつめておる
ああぁ
読み進むのもったいなくて(これ以上 泣いてしまうのも まずいので)
本を閉じてしまった
またあとでうちでじっくりと 読み味わおう
ほんっとうに 素晴らしい本だ
そんなこと思ったとき
ちょうど 麻酔の効いた 父が
ガラガラベッド(移動できるベッド)で 施術へと 向かう姿
おぉ と 立ち上がり 見送る
かなしんでないているのではないぞ
人情話に 温まっている 涙だぞ
でも 職員の皆さんに 気取られぬように
よろしくお願いしますっ!と 勢いよく 手を振った
父 ふぁいと!


こんなこと書いてもらうと、こちらの方が泣けてしまいます。
ありがと、ぶんぶんちゃん。

  『完本コーヒーカップの耳』
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「あん」がラジオで聞ける。

2020-04-23 09:02:45 | ドリアン助川さん
「あん」(ドリアン助川原作)がラジオドラマで。
これはいいですねえ。楽しみです。

ドリアン助川さんのフェースブックより。
コロナ感染者への差別が横行し始めた今だからこそ・・・ラジオドラマ『あん』の再放送が決まりました。徳江を竹下景子さんが、千太郎を西田敏行さんが演じます。
NHKラジオ「新・日曜名作座」
放送日は、5/10, 17, 24, 31, 6/7, 14の6週です。
https://www.nhk.or.jp/audio/html_me/me2013008.html←クリック

ところでNHKは、老婦人とか、老婆という言葉を使って徳江のことを紹介しているが、ボクは自分の小説でそういった言葉はいっさい使っていない。人は心の生き物です。80になっても、90になっても、世界を新しく見られたり、なにものかに恋心を抱けるなら、それは決して「老」ではない。年齢で輪切りにするような表現は、ボクはまずやらない。
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