自転車ひとり旅★

自転車大好きなTVディレクター日記。

つづき。

2014年10月01日 23時39分49秒 | チャリダー★



引っ張っておいて、ずいぶんご無沙汰してしまいました。
いろいろあって、編集がこれまでにないレベルで大変で、
とてもブログを書く余裕がなかったのです。
ちなみに明日で完成、放送は4日です。
もう番宣をご覧になった方もいらっしゃるかも?



さて、菅さんですね。
ふわり、とした空気感で、
何が起きても動じることがない芯の強さを持っている。
その菅さんの本業は、「占星術師」。
小学生のころから占星術を学び、
今でも雑誌などに記事を書いているらしい。


ロケのある日の夜、菅さんに、
占いをするとき、菅さんはどんな気持ちなのかを聞いた。
他人の出口のないモヤモヤした悩みを聞いて、よく嫌気がささないですね、と。

菅さんはにっこりして、
「それが嫌になる人には、占星術師はつとまりませんよ」と答えた。
そしてこう付け加えた。
「責任感がつよい人ほど、悩みを人に言えないものでしょう。
 だから、私の一番大事な仕事は、人の話を聞くことなんです。
 占星術は、人の話を聞くうえでの、ほんの一助にすぎないのです」


私は、菅さんにはついつい悩みを打ち明けてしまいそうな空気があることを
思い出した。
ああ、懺悔室で悩みを吐露する人も、占い師に相談する人も、
こういう空気を求めているのだろう、と思った。


ほんとうは、友人とか、家族とか、
人生でできる数人の心の理解者が、
その役割を担うべきなのだと思う。
でも、果たして自分にとって、そんな友人がいるかどうか。
そして自分は、人にとって、そういう存在たり得ているか。


「残念です。もう少し時間があれば、菅さんに占ってほしかった」
私がそう言うと、菅さんはふふふ、と笑ってこう答えた。
「林さんは大丈夫。自分で気持ちをコントロールできるから」


この人には、何を隠しても見抜かれてしまいそうだ。
でも、この人になら、ぜんぶ見抜かれても安心していられるような気もする。
うーん、私にはそんな空気は一生持てないだろうなあ。