自転車ひとり旅★

自転車大好きなTVディレクター日記。

祝? 初落車。

2018年05月21日 02時25分57秒 | 自転車



レースで初めて落車をした。


単なる落車なら、海外ロケで数え切れないほどして来た。
ミャンマーの月明かりすらない夜道で穴ぼこにハマったり、
キリマンジャロの標高3000mからの砂利道ダウンヒル中にコケたり。
でも、レースではまだ落車をしていなかった。


24周回のうちの12周目。
ヘアピンコーナーに突入したとき、突然前輪が滑って、
気づいたら空を見ていた。






衝撃と音が大きかったので
骨まで行ったかな、と思ったが
擦り傷だけだった。
大判のキズパワーパッド7枚分。
ケツ筋を強打したので、ケツ筋を使う場面(座る、前かがみになる、など)では
かなり痛むが、普通に歩けるのでよかった。
コーナーではアウト側になるように位置取りしていたおかげで
単独落車だったことも不幸中の幸いだった。



前日の夜に雨が降って、
早朝のコースは水浸しだった。
それが乾いてきたら、砂が浮いてきて、
前輪を取られた。
落車についてそう説明したら、
五郎監督が一言。


「コケる責任は自分にあるんですよ」







砂のせいにするな。
雨のせいにするな。
言い訳をするな、というのはわかる。
しかし。
あんな普通のコーナーで
十分に減速していた状態で、
普段は絶対コケたりしない。
どう考えても砂のせいではないか?


…とは思っても、
やっぱり監督の言葉が気になって、
ずっと落車の原因について考えていた。


レースが後半戦に差し掛かって疲れが出たために
判断力が鈍った、ということは考えられる。
いつものブレーキング、体重移動ができていなかったのか?



ふと、あることを思い出した。
落車する直前、
突然車線変更する選手がいたため、避けた私はコースアウトした。
100mほど草むらをシクロクロスして道路に復帰したら、
周りの選手に「無理すんなよ!」と怒られた。
あのとき、タイヤに泥がついた。
コーナーでグリップを失ったのは、
あの泥のことを考えていなかったからではないか。


もし、砂が原因なら、
同じコーナーで他の選手たちも転んでいたはずだ。
しかし、同じコーナーで転んだのは私の他に1人だけだった。



人生にはいろんな突発時が起こる。
そこには幸も不幸もあるだろう。
でも、ひょっとしたら、その中には
自分が注意深くしていたら、防げるものもあるのかもしれない。

あのとき、泥がついてしまったことを考慮して
もう少し減速していたら、
コケなかったかもしれない。


レースは、かなり走れていた。
格上だと思っていた選手たちの中で、
先頭で展開できていたから。
ペース遅いな、と思っていたが、
振り向くとかなりの選手が千切れていなくなっていた。
トレーニングの甲斐があった。
でも、レースは一瞬で終わってしまった。
ほんのわずかな不注意のために。


私が落車したと聞いて、
監督やスタッフが走ってきてくれて、
傷口を洗ってくれた。
「泥が残ってちゃいかんのです」と
タオルでゴシゴシ。
鬼のように痛かった。
すると、そばに立てかけた私のバイクの後輪から
「プシュ〜…」とすかしっ屁のように空気が抜けた。



今回も、実際にレースを走らせてもらって
いろんなことが分かった。
ご一緒させていただいた選手の皆さん、
本当にありがとうございました。
皆さん速くてかっこよかったです。
またどこかでご一緒させてください!