自転車ひとり旅★

自転車大好きなTVディレクター日記。

フィリピン800km 1日目

2024年03月17日 03時37分47秒 | フィリピンの旅2024



フィリピンへ行っていた



目的はロケハンなのだが
完全にプライベートなので
ただの自転車旅行とも言える



実を言うと 私は自分1人だけで海外自転車旅をしたことがない
ロケには「コーディネーター」という その国を知り尽くしたプロや
現地の車両ドライバーが同行し
ホテルの予約から 食事どころのチョイスや通訳など
余計な心配をせずディレクションに集中できるようになっている



つまり いざとなったら助けてもらえる環境でしか
海外の自転車旅をしたことがなかった





私は自分が何もできない人であることを知っている
モジモジして人に話しかけられず
英語はジャンクな片言で
ピンチになれば冷静でいられず ハズレの道を選びがちだ
自分だけでどれだけの旅ができるのか?
力の限界…自分の「へり」を知りたかった







成田発のANA便で マニラへ
片道4時間半で着くし ANAなら往復ともにトラブルへの対処が安心だ


輪行箱はBTBの「エボリューション2」
旅の間は マニラのホテルに預かってもらえるよう頼んでおいた


携帯のデータ通信は「TRAVeSIM」
これは海外データ通信できる eSIMで
ネットで簡単に申し込めて フィリピンは8日間6GBで1980円と格安
意外と広範囲の地域でちゃんと通じた






GRAB(タクシー配車アプリ)でホテルへ


ホテルの予約は全てBooking.com
マニラは日本とそれほど物価が変わらず
3つ星ホテルで8,000〜10,000円ほど


バイクを組み立て
ウェアをパッキングし
不安とともに 午前3時に就寝した







1日目
不要な荷物を詰めたBTB箱をホテルに預けて
午前9時出発





今回の行程は 片道400km
目的地は すんごい山奥にある世界遺産の棚田

ロケと違って帰りも走るので 往復800kmを5日間で走る
行きは厳しい上りがあるので3日間で
帰りは2日間で一気に戻る
「今日はここまで走れ」とホテルを決めておかないと
絶対に辿り着けない気がしたので
全てホテルは決めておいた


一番ハードなのは3日目…のはずだったが
4日目に地獄を見ることになった
その話はまたあとで★







初日は190km ほぼ平坦なルートだ






目的地の棚田が標高1400mまで上るため 冬装備も必要なので
バッグは3つ取り付けた

メインバッグはRapha x Apiduraのサドルバッグ
入っているのは
・部屋着 兼 冬装備
・小型ポンプ
・マッサージボール
・ビーチサンダル
これが3日目に大変な事件を呼び起こすことになる





ボトル2本と ツールボトル
下のボトルは泥まみれになるのでキャップを固く締めて
中身だけ上のボトルに入れ替える

フレームバッグには薬品や歯ブラシなど





フロントバッグには ゴアテックスのレインジャケット上下



これに加えて アソスのスパイダーバッグを背負い
補給食と携帯の予備バッテリーを入れた






マニラを出る前に旧市街をゆっくり走った


ここにキリスト教の聖堂が建てられたのが今から450年前
日本の安土桃山時代と同時代だ
スペインは占領政策のため 日本やここへ宣教師を送り込み
日本と違いフィリピンは スペインの植民地となった


その後もこの国は大変な思いをし続けてきた
アメリカの統治
そして日本軍の残虐





日本軍が占領していた地域を旅すると
自分がどういう気持ちでいたら良いのか 分からなくなる
たまに「日本人は優しかった」とか
「日本人は〇〇を教えてくれた」などと言ってくれる老人がいるが
それを額面通り受け取ってはいけないと思っている
ものを奪うために占領しに来た人が どんなに優しくたって
結局は強奪者でしかないのだ






この国で自分はどんな顔をして旅したら良いのだろうか?


もちろん普通にしていれば良いのだ
それは分かっているけれど
気持ちはざわつく



割と重い気分でマニラの街を後にした





走り出してすぐに 今回の計画が無謀だったと気づく
渋滞で全く進まないではないか


乗合バスがひっきりなしに停車し
路肩はガタガタ
三輪バイクタクシーはウィンカー無しで斜行してくる
まるで参加選手全員が斜行&ブレーキしまくるロードレースに出てる感じ





最初の1時間で進んだ距離は7kmぽっち
はあ〜
この調子で今日中に190kmも行けるのだろうか?






すると


私の目にあるものが飛び込んできた





私は見たとたんに「おお!」と叫んでしまった





「館林四中」(笑)


館林四中の方
あなたの通学自転車は こうして遠い地で
第二の人生を送ってますよ



しょうもないことだが 重かった気分が少し晴れた(笑)






50kmを3時間半かけて走り 最初の休憩



気温は32度
食べられるうちに固形物を食べておきたい


フィリピンの食事情などは調べてこなかったので
まったくメニューが分からない
こんな時はグーグル翻訳さえあれば何とかなる



と思ったが…





何ともならなかった(笑)



迷ったあげく「今日は規制を超えて」を注文したら






来たのは普通のあんかけ麺だった


どれが規制超えだったんだ?









走るパワーは120〜150W
スピードにすると時速30kmぐらい
トラックの運ちゃんは窓から手を振ってくれるし
肉体労働の兄ちゃんたちは笑顔で見送り
オンボロワゴンがクラクションで応援してくれる





すれ違った自転車少年が追いかけてきた





そして仲間が集まっている場所に案内してくれた


みんな笑顔で喜んでくれた
何を言ってるのかは全く分からなかったが(笑)





とにかく暑くて 休みをしっかり入れながら
190kmを10時間半かけてホテル着
TSS 214
あれだけ水分取ったのに 3kg痩せていた




明日からは山岳エリアだ
調べた感じでは激坂はなさそうだったが…
期待は見事に裏切られるのだった(笑)

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