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宮本武蔵 般若坂の決斗

2013年11月05日 17時52分43秒 | 邦画1961~1970年

 ◇宮本武蔵 般若坂の決斗(1962年 日本 106分)

 英題 Miyamoto Musashi Part2-Duel without End

 staff 原作/吉川英治『宮本武蔵』

     監督/内田吐夢 脚色/内田吐夢 鈴木尚之

     企画/辻野公博 小川貴也 翁長孝雄

     撮影/坪井誠 美術/鈴木孝俊 進行主任/神先頌尚

     助監督/山下耕作 鳥居元宏 加藤彰 音楽/小杉太一郎     

 cast 中村錦之助 入江若葉 木村功 三國連太郎 木暮実千代 丘さとみ 月形龍之介

 

 ◇新人プロデューサー翁長孝雄

 この大作『宮本武蔵』の5部作は、

 じっくりと見れば、第2部から第5部までが一連の作品になっていることに気づく。

 第1部はもしも当たらなかった場合も考慮に入れられたのか、

 以降の4部に対しての伏線らしいものは観られない。

 つまり、第1部は武蔵の青年時代の独立した話になっていて、

 第2部から第5部までが、修行時代の半生を描いたものになってる。

 そのためか、まず、音楽の担当が代替わりしている。

 代替わりというのは、伊福部昭から小杉太一郎になっていることだ。

 小杉太一郎は俳優にして映画監督の小杉勇の息子で、

 伊福部昭の門下生でもあった。

 長丁場の大作を門下生に譲ったという感じなんだろうけど、

 もうひとり、京都太秦の新人プロデューサーが誕生している。

 後に東映大泉撮影所の所長になった翁長孝雄だ。

 公開時でいえば、

 マキノ雅弘の『次郎長と小天狗 殴り込み甲州路』の方が3か月早いんだけど、

 この『般若坂の決斗』はシリーズ物になってるわけだから、

 企画立案から製作に入るまでの期間を考えれば、こちらが先ということになるだろう。

 1962年、翁長さんがいくつだったのかわからないけど、

 大学を出たばかりの初々しくもちょっぴり気障なプロデューサーだったんだろう。

 映画のいちばんいい時代、太秦もさぞかし活気に満ちてたんだろな~。

 そんなことを、ふとおもった。

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