◇フローズン・タイム(2006年 イギリス 102分)
原題 Cash Back
staff 監督・脚本/ショーン・エリス
製作/ショーン・エリス レネ・バウセガー 撮影/アンガス・ハドソン
美術/モーガン・ケネディ 衣装デザイン/ヴィッキー・ラッセル
メイクアップ/ルイーザ・マレー 音楽/ガイ・ファーレイ
cast ショーン・ビガースタッフ エミリア・フォックス ショーン・エヴァンス
◇時間よ止まれ
誰もが憧れる能力は、なんといっても時間を止めてしまうことだ。
ショーン・ビガースタッフの役どころは美大生だから、
失恋の痛手があまりにも辛すぎて、
突然、時間を止められるようになったとき、
アルバイトしているスーパーの客の中から綺麗な女性を選び出し、
彼女たちを脱がせてデッサンをしていくわけだけど、
まあ、人はそれぞれだから、
時間を止めたときになにをするかはその人の趣味によって違う。
けど、そのあたりが、いかにも写真家の監督の趣味だよね。
筋立てはありきたりな恋物語ではあるけれど、
どうしてもその画面の美しさに目がいく。
ことに映画の中でゆいいつCGを使用したっていう佳境の雪の場面は、
そりゃもう、美しかった。
この場面を観るためにえんえんと映画を観たようなもので、
それよりも、たった4日間で撮影したっていうスーパーの場面を、
いったいどうやって撮影したんだろうってことに興味がいく。
CGを使ってないとしたら、
スチールで「フローズンタイム」を作るように、
髪の毛から衣装にいたるまで、
時が止まったように作り込まなくちゃいけないわけで、
その作業の大変さは、想像するだにため息が出る。
演出に感心するっていうより、撮影現場の大変さに感心するわ~。
ただ、この映画の無修正版がやけに注目されてるみたいだけど、
どういうわけか、そっちの方には興味がいかなかったんだよね。
自分ながら、ちょっと不思議だ。