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クレアモントホテル

2016年05月23日 20時56分03秒 | 洋画2005年

 ◎クレアモントホテル(2005年 イギリス、アメリカ 108分)

 原題 Mrs. Palfrey at the Claremont

 監督 ダン・アイアランド

 

 ◎これが養老院だったらどうだろう?

 ホテルというものに対する日本とイギリスの感覚の差なのかもしれないし、半世紀も前のロンドンでしか成立しない話なのかもしれないんだけど、実をいえば、そんなことはどうでもいいのかもしれない。だって、お金を積んで入所する養老院でも似たような物語はおそらく成立するんだろうから。ただ、ホテルに長期滞在するというのは決して他人の世話にならないという自立心ある人々の意志ある行動で、そこが老人ホームとはちがってるところだ。

 物語そのものは決して目新しいものではないし、近親者が訪ねてくることをただひとつの生き甲斐にしているホテルの長期滞在者の老人たちにしてみれば、孫が、それもとっても好青年の孫が訪ねてきてくれるなんてのは自尊心をかぎりなく擽ってくれるわけで、そういう狂言が物語をひっぱっていくってのは、いろんな形でこれまでにも語られてきた。ただ、身寄りはあるのに孫たちがなかなか訪ねてきてくなない老人と身寄りがあるのかないのかわからないながらもたぶん孤独なのかもしれないなって風味の小説家志望の青年という組み合わせは、うん、上手に嵌まってたね。

 ちなみに、ローレンス・オリヴィエ男爵夫人のジョーン・プロウライトの相手役になった青年ルパート・フレンドなんだけど、最初観たとき、オーランド・ブルームと間違えた。似てるわ~。ちょっとこちらの方が若くて甘い感じはあるけど、でも似てたわ~。

 

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