◇雷桜(2010年 日本 133分)
監督 廣木隆一
◇江戸から三日の瀬田山
とかいうところがどこにあるのか知らないんだけど、やけに綺麗な沖縄のような風景のところだ。
ま、それはそれとして、最初観始めたときは狼少女みたいな話かとおもったら、なんのことやらよくわからない物語が展開した。視点が散漫だからか心情が割れてるからか、ともかくいろんな人間の過去が絡んでくるもんだから主題がなんなのかちゃんと定まらないまま始まり、終わる。
あ、でも桜と銀杏の合いの子とかっていう大木は綺麗だったけどね。
で、おもうんだけど、要するにこの物語は合いの子の物語なのかしらね。主役の岡田将生は徳川家でありながら将軍とは縁遠い存在で、侍として生きるのかただの男として生きるのかどっちつかずの人間で、蒼井優はもうまったく里と山の合いの子で、蒼井優を育てる時任三郎も侍と樵の合いの子で、小出恵介も庄屋と侍の合いの子ってことになる。つまり、合いの子の生きにくい時代の悲劇みたいなもんが雷桜っていう混血樹を象徴して語られてるってことなんじゃないかって。
なんとなくそんな気がするんだけど、ちがうかしら?