☆アリスのままで(Still Alice)
誰もが身近に、あるいは知り合いの関係者に、アルツハイマーに苦しむ人を知っているかもしれないんだけど、その中でも若年性のものが、この映画で語られる病だ。悲惨な展開になっていくのはこの映画が幕を閉じた後だってことは、わかる人にはわかる。
でも、ジュリアン・ムーアが主人公である以上、自分の意識が自分を認識できる範囲までの物語にするしかないわけで、筋立てとしてはこれでいい。コロンビア大学言語学科教授が言葉を忘れていくっていうのはたしかに皮肉な話ではあるんだけれど、かといって仕事の主要な道具が言葉である人は少なくなく、たとえば、電話案内を仕事にする人たちもおなじことだ。
まあ、知的な仕事と満足のゆく財産がありながらも自我が崩壊していくことで、世界中に見られるこの病気はいかなる人間も患い、悩み苦しむんだってことなんだろうけどね。