◇Mr.ノーバディ(Nobody)
いるかいないかわからないやつ、つまり、ノーバディっていう主人公の映画なら、たいがい、もともと銃撃戦に卓越した凄腕の調査官かスパイしかないわけで、そうなれば当然、あるささいなことがきっかけで、数十年間もつまらない男でいた日常をかなぐりすてて家族か正義か町か女かそれともおのれの名誉なのかわからないけどともかく破裂して戦っちゃうっていう筋立てになるのはわかりきってるんだけど、まあ、それなりに見せてくれた。
ボブ・オデンカークはアメリカでは知られた芸人かもしれないんだけど、ぼくはまるで知らなくて、結局、映画を観終わってすぐに顔を忘れた。ところが、クリストファー・ロイドはそうじゃなかった。老人ホームで暮らす父親役を演じるとはおもわなかったけど、そうか、そういう歳なんだな~っておもったら、なんか人生の長さを感じてしまったぞ。でも、銃撃戦に堪えられるんだから、この父親もかつてはそれなりの「やつ」だったってことになるんだよね。