◇嵐の中で(Mientras dure la tormenta)
アドリアーナ・ウガルテのための映画みたいだけど、とにかく、どうして嵐の中で25年前と通じるんだろう?磁気嵐みたいなものが覆って、そこで時空をゆがませて25年前の電波をとらえて交叉させちゃうっていうんだけど、なんで常に25年前なのかはわからない。理由が見えないまま、物語は進んじゃうんだけど、まあ、なんとなく面白かったからいいか。
ただ、自分と25年前の少年が繋がってしまったことで、その少年が事故にあわず、つまり生きちゃったために事件がそのまま未解決なまま続行し、やがて巡り合うべき青年っていうか、刑事になって現れるんだけど、これはなんとなく想像がつくね。最後までどうやって処理するんだろうっておもってたのは、娘のことで、少年が生きたことで別なパラレルワールドに入り込んじゃうんだけど、そこでは娘が生まれてない。てことは、どんだけ事件が解決しようとも、かぎりなく最初の設定に近いところへ戻らないと娘が存在しているところへは戻れない。これが味噌で、刑事をとるか、娘をとるか、でもその娘の父親は自分を裏切って看護婦とずっとつきあってるっていう設定になってて、どこで妥協できるのかって話になってくる。なるほど、上手だね。