Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

 京都暮らし247. 冬の小さな旅18.

2010年03月05日 | field work
 永平寺の伽藍は、廻廊で結ばれているばかりではなく、冬はこの画像のように、方立てとビニールとで諸堂の縁側部分が雪囲いされている。確かに冷えているのであるが、冷たい風にさらされるのとは少し違う感覚である。
 実は雪は積もると、寒い割には冷たい風を遮り、なんとか過ごせそうな気温になるのだと思う。だからむやみに除雪しないで、そのまま雪を積もらせておいたほうが、良い場合もあると私は考えている。
 実際、私も青森でしばしば経験したことだが、雪が積もっている時のほうが、意外にしのぎやすいことがあった。この地方で時折見かけたのが、無落雪という屋根の構造がある。屋根を平らにして、雪を積もらせたままにしておくというものであり、雪の厚さによって断熱効果があるのだ。
 かまくらという風習が東北にはある。雪で洞窟をつくり神棚を設けてお供え物と灯明をともすだけなのだが、内部は実は意外に寒くないのである。これも雪が外部の冷たい風を遮っているわけである。
 私が雪だと叫ぶのも、実は雪が降った方が、冷たい風にさらされるよりも、すごしやすいということを、知っているからだ。勿論田舎で雪が積もれば、先ず屋根の雪下ろしと生活面では大変なのだが。
 寒いのだけど、寒さの質が少し異なる、雪の意外な一面があるといえる。だから暖冬と言いながら、雪の降らない冬は、雪が降ったときよりも大変寒く感じるのではないかと思っている。
 さて夕べの京都は、雨がバシバシと降っていた。最近よく雨の日が続く。予報が当たれば、来週は冬の気温に近いのだが、雪は無理かな!?。

福井県,永平寺,撮影日2010年2月13日
FUJI S5pro,AF-S Nikkor16-85mm/F3.5-5.6ED,VR
シャッター:1/35,絞りf8,焦点距離22mm,ISO1600.
コメント
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