昨日は、大学から京都に戻るとき、何処か街が不機嫌のようだった。実際機嫌の人達が多く、3月から4月というのは、勤め人にとっては移動が多く、それがめでいた人もいるが、むしろ逆の方の人も多いのだろう。そういえば、私の所も一律に給料が下がった。私も不機嫌な仲間なのかも知れない。
私は、急ぐ用事もなかったので名古屋から高速バスで帰ろうと思い、切符売り場に出向いたら最終便まで満席。金曜日は人の移動が多いようだ。やむなく、こちらも満席に近い「のぞみ」7号車のスモーキングルームで時間を過ごした後、イノダ珈琲で夕飯だった。空いているイノダでホット一息つく。そんな安らぐことができる喫茶店が最近少なくなってきた。
今日の画像は、青森駅から5分ぐらい歩いたとろこにある古川市場である。ここも私にとってホット安らぐ場所である。地場の魚介類や農産物が一堂にならび、普段着のシズル感が漂ってくる。ときには、大きな鱈の解体!をしているところにも出会う。
この市場の奥の細い通りに、屋台が少し建ち並んでいる。市場で働く人達のための飯処といったところだろう。店をのぞくと、おばちゃん達がつくったおでんや、七輪の上にのせられた焼き魚や、野菜の煮物やお新香、それにお握りや味噌汁といった具合に、地元で毎日食べる普通の食材が並んでいる。そこで私は、好きなものを買い集めて、店の前の傾いたテーブルで朝飯を食べることが多かった。屋外だから雪が降っている。足下も雪が固まっている。そんななかで、雪と一緒に食べる朝飯は大変旨かった。
青森市の建築家が半分位あきれて私を見ていた。「こんなところで立ち食いみたいなのが旨いのですか?、私もここで今日生まれて初めて食べましたよ!!」。さもホテルにゆけば、ちゃんとした朝飯があるのに、と思っていたかもしれない。だか、こうした食べ方は雪国に来なければできないのよね。そこに旅の面白さがあると思うけどな。だから私は、無責任ながら雪の積もった青森の街が好きなんですよね。
青森市,古川市場,撮影日2006年3月3日
EOS Kiss Digital ,SIGMA18-125mm/f3.5-5.6.
シャッター:1/50,絞りf15.6,焦点距離34mm,ISO400.