Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

EOSな日81. “名古屋にいらっしゃい”

2017年04月02日 | Nagoya city
 名古屋は良い街である。
 そのことがわかるのに私は随分時間がかかった。というのも戦災で歴史資源の大半を喪失し、その後の復興で近代の景観を呈する都市に生まれ変わったが、ビジターが訪れる魅力が他の都市以上にあるというわけではない。
 名古屋の街の良さを実感したければ、この街をレンタカーで走ってみればよい。どこにいっても道路が広く整然と整備されている。そしてどの店にいっても駐車場で悩むことは少ない。店自体が車の行動範囲で最適化されて立地している。それは東京のような過密の極限にある都市と比べれば、はるかに快適な街なのだ。
 誰でもが都心暮らしをしようと思えば簡単にできるのも名古屋である。これが東京ならば都心には、億ションしかない。だれでもがすめるわけには行かない。そのためか、大学を卒業後も名古屋に住み続ける卒業生は多い。
 そして企業が支払う法人市民税も、資本金1千万円以下なら東京の7万円に対して名古屋は47,500円と安い。
 また大学人にとっては本をだすというのが宿題みたいなものだが、出版社の説明によれば東京が200万の印刷費とすれば名古屋は120万程度ですみ4割方安く印刷技術は優れている。つまり名古屋の出版社の方が本をだしてくれる確率が高いことになる。
 そうしたことを踏まえると、東京脱出をして名古屋に本社機能を構えた方がコストもまた従業員の負担も少なくなるはずである。そんなことを考える大手企業が東京にはあるはずである。
 総じて名古屋は公共インフラが充実しているので、渋滞と過密に悩む東京に比べれば、はるかに仕事の効率がよい。そして周辺には上高地がある中部山岳国立公園や高山や妻籠宿などの歴史資源、そして穂高や下呂の温泉も数多く、それらへのアクセスも容易だ。
 そろそろコストばかりかかる非効率的な過密都市東京脱出をしませんか、と私はいいたい。いずれ名古屋のメリットに気がつく大手企業はあるだろうな。都市には最適な大きさがある。それが名古屋です。それを超えたらコストばかりかかり仕事や経営の効率が悪い過密都市になってしまうでしょう。
 “名古屋にいらっしゃい”、東京で生まれ育ち、いま京都人の私が名古屋に19年間通い続けた経験ではそう思うけどな。

名古屋市大須観音
EOS1DsMark3,EF16-35mm/F2.8
ISO320,焦点距離16mm,露出補正0,f45.1/1260
コメント
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