日本語は縦書き、外国語は横書きという原則を貫いていれば物事は明快だったのだが、日本語を横書きにしたころから混沌が始まる。横書きは今では一般的なことなので、これは百歩譲って認めるとしても、年号の表記が混沌としてしまった。
それは横書きの文章で和暦を使う場合だ。実際Wordでは、「平成29年4月15日」といった挿入機能があるし、日本の役所では横書きでも和暦を使う。ところが一般的な社会では、和暦、西暦が混沌としたまま存在している。だから文書の種類や相手に合わせてそれらを使い分けるという珍奇な習慣が身についてしまった。
工学系の学術論文は、横書きなので西暦を使用する。それは明解さを持っている。だが事務文書になると突然混沌とする。国公立大は和暦、私立大学は西暦、国におもねたければ和暦といった具合にだ。
私等は、これにあわせて100ページ近い書類を作り直さねばならない。それは実に難儀な作業なのだ。私立大学の友人曰く「西暦になれちゃいましたからねぇー(笑)」。アホいえ、国に書類を出すときは和暦でっせとはいわなかったけど。
だからせめて学術論文のように、縦書きは和暦、横書きは西暦が原則としておけばシームレスだったのに。ちなみに私の本は横書きなのですべて西暦表記にしている。つまり横書きのときは和暦を使わないという原則があれば、明解さをたもてたのだけど、そのあたりの日本人的つじつま合わせの事務屋的意識が混沌を招いている。
そうしたつじつま合わせの事務屋的意識で自治体や国が成り立っているといってよいだろう。「しょうがないですね、国の書類ですから和暦でも」にはじまり「しょうがないですね、他国が騒々しいので軍備増強ですかね」にたどりつく。そうして説明しやすい理由やつじつまが合えばなんでもできる国家が成立する。これをつじつま国家とよんでおこう。だから混沌とするのも当然だろう。つじつまとへ理屈があればなんでもできるというのが事務的世界だ。当然つじつまは非論理的でしかない。それを論理的と反論するならば、すべて数値と数式で説明すべきだろう。
さて今年の京都市内の桜は、ようやく満開。見どころをすぎたところもある。一昨日まで朝晩はダウンコートが必要なほど寒い春だった。それが予報では来週から暑くなりそうな気配だ。来月は初夏だから暦通りに進んでいるわけか。
「桜の木の下には屍体が埋まっている」と書いたのは梶井基次郎。今年はこの文句が暗示的である。なぜって、それは隣国の話だけど緊張感を訴えるニュースが出始めた。外務省は渡航自粛を継続している。
この画像はレフレックス500mmのレンズで撮影したが、当時のミノルタのレンズは大変綺麗だ。
藤沢市江ノ島海岸
それは横書きの文章で和暦を使う場合だ。実際Wordでは、「平成29年4月15日」といった挿入機能があるし、日本の役所では横書きでも和暦を使う。ところが一般的な社会では、和暦、西暦が混沌としたまま存在している。だから文書の種類や相手に合わせてそれらを使い分けるという珍奇な習慣が身についてしまった。
工学系の学術論文は、横書きなので西暦を使用する。それは明解さを持っている。だが事務文書になると突然混沌とする。国公立大は和暦、私立大学は西暦、国におもねたければ和暦といった具合にだ。
私等は、これにあわせて100ページ近い書類を作り直さねばならない。それは実に難儀な作業なのだ。私立大学の友人曰く「西暦になれちゃいましたからねぇー(笑)」。アホいえ、国に書類を出すときは和暦でっせとはいわなかったけど。
だからせめて学術論文のように、縦書きは和暦、横書きは西暦が原則としておけばシームレスだったのに。ちなみに私の本は横書きなのですべて西暦表記にしている。つまり横書きのときは和暦を使わないという原則があれば、明解さをたもてたのだけど、そのあたりの日本人的つじつま合わせの事務屋的意識が混沌を招いている。
そうしたつじつま合わせの事務屋的意識で自治体や国が成り立っているといってよいだろう。「しょうがないですね、国の書類ですから和暦でも」にはじまり「しょうがないですね、他国が騒々しいので軍備増強ですかね」にたどりつく。そうして説明しやすい理由やつじつまが合えばなんでもできる国家が成立する。これをつじつま国家とよんでおこう。だから混沌とするのも当然だろう。つじつまとへ理屈があればなんでもできるというのが事務的世界だ。当然つじつまは非論理的でしかない。それを論理的と反論するならば、すべて数値と数式で説明すべきだろう。
さて今年の京都市内の桜は、ようやく満開。見どころをすぎたところもある。一昨日まで朝晩はダウンコートが必要なほど寒い春だった。それが予報では来週から暑くなりそうな気配だ。来月は初夏だから暦通りに進んでいるわけか。
「桜の木の下には屍体が埋まっている」と書いたのは梶井基次郎。今年はこの文句が暗示的である。なぜって、それは隣国の話だけど緊張感を訴えるニュースが出始めた。外務省は渡航自粛を継続している。
この画像はレフレックス500mmのレンズで撮影したが、当時のミノルタのレンズは大変綺麗だ。
藤沢市江ノ島海岸