Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

EOSな日82. 春の嵐

2017年04月12日 | Shonan coast
 月曜日から火曜日の京都では、夜半に風がうなりあげ吹きあれていた。春の嵐である。うなりは今朝まで続いていた。遠くからホラ貝の響きが聞こえる。延暦寺の修行僧が行の一つとして街の寺々を回っているのだろうか。春の嵐の中を修行僧が行く光景は和歌の題材にもなりそうだ。
 町内に横2.4mほどの掲示板がある。昨日市から来たポスターを貼ったら今朝は風で全部飛ばされていた。綺麗になって丁度よいではないか。これから満開を迎える桜もこの風で散ってしまっただろう。これも和歌の題材になりそうだ。だれかが読んでいたな、そんな京都である。 
 話題は変わり、2003年にキャノンから廉価版630万画素の本格的デジタル一眼レフ初代のEOS Kiss Digitalが発売された。今みても個性あるデザインで、他社を慌てさせたほどのキャノンの力作であり、当時の価格で12万円。この機材に解像力の良いEF100-400mmのレンズを付け、フルサイズ換算では焦点距離が600mmとなり使い回しやすく、一脚に乗せると俄然機動力が向上し、オートフォーカスのため歩留まりが向上した。秒2.5コマの連射が丁度良い。それより早いと人間の目が追いつかない。
 以来旅必携機材となり、シャッターユニットを交換するほどに酷使し、湘南海岸の塩分をたっぷり吸い込みボディのコーティングがはがれ落ちたが、今でも使える状態だ。売っても1000円にもならないが、ブログの画像をみると大きな欠点があるわけではないから、今でも使える。
 今は、そんな中古のデジタル一眼レフが中学生のお小遣い程度で調達できるが、彼らの関心を集めることはない。
 この機材を使いだした頃から、私はフィルムニコンからデジタルキャノンへ乗り換えていったわけだが、それまでの長く大切に使うという考え方も一緒にはがれ落ちていった。使わなければゴミ!、今はそんな気分が支配的だ。ゴミを大量生産して日本は成長したのか・・・。

2007年9月5日
EOS KIss Didital,EF100-400mm
ISO200,焦点距離400mm,露出補正-0.33,f/5.6,1/1000
コメント
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