Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

Nikon Freak208. フィルムは濃口醤油の味がする

2018年11月10日 | Okinawa

 リバーサルフィルムの現像が上がってきたので、このデュープ画像をアップさせた。先ずはCarl Zeiss Diatagon25mmだ。マグロの競りが既に終わり閑散としている。

 早朝の市場なので自然光がない。ISO100のフィルムだから、絞り開放でスローシャッターだ。本来なら手前のマグロの眼にピントを合わせて背後をぼかすが、あえて真ん中あたりにピントを合わせてみた。どうせ広角レンズだから画面全部にピントは合うさと思っていたら手前には合っていない。そのあたりの被写界深度は結構シビアだったことを思い出した。ちゃんと被写界深度を確認しながら撮影すればよかったか。

 フィルム機材は、丁寧に撮るべきというのが教訓。というのも今回はシャッターが遅く手振れが多かった。フィルム自体の価格が高い事もあるが、光のコントラストが大きな所はさけ、できれば均一に光が回るような被写体がデジタルデュープしたときもよい画像になりそうだ。そのあたりがデジタルの乱射というわけにはゆかない。でも床のぬれた状態とか背後の橋のあたり見ていると、色がビシッと決まっていて、薄口醤油のデジタル画像と比較すると、こちらの方が濃くてよさそうだ。フィルムは濃口醤油の味がすると、例えればよいか・・・。

 実は、泊いゆまち泊漁港市場のなかにある朝の6時から開いている定食屋で朝飯にマグロ丼を食べようと訪れた。しかし月曜日は定食屋がお休みであった。ここをのがすと食べるところがないのが魚市場の悲しいところだ。また再度訪れよう。

 さてニコンマウントのディスタゴンはもう少し使ってみたいレンズだ。だからニコンDfで使うのが良いかなと考えていた。今は、裏面照射型イメージセンサー搭載、ローパスフィルターレスで画像が鮮明、最近ようやくバッテリーの持ちが向上したSONYα7R3で、このレンズをつかってみたい。どんな写りになるだろうか。そのα7R3は、まだ発売後1年ぐらいであるから、時間がたつと半額近くまで価格が下がる。買い時があるんだな。それに望遠系ツァイスが揃っていないこともあり、これは来年回しにしよう・・・。

 最近発売されたニコンとキャノンのミラーレス一眼レフをみていると、どちらも従来よりさらに大きな口径の高性能レンズが付けられている点が類似している。どうしてレンズが中判機材みたいに巨大で高価になるのだろうか?。

 それは画素数が異常に高くなってきたのでレンズの性能も上げざるを得ない。そこで大きなガラス面をもった高画質・高価・巨大レンズが必要になってきたと理解できる。つまり新しい高画質ボディでは、安いレンズだと画質の悪さが際立ってくるからだろう。だから高性能レンズだ。というので、これはミラーレス一眼レフのジレンマ。これからは小さなボディに巨大なレンズをつけろ!、というわけだ。機材は小さくなったけどレンズが大きくなるのは中判機材のクラスだ。こちらは中判機材は望んでいないので、まあフイルム機材&iPhone派に転向したりしてさ(笑)。

 つまりプロダクトの仕様は、時間の経過とともに高機能化、そして付加機能が増殖してゆく傾向が顕著だ。さらにはソフトも似たような傾向がある。最新のwordやexcelを操作すると、なんと編集機能まで加わり以前より大変使いにくいソフトになっている。いらんでしょうよ、excelに編集機能なんかさと私は思うが。

 こうした傾向を踏まえると逆の傾向もありうる。つまり不用な機能を大いに削除し小さく明快な操作性をもった高性能なプロダクトデザインが生まれてくるだろう。PCから不要な機能や操作を全部除外し、ソフトを簡略にしたiPadやiPhoneの開発姿勢がそうだったのではないか。から今の撮影機材の重厚長大化傾向は、これからの私達の志向性とは逆かな?。ミラーレス一眼レフの巨大なレンズをみていると、昔のブローニー版フィルムを使う中判機材の系譜を思い出させる。

 

那覇市泊いゆまち泊漁港市場

Nikon F3+MD4、Carl Zeiss Distagon25mm/F2.8,プロビア100

デジタルデュープ:EOS1DSmark3,EFmacro50mm/F2.8

コメント
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