原則にリセット

 

    以前、作家の澤地久恵さんが「日本は敗北宣言をして出直した方が良い」旨の発言をしたことがある。内容が澤地さんと同じかどうかは分からないが、私の思いも端的に表現すると同じである。

    特に大宣伝してきた「経済回復」へ向けての敗北である。

   敗北の原因は与野党が政争に明け暮れ、 実際には政治らしい政治をやってこなかった事に尽きる。

   政治は部分的な要求であってもそれを全体的に調整して実現する事だが、そのようには運ばれず部分的な要求を鵜呑みにし、全体的な破綻・混迷が確実に深まるばかり。これは政治が為されていないからに他ならない。

   世界の平和や繁栄を期す国際政治も各国は自国の国益に走るばかりで 全体を睨んだ具体的な政治はやられてはいない。

   こうしてみると、世界も国内も政治らしい政治を見出すのは難しい。

 人間は 社会が細分化され複雑になると目先の課題に翻弄され次第に全体が見えなくなってきているのかもしれない。そして政治を担う政治家も同じなのか。一方で否応なくグローバル化は進むから、どこかでリセットして原則に戻さないと現実と(政治)は離反する一方。

   

 

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