![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/9f/b93426fb73a18dd0c784395bb1438e59.jpg)
「B列車で行こう」という本を監修した細越麟太郎さんは、前書きでBはベストのBではなくて、ベターのBであるという前提で映画や音楽、探偵小説のB級作品の魅力を纏めている。先週コメントをお寄せいただいた三具保夫さんも、「A級ヴォーカリストたちが歌ったB級ソング」と題して寄稿されていた。一流と二流というのと、AとBというのはニュアンスが違うという観点から、ときにAよりも深く、ある意味魅惑的でもある愛すべきB級作品群を浮き彫りにしていて、B級カルチャーを密かに愉しむ向きにはまたとないガイドブックである。
ジャズメンにもB級で括られるプレイヤーがいて、ハンク・モブレイは、その代表格といってもいい。B級と言われるのはマイルス・コンボに在籍したことによるもので、前任はコルトレーン、後任はジョージ・コールマンを挟んでショーターという謂わばジャズの天才の間に位置するものだから比較論的にこの評価になるのだろう。初代ジャズメッセンジャーズの初代テナーマンでありながら、後世に名を残す傑作「サンジェルマン・ライブ」はベニー・ゴルソンが吹いている。後任がこれまたショーターで、一流でありながらB級の冠を付けられた同情すべきプレイヤーなのであった。
一流のモブレイは当然ながらリーダー作を多く残していて、その中でも「ソウル・ステーション」は、ワンホーンでA級のプレイをたっぷり楽しめる代表作として迷わず挙げるアルバムである。ウイントン・ケリー、ポール・チェンバースにアート・ブレイキーというジャズを演奏するために生まれきたような強力なリズム・セクションがバックとくれば燃えずにはいられない。ミディアムテンポで一気に吹き上げるアーヴィン・バーリンの「リメンバー」という美しい曲をアルバムの最初に持ってくるあたりは、アイデアを膨らませた自信の表れでもある。ときにたどたどしく、もどかしくもある不器用なフレーズではあるが、知らず知らずうちに聴き手を引きずり込むモブレイ節は間違いなくA級であろう。
A列車はB列車よりも快適なのだろうが、時と場合によっては特急列車より景色を楽しめる鈍行列車のほうが面白いものだ。先を急がず自分のペースを守ることは、たとえB級であってもA級のセンスを磨くことに繋がる。モブレイがソウル・ステーションから迷わず乗り込んだB列車にのんびり揺られる旅も悪くない。
ジャズメンにもB級で括られるプレイヤーがいて、ハンク・モブレイは、その代表格といってもいい。B級と言われるのはマイルス・コンボに在籍したことによるもので、前任はコルトレーン、後任はジョージ・コールマンを挟んでショーターという謂わばジャズの天才の間に位置するものだから比較論的にこの評価になるのだろう。初代ジャズメッセンジャーズの初代テナーマンでありながら、後世に名を残す傑作「サンジェルマン・ライブ」はベニー・ゴルソンが吹いている。後任がこれまたショーターで、一流でありながらB級の冠を付けられた同情すべきプレイヤーなのであった。
一流のモブレイは当然ながらリーダー作を多く残していて、その中でも「ソウル・ステーション」は、ワンホーンでA級のプレイをたっぷり楽しめる代表作として迷わず挙げるアルバムである。ウイントン・ケリー、ポール・チェンバースにアート・ブレイキーというジャズを演奏するために生まれきたような強力なリズム・セクションがバックとくれば燃えずにはいられない。ミディアムテンポで一気に吹き上げるアーヴィン・バーリンの「リメンバー」という美しい曲をアルバムの最初に持ってくるあたりは、アイデアを膨らませた自信の表れでもある。ときにたどたどしく、もどかしくもある不器用なフレーズではあるが、知らず知らずうちに聴き手を引きずり込むモブレイ節は間違いなくA級であろう。
A列車はB列車よりも快適なのだろうが、時と場合によっては特急列車より景色を楽しめる鈍行列車のほうが面白いものだ。先を急がず自分のペースを守ることは、たとえB級であってもA級のセンスを磨くことに繋がる。モブレイがソウル・ステーションから迷わず乗り込んだB列車にのんびり揺られる旅も悪くない。
B級とかイモテナー呼ばわりする輩が、案外リカード・ボサ・ノヴァを聴いて踊っているものです。モブレイのお好みのアルバムをお寄せください。
管理人 Hank Mobley Best 3
Soul Station (Blue Note)
Jazz Message of Vol.1 (Savoy)
Dippin' (Blue Note)
サブを含めるとアルバム数は100枚近くあります。何が挙げられるのか楽しみです。
AとBの話題もお待ちしております。私はAカップとか・・・(笑)
モブレイ、イモテナー説は、マイルスの「サムデイ・マイ・プリンス・ウィル・カム」やグリフィンの「ア・ブローインング・セッション」を聴いた人達が言い出したのではないでしょうか。
昔からモブレイが好きだったので、イモ、イモ、イモ・・・と言われ随分悔しい思いをしたことを思い出しました。
この2枚のアルバムは、繊細なハード・バッパー、モブレイを活かすメンバー構成ではなかったのだと思っております。
お気に入りは
「ソウル・ステイション」
ワン・ホーンのモブレイが好きだ!歌心溢れるプレイ・・涎が出そうになります。(笑)
「ロール・コール」
初めてモブレイを聴いた、想い出のアルバムです。
ハバードに対抗して150%のパワーで吹くモブレイ。頑張れ!!!
そして、ザ・モア・アイ・シー・ユーはモブレイにピッタリだと思います。
「イントロデューシング」(リー・モーガン)
若きモーガンを優しくサポートするモブレイ・・良い人だ!
ザッツ・オールが素晴らしい。
何がイモだ!馬鹿者!
あーすっきりした。(笑)
問題のサムデイは、モブレイを起用したマイルスにも火の粉がかかる論争がありました。マイルスのイメージや求めるものとは違うのでしょうが、モブレイのソロを切り取ると、それはそれで輝いていると思います。「ア・ブローインング・セッション」は、シンプルなフレーズでは太刀打ちできないモブレイの弱点が見えることは確かですが奮闘しておりますよ。評価が分かれるところですね。
「ロール・コール」は、「ソウル・ステイション」のメンバーにハバードが加わった形ですが、管のハーモニーを活かしたいい内容です。
「イントロデューシング」は、おっしゃるようにモーガンの荒削りなプレイをサポートするモブレイの大きさが聴けますね。
イモにもイロイロありまして男爵イモは最高です。(笑)
私はサックス奏者に関してはは、ズートとかウッズとか
のように、立て板に水という感じの活舌のいいプレイヤーが
好みでして、これは昔も今も変りません。
従って、デックスやモブレーのような、やや訥弁な
イメージのプレイヤーにはあまり注目することもなく
20年くらいほぼ放置プレーだったのですが、ここ数年
お仲間からの情報で、少しずつモブレーも聴くようになり、
これはこれで中々味があるじゃないか、と思うようになりました。
ややくすんだ様な音色で、おずおずとしたフレージングが、
ファンの方にはなんとも堪らないのでしょうね。
モブレーの手持ちは、リーダー作が9枚ですから、
なんとかベスト3を語る資格は、あると思っていいのでしょうか?
聴いた回数の多い順に3枚並べますと、
1)「Work Out」
モブレーとグリーンgという訥弁の主役を、後ろから
煽り立てるケリーp、チェンバースb、フィリーdsの
能弁なリズム隊。面白い対比ですね。
2)「Peckin Time」
こちらは、フロントがモグモグのモブレーと、
賑々しいモーガンtp と、好対照。
3)「Soul Station」
This I Dig of You って、いい曲ですね。
モブレーという人、隠れた名Song Writer だと思います。
http://rifftide.exblog.jp/6623839/
立て板に水の急速な閃きあるフレーズは、ジャズの醍醐味ではありますが、蛇行しながらゆっくり流れる大河もまた味があるものです。前者を好む方からすると、モブレイは物足りなくB級評価につながるのでしょうね。噛むほどのスルメで、モブレイも美味しいですよ。
「Work Out」はグリーンの好演が光る1作でして、おっしゃるようにリズム隊とのニュアンスの違いが楽しさを倍増しております。
モーガンとは相性がいいようでして、「Peckin Time」後の、ブレイキーのジャズ・コーナーでも熱演していましたね。
「Soul Station」はモブレイの自作曲が4曲ありまして、2曲に Dig という単語が使われております。これをマイルスが気に入ったとか・・・(笑)
後藤誠さんのサイトのご紹介ありがとうございます。
「B列車で行こう」は、今年話題の本のようですね。(笑)
B級と聞いて、何とかコメントせねばと頑張ってみました。
てんぷら蕎麦を頼まず(頼めず?)、つい天南を頼んでしまう私には、マイルス
やコルトレーンよりも、ケニー・ドーハムやハンク・モブレーの方が性に合って
いる感じで、良くターンテーブルに置きます。でも、たまにマイルスを聴いたり
すると、「うーむやっぱりてんぷら蕎麦は美味い」と思う優柔不断なところもあ
りますが。
A級(超一流)のジャズメンは気むずかしそうで(あくまで私のイメージで
す)、話しかけても「今忙しいので」と云った感じがしますが、ドーハムやモブ
レーだとコーヒーの一杯くらい奢ってくれそうな気が(あくまで私のイメージで
す)します。
モブレーの3枚を選ぶのは難しいですね。みんな平均点は取っている感じで、3
枚に絞るのが大変です。
> モブレーの手持ちは、リーダー作が9枚ですから、
> なんとかベスト3を語る資格は、あると思っていいのでしょうか?
と25-25さんが仰ってますが、私も対して違わない13枚でした。その中か
らの以下3枚で、すべてBlue Noteです。
1.「アナザー・ワークアウト」
何故か私は、モブレーのリーダー作ではこれが一番好きです。
特にB面(B級もいいが、B面もいい)が好きです。1曲目の「HANK’S
OTEHER SOUL」の暗いムード(演奏内容も重い)と2曲目、3曲目の
「HELLO YOUNG LOVERS」「THREE COINS IN
A FOUNTAIN」のちょっと明るく軽いムードの対比が聴いていて飽きま
せん。
2.「ソウル・ステーション」
皆さんこれは挙げるだろうなと思い、ちょっと聴いてみたらやっぱり良かった。
1曲目の「REMEMBER」の最初の一音からモブレーのテナーは暖かい。
3,「ハンク・モブレー」
3枚目は迷いました。「ディッピン」も「ハンク・モブレー・クインテット」
「ワーク・アウト」もいいですし。思案のあげく、これにしました。
1曲目の「MIGHTY MOE AND JOE」がお気に入りです。ちょっ
と安っぽい感じ(途中のアドリブのメロディは日本の民謡を連想します)もする
演奏ですが、こういう曲想が好きだというところに、蒲焼きも好きだがアンパン
にも弱いという私の弱点が垣間見えているような…。
ところでこの曲のイントロ、米米クラブの「FUNK FUJIYAMA」の「えーびばでい
サムライ スシ ゲイシャ」というところに似ていませんか。本当は逆で、
「FUNK FUJIYAMA」が「MIGHTY MOE~」に似ているんですが。また、
ジャケットのテナーを吹くモブレーの写真を見て、「七色仮面」を連想するのは
私だけでしょうか。話題が広がるいいアルバムです(笑)。
今回も脱線気味でしたが、何とかコメントできました。あ~もう午前1時半で
す。やっぱり「デューク・アドリブ帖」への参加は大変です(笑)。
今回は割りに早いお出ましです、聴き返す盤の数も
少ないのでそうなったのですけど。
昨夜聴いていたらとても不可解な盤もでてきました。
”Reach Out"の選曲がどうも”なんでやねん”って
感じなんですね。
Reach OutやGoin' Out of My Headなんかどうして?
って思わずにおれませんでした。
これはGeorge Bensonの為に選曲されているんですかね?でもこの盤にいるWoody Shawが好きなんで
ちょっと我慢しながら聴いてました(笑)。
さて私のベスト3はこんなところでおます。
”A Slice of The Top”1966
”No Room For Squares”1963
”The Flip” 1969
やはりLee Morganと一緒だと楽しいです。
それとJohnny Griffin の”A Blowin’Session"
はなんといってもワクワクしちゃって大好きです!
そもそも、この様なテーマを洗濯じゃない選択するとは・・・いよいよ私をおびき出す算段かと・・。
ならば今回のこのテーマに参加するかしないか、迷いに迷って、ついに、モブレイの代理人として参加を決定。
恐れ多くも、モブレイ様に向かって、B級とは・・・「天は人の上に人を作らず、人の下に人を作らず」
B級、C級の演奏はあれど、A級、B級の人はいない。
して観ると、モブレイ様の演奏、あの音色・・・どこがB級か?
よく言われる、「サムデイ・・・」での話、トレーンのソロにおッタマゲテ、タジタジの内容と・・・。
聴き方によってはそうも・・・しかし、モブレイの個性は何処にあるか・・・研究されたのであろうか。
不幸にして私はモブレイの生の音を傍で聴く機会に恵まれなかった。
しかし、何とか生に近い再現をと思い、某オーディオの凝り性に頼んだ。
「お前のいう生より良い音は不要、出来るだけ生に近い音を聴きたい」と。
家一軒分をかけたオーディオで耳をカッポジッテ聴き入った。
聴いた盤は「ワークアウト」「ソールステーション」
「ディッピン」「ターンアラウンド」の4枚。
何れも原盤。
驚いた、マウスピースから出てくる音、サブトーンともつかない、ズルズル音・・・・。
息の吹き込みやタンギングのタイミングで独特のズルズルが聴こえるではないか。
私はこれで納得した、あのモブレイのブルージーな音色はここにあったのだ。
これぞモブレイの醍醐味、真髄、ロリンズ、トレーン、ゲッツ、ズート、スティット、誰にも無い、唯一無二の・・・そうブッと吹いただけでブルースという音色だ。
私にとって、ハンク・モブレイはA級であり永久である。
大体、あのジャケットを観ればもう音が出ているではないか。
付け加えよう、サイドとしての存在であるが、マイルスにいた時も、マイルスに迎合せず、自分を貫いた表現をしているではないか。
「In Person」お聴きなさい。
良い内容のソロをとっていると思いますよ。
オベンチャラ使いのジョージ・コールマンより良いでしょう。
そして。ベスト3は・・・!
1、ソウルステーション
2、ワークアウト
3、ターンアラウンド
次点、ディッピイン
ペットはケニー・ドーハム、テナーはハンク・モブレイ、これで決まりでっせ!
なんちゃって、失礼しました!