ガレスピーの「Something Old, Something New」、ジョー・ヘンダーソンの「The Kicker」、ボビー・ハッチャーソンの「Now!」、ロン・カーターの「Piccolo」、フレディ・ハバードの「Outpost」・・・これらのアルバムに参加しているピアニストをご存じだろうか。録音は順に1963年、67年、69年、77年、81年である。ガレスピー以外は新主流派だ。ハンコックか？マッコイか？
60年代から80年代までジャズシーンにいるならリーダーアルバムもあるだろう、と言われそうなので、ほんの一部を挙げておこう。1968年の「You Had Better Listen」、73年の「Sunset To Dawn」、85年の「Scratch」・・・因みにレーベルは順にアトランティック、ミューズ、エンヤである。ジャズの分野ではメジャーばかりだ。サイド参加作品は水準以上の内容だが各プレイヤーの代表作ではないし、リーダー作もピアノ名盤と呼ばれるものではないので、何度も音を聴いたり、クレジットで目にしていても名前が出てこないかもしれない。
では、決定打を出そう。「People Time」でスタン・ゲッツと共演したピアニストである。おそらく名前も周知され、ピアニストとして評価されたのはこの作品だろう。死を直前にした体調の悪いゲッツを支え、名演を引き出したのはケニー・バロンのピアノだ。経歴の割に知名度は低いが、ゲッツがデュオという究極の形で録音する相手に指名するほどの器量を備えている。ゲッツに引けを取らない変化に富んだフレージング、主役を立てる控えめな音使い、そして対峙で問われる「間」、どれをとっても一流といえる。
写真のアルバムはゲッツとのセッションから５年後の1996年に、今は閉店したジャズクラブ、ブラッドレイズで録音されたものだ。スタンダード中心の選曲で、とりわけ素晴らしいのは「Blue Moon」だ。10分近い長い演奏だが、グイグイ惹きこまれる。ライブによくある派手なパフォーマンスも、大袈裟な飾りもないが、今現在表現できうる全てのアイデアを引き出し、それを丹念に構築するピアノは長いキャリアの上に成り立っている。
60年代から80年代までジャズシーンにいるならリーダーアルバムもあるだろう、と言われそうなので、ほんの一部を挙げておこう。1968年の「You Had Better Listen」、73年の「Sunset To Dawn」、85年の「Scratch」・・・因みにレーベルは順にアトランティック、ミューズ、エンヤである。ジャズの分野ではメジャーばかりだ。サイド参加作品は水準以上の内容だが各プレイヤーの代表作ではないし、リーダー作もピアノ名盤と呼ばれるものではないので、何度も音を聴いたり、クレジットで目にしていても名前が出てこないかもしれない。
では、決定打を出そう。「People Time」でスタン・ゲッツと共演したピアニストである。おそらく名前も周知され、ピアニストとして評価されたのはこの作品だろう。死を直前にした体調の悪いゲッツを支え、名演を引き出したのはケニー・バロンのピアノだ。経歴の割に知名度は低いが、ゲッツがデュオという究極の形で録音する相手に指名するほどの器量を備えている。ゲッツに引けを取らない変化に富んだフレージング、主役を立てる控えめな音使い、そして対峙で問われる「間」、どれをとっても一流といえる。
写真のアルバムはゲッツとのセッションから５年後の1996年に、今は閉店したジャズクラブ、ブラッドレイズで録音されたものだ。スタンダード中心の選曲で、とりわけ素晴らしいのは「Blue Moon」だ。10分近い長い演奏だが、グイグイ惹きこまれる。ライブによくある派手なパフォーマンスも、大袈裟な飾りもないが、今現在表現できうる全てのアイデアを引き出し、それを丹念に構築するピアノは長いキャリアの上に成り立っている。
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「ブルー・ムーン」はハート＆ロジャーズの名コンビが1934年に書いた曲ですが、美しいメロディに魅せられるのか今でも録音されております。今週は「ブルー・ムーン」のお気に入りをインストでお寄せください。ヴォーカルに比べますと多くの録音はありませんので、この1枚でも挙げていただければ幸いです。ヴォーカルは満月の夜にでも話題にしましょう。
管理人 Blue Moon Best 3
Clifford Brown / with Strings (EmArcy)
Art Blakey / Three Blind Mice (United Artists)
Kenny Barron / Live at Bradley's (Sunny Side)
他にもルー・ドナルドソンやオスカー・ピーターソン等の名演があります。
今週も皆様のコメントをお待ちしております。
Kenny Barron and Kiyoshi Kitagawa - Blue Moon – YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=0dDsgWbYPV0
4月はほぼ連日、夜まで飲み会等が入っていました。たまには「Blue Moon」の歌詞のような出来事が起こればいいのですが、まあありえません（笑）。この曲は、メロディに無理がなく、誰にも愛されるスタンダードらしい曲で、僕も大好きです。とりあえず頭に浮かぶのは、ジュリー・ロンドンの歌声ですが、インストのお題なので。
①Clifford Brown / with Strings (EmArcy)
②Art Blakey / Three Blind Mice (United Artists)
③Wynton Kelly / Piano Interpretations (Blue Note)
①と②は、これしかないという両トランペッターによる演奏で、どちらが①でも②でもよいです。③は、ケリーの若いころの演奏を挙げます。パウエルからの影響を感じさせますが、勢いのあるプレイがいいので。ヴァージョンは、あまりありませんでしたが、挙がっていないものでは、ビリー・テイラー（p）「One For Fun」収録のものもありました。
連日飲み会のなかコメントありがとうございます。 「Blue Moon」の歌詞のような出来事といいますと、「突然、いい女が目の前に現れた」というくだりでしょうか。ススキノでは目の前にいい女が突然現れることもありますが、金と力のない私には手の届かない存在です。（笑）
ワンツーはストリングスとコンボの違いはあれ、歌うトランペットの最高の演奏です。
そして、ケリーの初リーダー作が挙がりましたね。バップ直系のスタイルは微笑ましいですし、粗削りとはいえ歌心も持っております。この原石をダイヤに磨き上げたのはマイルスなのでしょう。
ブルームーン、ロマンテックな曲ですね。
僕はビリー・ホリディの『ソリチュード』が印象的です。
フィリップスとシェイバースの短いソロがステキです！
azuminoさんが挙げられた、ピアノトリオを一押しで！
Billy Taylor/One For Fun
そもそも、このレコードが好きなんですが、良い曲のオンパレードです。 A面ラストに配されたこの曲も良いですね！ 僕はアール・メイなる、地味なベースも好きなのです。
トランペットの二人、 僕はフレディーの方が好きかな。
このアレンジはウエイン・ショーターとなってますが、なかなか良いですね。 ブレイキー御大の渋い声の後のエンデイングが特に良いですなーライブならでは！
やはりブルームーンといえばヴォーカルが聴こえてくるようですね。ビリーにジュリーにペギーと名唱が並んでおりますので、ヴォーカル・ベストも盛り上がりそうです。デイ・バイ・デイで毎月、最終土曜日に黒岩静枝さんのレッスン生の発表会が開かれます。先月はブルームーンを歌った生徒さんがいて、ホームラン賞に輝きました。審査員は私です。（笑）
トランペットの二人はほぼ決定ですが、ピアノ・トリオからはビリー・テイラーが挙がりましたね。サマータイムの名演が聴こえてくるレコードですが、ジャケットは春らしい明るさがあります。ブルームーンもいい味を出しておりますね。アール・メイはコルトレーンのラッシュ・ライフに参加しておりますが、地味ながらいいベースです。先生はミンガスです。5月生まれではありません。（笑）
能書きが長くて、なかなかテーマが出てこない
思わせぶりなヴァージョンですが、印象に残る演奏。
'11年録音の比較的近作、８０近い爺さんとは思えません。
BテイラーのOne For Fun は僕も大好きなアルバム。
僕にしては珍しく、1 st Press を持っています。
これはなんたってＪＭ／スリブラのハーバートでしょう。
あのイントロからエンディングまでの完璧さ。
市原ひかりちゃんなんてあのハーバートを聴いてプロになっちゃったくらい。
あのエンディングフレーズはどんなバラードでも使えるので重宝してます。私にでも弾けますし楽器を選ばない。
というわけで・・・
Art Blakey / Three Blind Mice (United Artists)
Kenny Barron / Live at Bradley's (Sunny Side)
Clifford Brown / with Strings (EmArcy)
以上のように決定しました。
しかし、このバロンの名盤のブラッドレイ、以前行ったことがありますが狭いクラブで、数年前に行こうとしたら、ＮＹＣ在住の友人がもう閉店で無くなってしまったと言う、寂しいですねぇ・・・♪月がとっても青いから・・・♪
ジャマルのは青い月が出ているジャケットですね。ドラムソロからのイントロはポインシアナを思わせますが、じっくりとかまえた良い演奏です。ハンク・ジョーンズは生涯現役でしたが、ジャマルも歳を取らないですね。
ビリー・テイラーのオリジナルをお持ちとは羨ましい。音の悪いアトランティックですが、1st Press でしたらピアノが全面に出るのでしょうね。
月がとっても青いから・・・という歌謡曲がありましたね。インパクトのある歌詞ですので、子ども心に覚えておりますよ。
SHIN さんらしくトップにスリー・ブラインド・マイスがきましたね。ハーバートのこのソロはいつ聴いても凄さを感じます。つい前任のモーガンと比べたくなりますが、これを聴くと比較論の無用さを痛感します。ハーバートのエンディングフレーズと、ナット・アダレイのケリー・ブルーのソロはトランぺッターの必須フレーズかもしれません。
ブラッドレイに行ったとは貴重な体験です。拍手からはハコの大きさはわかりませんが、狭いようですね。ミュージシャンが集まる店と聞いておりますが、どなたかおりませんでしたか。そういえばシェリーズ・マン・ホールは出演したプレイヤーが只酒飲むので閉めたとか。青い月を見ながら歩くときはマンホールにご注意を。
マンズ・ホールでただ酒を飲んだ最高はゲッツに決まってます。何しろ、ビンまるごとラッパ飲みで、空になるとステージから空瓶をバーテンに投げて、もう一本と言いながらテナーを吹きまくる！
日本ではさしずめ、山本剛か・・・剛がこのサイトを読んでいたら怒るだろうなぁ・・・オレじゃないオマさんだって？？？？？（笑）
昔だったら世良さんだな・・・。
お店の方々皆さん気をつけましょう！