横浜関内を訪れるのは1年半ぶりになる。昨年はこの地で、25-25 さんにスペイン料理をご馳走になり、「ジャズ・イズ」というジャズクラブでキム・ハクエイを聴いた。去る23日に同じ関内の「KAMOME」で、そのハクエイと生沼邦夫のベース、小山太郎のドラム、そして日本のジャズ・ヴァイブ界を牽引する赤松敏弘のライブを愉しんだ。この夢の初共演をプロデュースしたのは25-25 さんで、プレイヤーとの厚い信頼関係から実現したといっていい。
MJQを思わせる編成だが、四者一体となったステージから飛び出す音はMJQのそれとは違い、躍動感がありヴァイブ・プラス・ピアノトリオという編成からイメージする音とは大きく異なっていた。それぞれの音楽性を主張し互いを鼓舞する演奏は、とても初共演とは思えないほど息が合っており、ユニットとしての質も高い。ライブの楽しみは完成された音と対峙するレコードと違い、プレイヤーと聴き手が共同で音を創りだすことにある。観客の熱気や客席から沸き立つ拍手は、そのままプレイヤーにダイレクトに伝わり、それが演奏に反映される。MJQが「静」なら、こちらは「動」であり、その「動」はライブに相応しい。
今年はマイルス没後20年にあたることから、1964年のリンカーン・センターのライブに焦点を当てた特集が組まれ、ステラ・バイ・スターライトやウォーキンのアドリブリレーが会場を更に熱くした。この時期の重要レパートリーに赤松が「AXIS」で取り上げた「I Thought About You」がある。マイルスの初演は「サムデイ・マイ・プリンス・ウィル・カム」で、その後度々ライブで取り上げた曲だ。タイトルを訳すと「君のことばかり」で、君とは当時の夫人のフランシス・テイラーだろう。よほど愛していたとみえて演奏だけでは飽き足らず、サムデイやブラック・ホークのジャケットにも登場するほどだ。「E.S.P」のジャケットも飾っていたが、このときは破局していたというからこの曲で短い蜜月を表現しきったのかもしれない。
当日は、SHIN さんとの再会、拙コメント欄でお馴染のヴォーカルにお詳しい TAKASHI さんをはじめ、リンクしていただいているサイトでお名前だけは存じているゴロピカリさんにもお会いすることができた。ジャズの好み、捉え方は違っていても、ともにジャズを愛することは同じである。このライブをプロデュースした射撃も趣味だという 25-25 さんに感謝したい。射撃は25点が満点だという。満点のライブに満足して帰路についた。
敬称略
MJQを思わせる編成だが、四者一体となったステージから飛び出す音はMJQのそれとは違い、躍動感がありヴァイブ・プラス・ピアノトリオという編成からイメージする音とは大きく異なっていた。それぞれの音楽性を主張し互いを鼓舞する演奏は、とても初共演とは思えないほど息が合っており、ユニットとしての質も高い。ライブの楽しみは完成された音と対峙するレコードと違い、プレイヤーと聴き手が共同で音を創りだすことにある。観客の熱気や客席から沸き立つ拍手は、そのままプレイヤーにダイレクトに伝わり、それが演奏に反映される。MJQが「静」なら、こちらは「動」であり、その「動」はライブに相応しい。
今年はマイルス没後20年にあたることから、1964年のリンカーン・センターのライブに焦点を当てた特集が組まれ、ステラ・バイ・スターライトやウォーキンのアドリブリレーが会場を更に熱くした。この時期の重要レパートリーに赤松が「AXIS」で取り上げた「I Thought About You」がある。マイルスの初演は「サムデイ・マイ・プリンス・ウィル・カム」で、その後度々ライブで取り上げた曲だ。タイトルを訳すと「君のことばかり」で、君とは当時の夫人のフランシス・テイラーだろう。よほど愛していたとみえて演奏だけでは飽き足らず、サムデイやブラック・ホークのジャケットにも登場するほどだ。「E.S.P」のジャケットも飾っていたが、このときは破局していたというからこの曲で短い蜜月を表現しきったのかもしれない。
当日は、SHIN さんとの再会、拙コメント欄でお馴染のヴォーカルにお詳しい TAKASHI さんをはじめ、リンクしていただいているサイトでお名前だけは存じているゴロピカリさんにもお会いすることができた。ジャズの好み、捉え方は違っていても、ともにジャズを愛することは同じである。このライブをプロデュースした射撃も趣味だという 25-25 さんに感謝したい。射撃は25点が満点だという。満点のライブに満足して帰路についた。
敬称略
赤松敏弘さんのライブをプロデュースした25-25 さん、またお会いした皆様に改めて御礼申し上げます。
アイ・ソート・アバウト・ユーは、1939年にジミー・ヴァン・ヒューゼンが作曲し、ジョニー・マーサーが作詞した古い曲ですが、ミルドレッド・ベイリーのヒット以来多くのシンガーやプレイヤーがレパートリーにしております。マイルス・デイビスが取り上げたことでモダンジャズファンにもお馴染の曲でしょう。今週は先日のライブでも特集が組まれましたので、この曲のマイルスだけのベストを企画しました。マイルスのお気に入りのヴァージョンをお寄せください。インスト全般とヴォーカル・ベスト3は機を改めて話題にします。
管理人 I Thought About You (The best only for performances of Miles Davis)
My Funny Valentine (Columbia) 1964.2.12
他には初演の「Someday My Prince Will Come」、「In Europe」、完全版だけの収録ですが「At The Blackhawk Saturday Night」でも演奏しております。
今週も皆様のコメントをお待ちしております。
Someday My Prince Will Come / Miles Davis 1961/5/7
Miles Davis (tp), Hank Mobley (ts), Wynton Kelly (p), Paul Chambers (b), Jimmy Cobb (ds)
http://www.youtube.com/watch?v=r6HoerqDiv8
My Funny Valentine 1964/2 少しだけ
Miles Davis(tp), George Coleman(ts), Herbie Hancock(p), Ron Carter(b), Tony Williams(ds)
http://www.youtube.com/watch?v=6oqC4UwIXDs
In Europe 1963/7/27
Miles Davis (tp), George Coleman (ts), Herbie Hancock (p), Ron Carter (b), Tony Williams (ds)
http://www.youtube.com/watch?v=9PHGusUwc9c
At Carnegie Hall. 1961/5/19でもやっているんだけどねyoutubeには無いみたい。
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1964年2月 場所はリンカーンセンターの楽屋にて
興行主「ディビスさん、今日は慈善公演になっておりまして、ギャラについては
出演者様の承諾を頂いてご寄付いただいているのですが...」
マイルス「慈善公演ならノーギャラが当然でしょう、メンバーの分も寄付するよ」
興行主「ありがとうございます」
メンバーA「おぃ、聞いたか、旦那が今日はノーギャラで良いって言ったんだってよ~」
他のメンバー「そんな話,おら聞いてねぇ、ちくしょう.....」
こういう会話がなされたかは不明ですが、残された演奏はのギャラでも素晴らしい、てことで
My Funny Valentine 1964 に1票
I Thought About Youを知ったのは、高校の時に聴いたSomeday My Prince Will Comeでした。
1枚選ぶとすれば、
「My Funny Valentine」これしかないと思います。
大好きなアルバムで、週に一回は店でかけています。
ハンコック~ロン~最後にマイルスが〆るエンディング・・・本当にイカシテいて最高です。
通常のベスト3でしたら2枚目以降は、
In Person(Blackhawk)
Someday My Prince Will Come
を挙げたいですね。
私がリクエストしたのはノーグレイターラヴですが、どちらもソーホワットとウォーキンに負けましたね。
こうして聴き比べますと吹くほどに美しくなります。フランシスを思い浮かべているのでしょう。
楽屋のメンバーAとは日本でギャラをふっかけるロン・カーターでしょうか。(笑)
カーネギーホールと、1ヶ月前のブラックホールは完全版の収録ですのでyoutubeにはないのかもしれませんね。
私も初聴きはサムデイでしたが、バラードもやるじゃないかと思ったものです。
ベストならやはり「My Funny Valentine」ですね。ハンコックも歌っておりますし、ロンもリーチ一発とばかりに張り切っています。
2枚目以降なら私は、サムデイとIn Europe を挙げます。モブレイも良い味を出しております。
否、あまりに過激なコメントだったので消されてしまったのか・・・。
1、マイ・ファニー・バレンタイン
2、イン・パーソン(ブラックホーク)
3、サムデイ・マイ・プリンス・ウイル・カム
という順序でしょうか・
しかし、横浜の夜は楽しかったです。
25先生の企画も楽しかったですね、あれで1964年のマイルスのベスト3とか言って会場でパネル・ディスカッションでもやったら、きっと乱闘騒ぎに・・・期待していたのに・・。
帰りにお送りするさい、横浜駅前で迷いまして失礼いたしました。
ジャズクラブのある、関内や馬車道しかしらないもので・・(汗)
またやりたいですね。
マイルスのこの曲はのちに完全版で出たものもありますが、正規盤では音源が少ないことからベスト1の企画にしました。決して旅の疲れの手抜きではありません。(笑)
ありがとうございました。
御大のSHINさんも、2枚目に「In Person(Blackhawk)」を挙げられていますね。
仲間がいて、嬉しいです。
CDで完全盤が出たとき、嬉しくて何度も聴きました。LPに収録されていない演奏も、没テイクではなく本当に素晴らしいです。
とくに、ウィントン・ケリー・・・彼のサイド物では、ベストの出来ではないかと思っております。
ライブ版は編集やカットで時間調整しては意味がなくなります。
ケリーとウエスのハーフノートの完全版も欲しいところですね。
CD時代に入ってから、これでもかというほど未発表音源が発掘されておりますが、そのほとんどは没テイク当然な代物です。例外を挙げればこのブラックホークとエヴァンスのヴァンガード、ガーランドのプレリュードくらいなものです。やはりライブは全貌を知ることで生々しさが伝わってきますね。