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先月10日に亡くなった尺八奏者で人間国宝の山本邦山は、菊地雅章をはじめ佐藤允彦、富樫雅彦等との共演でジャズファンにも広く知られている。なかでも1970年に、菊地、ゲイリー・ピーコック、村上寛のトリオをバックに和のメロディを奏でた「銀界」は、日本ジャズアルバムの傑作として後世に残るものだ。続編としてピーコックとデュオで吹き込まれた「夢幻界」もスリリングな作品として印象に残る。
そしてもう一人、邦山と共演したベーシストがいる。デヴィッド・フリーゼンだ。77年のモンタレー・ジャズ・フェスティヴァルで聴衆が度肝を抜かれたという超絶技巧の持ち主で、その名が日本に知れ渡ったのは、76年に録音された「スター・ダンス」というアルバムだった。これが凄い。ベースを弾かない人でも、「これは違うぞ」とわかる斬新なベース音だ。ベーシストの解説によると、両手で同時に別のメロディを弾くという。さらに、弓で弦を叩きながら別の弦をピチカートで演奏しているそうだ。これらのテクニックは勿論だが、このような奏法を考え付くこと自体、並外れているし、ベースという楽器を知り尽くしたうえでの可能性の探求なのだろう。
「The Name of a Woman」は、タイトル通り、サム・リヴァースの「Beatrice」をはじめ、ショーターの「Delores」、リー・モーガンの「Ceora」等々、女性の名前を冠した曲を中心に取り上げた2000年の作品だ。どの曲も女性をイメージしているので響きは美しい。ランディ・ポーターのピアノと、アラン・ジョーンズのドラムという典型的なトリオ編成で、スタンダードも選曲もされているので昨今流行のBGMジャズと間違われそうだが、こちらは火花が飛び散るセッションだ。バラードにおける三者の調和も見事なもので、「In the Wee Small Hours」は、夜も深まって静まりかえった情景をにおわせる。
日本の伝統的な木管楽器である尺八といえば虚無僧を思いつくぐらいで、「銀界」の企画を聞いたときは驚いたが、実際にレコードを聴いてみるとピアノやベースとマッチして何ら違和感はない。それは「首振り三年ころ八年」で磨かれた尺八の音色は勿論だが、邦山が稀代のインプロヴァイザーだったということだ。「粋」や「風流」には無縁だが、尺八の音色で安らぐのは日本人だからかもしれない。
そしてもう一人、邦山と共演したベーシストがいる。デヴィッド・フリーゼンだ。77年のモンタレー・ジャズ・フェスティヴァルで聴衆が度肝を抜かれたという超絶技巧の持ち主で、その名が日本に知れ渡ったのは、76年に録音された「スター・ダンス」というアルバムだった。これが凄い。ベースを弾かない人でも、「これは違うぞ」とわかる斬新なベース音だ。ベーシストの解説によると、両手で同時に別のメロディを弾くという。さらに、弓で弦を叩きながら別の弦をピチカートで演奏しているそうだ。これらのテクニックは勿論だが、このような奏法を考え付くこと自体、並外れているし、ベースという楽器を知り尽くしたうえでの可能性の探求なのだろう。
「The Name of a Woman」は、タイトル通り、サム・リヴァースの「Beatrice」をはじめ、ショーターの「Delores」、リー・モーガンの「Ceora」等々、女性の名前を冠した曲を中心に取り上げた2000年の作品だ。どの曲も女性をイメージしているので響きは美しい。ランディ・ポーターのピアノと、アラン・ジョーンズのドラムという典型的なトリオ編成で、スタンダードも選曲もされているので昨今流行のBGMジャズと間違われそうだが、こちらは火花が飛び散るセッションだ。バラードにおける三者の調和も見事なもので、「In the Wee Small Hours」は、夜も深まって静まりかえった情景をにおわせる。
日本の伝統的な木管楽器である尺八といえば虚無僧を思いつくぐらいで、「銀界」の企画を聞いたときは驚いたが、実際にレコードを聴いてみるとピアノやベースとマッチして何ら違和感はない。それは「首振り三年ころ八年」で磨かれた尺八の音色は勿論だが、邦山が稀代のインプロヴァイザーだったということだ。「粋」や「風流」には無縁だが、尺八の音色で安らぐのは日本人だからかもしれない。
In the Wee Small Hours Best 3
Gerry Mulligan / Night Lights (Philips)
Oscar Peterson / Trio Live In Chicago (Verve)
Art Blakey / Caravan (Riverside)
トップのマリガンはアルバム自体人気盤ということもあり広く聴かれているようです。ピアノではピーターソンが人気でした。3位は割れましたので暫定です。
今宵はお気に入りのイン・ザ・ウィー・スモール・アワーズをお楽しみください。
私も丑三つ時まで遊ぶのはさすがにきつくなりました。デイ・バイ・デイの最終ステージは私の帰る時間に合わせているようです。(笑)
マリガンとピーターソンでワンツーは決まりのようです。そして、キースもありましたね。間を生かしてじっくり弾いておりますし、後半絡むゲイリー・ピーコックとデジョネットも控えめで好感が持てます。
うーん、参りました。歌はいくつもあるのですが、インストがあまりありません。デュークさんと同じようなラインナップになります。昔は、徹夜もよくやりましたが、いま丑三つ時までも体がもちません(笑)。
Gerry Mulligan / Night Lights (Philips)
Oscar Peterson / Trio Live In Chicago (Verve)
keith jarrett / at The Blue Note (ECM)
ジェリー・マリガンがしっくりときます。キース・ジャレットのクラブにおけるライブ録音がありました。この曲よりも、他のものが目立つのですが、悪くはないということで3つめに挙げます。
この曲は私もシナトラのために作られたと思っておりましたが、ジャズ詩大全によりますと、デイビッド・マンと作詞のボブ・ヒリアードはナット・キング・コールを念頭において作ったそうです。たまたま歌ったシナトラがはまったので、シナトラの曲とされているようです。
マリガンに次いでピーターソンの2枚がきましたね。トリオ物ではシカゴ・ライブがベストです。そしてベン・ウエブスターとのセッションも訥々とした味があります。
朝方のスモール・アワーズとは何時頃なのでしょうね。真夜中の曲ですので、うしみつどきか?
派手さはありませんが、心に残るメロディですね。特にマリガンは曲の特色をうまく生かした演奏です。バリトンで映えるメロディを熟知しているのでしょう。それにジャケットから音が出ているのかと思うほど、はまったジャケットは見事としか言いようがありません。
渡辺貞夫はジャズ&ボッサでも取り上げていましたね。「Takt」という日本ジャズレーベルの草分けが制作したレコードは全て貴重ですし、若かりし菊池雅章や富樫雅彦を聴けるのもファンとしては嬉しいでしょう。ナベサダも素晴らしい。
作曲のデイビッド・マンは従軍中はトルーマン大統領の専属ピアニストという変な経歴の持ち主だ。
除隊後、色々な歌手やバンドの為に編曲などをしたらしい。
しかし、男がシンミリ歌って様になる歌の代表と言っていいだろう。今度、ジャズ専門カラオケ店で一人静かに練習をしてみたいもんだ。
Gerry Mulligan / Night Lights (Philips)
Oscar Peterson / Trio Live In Chicago (Verve)
ベン・ウエブスター ミーツ ピーターソンを三番目に挙げておこう。
やはり、歌の上手いピーターソンはこの曲では良い味の出しどころを知っているようだ。
ところで、朝方のスモール・アワーズって?
何時頃だと思いますか・・・。
in the wee small hours~なんともシミジミとした感じのメロディーの佳曲だと思います。
1.優雅に、たぶんあえて淡々とメロディを歌った、マリガンのnight lights収録のテイクがいいですね。
あと思い浮かぶのが・・・なぜか、渡辺貞夫なんです。
ちょっと線の細い感じに聴こえるアルトサックスで、綿々とメロディを歌ってた・・・それが、どうにもいい感じだったのです。僕は「日本のジャズ」というタイトルの箱物セットの「ナベサダ」の片面で聴きましたが、オリジナル出自は、どうやら<ジャズ&ボッサ>というLPのようです。
管理人 In the Wee Small Hours Best 3
Gerry Mulligan / Night Lights (Philips)
Art Blakey / Caravan (Riverside)
Oscar Peterson / Trio Live In Chicago (Verve)
他にもベン・ウエブスターをはじめカーティス・フラー、ウェス・モンゴメリー、最近ではクリス・ボッティ、ウォルター・ラング等々、多くの名演があります。
今週も皆様のコメントをお待ちしております。
土岐英史 岡本博文 In the wee small hours
http://www.youtube.com/watch?v=L-ZB9lQceoc
土岐麻子のお父さんです