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ジャズ誌で忘れかけていた名前を見ることがある。一時は死亡説まで流れたジャッキー・マクリーンの5年ぶりの新作「Live At Montmrtre」とか、収監、入院を繰り返して半ば引退状態のアート・ペッパーが、「Living Legend」で復帰したという嬉しい話題もあったが、大抵は訃報である。今回もそれだ。ケイコ・ジョーンズが昨年9月に亡くなっていたことを知った。
ツーショットのジャケット「Poly Currents」も、「Coalition」も、「Keiko’s Birthday Song」が収められた「Puttin' It Together」も久しく聴いていない。一度会ったことがある。正確に言うとライブ会場ですれ違っただけなのだが、印象は強かった。ウィントン・マルサリスとマッコイ・タイナーが参加した97年の「Tribute to John Coltrane : A Love Supreme」である。日本人離れの派手な服装の女性がスタッフ数名を従えて会場を歩いていた。立ち見も出るほどの盛況ぶりを見にきたのだろうか。数メートル手前からシャネルの香水が匂う。
「Coalition」は70年録音のブルーノート盤で、ジョージ・コールマンとフランク・フォスターの2テナーにウィルバー・リトルのベース。このメンバーだけでかなり強烈なのだが、さらにコンガのキャンディドが参加してポリリズムを全面に打ち出した作品だ。トップに収められている「Shinjitu」はケイコ作で、エルヴィンのドラミングがより映える曲だ。生で見たエルヴィンは全身バネで、スティックを止めようにも止まらない。そして一体腕が何本あるのかと思うほどの複雑な音。フロントを煽るバスドラムとハイハット。楽器のセッティングはケイコというから驚きだ。
ケイコはライブ前にステージに上がり、メンバーの紹介とエルヴィンの偉大さを語るのが習わしだ。10分を越える長話に「エルヴィンは世界最高のドラマー」とうフレーズが何度も出てくる。当時は退屈したトークも今となれば懐かしいし、鼻に残る強烈な香水もいい思い出だ。世界最高のドラマーを生涯支えた日本人。享年85歳。合掌。
敬称略
ツーショットのジャケット「Poly Currents」も、「Coalition」も、「Keiko’s Birthday Song」が収められた「Puttin' It Together」も久しく聴いていない。一度会ったことがある。正確に言うとライブ会場ですれ違っただけなのだが、印象は強かった。ウィントン・マルサリスとマッコイ・タイナーが参加した97年の「Tribute to John Coltrane : A Love Supreme」である。日本人離れの派手な服装の女性がスタッフ数名を従えて会場を歩いていた。立ち見も出るほどの盛況ぶりを見にきたのだろうか。数メートル手前からシャネルの香水が匂う。
「Coalition」は70年録音のブルーノート盤で、ジョージ・コールマンとフランク・フォスターの2テナーにウィルバー・リトルのベース。このメンバーだけでかなり強烈なのだが、さらにコンガのキャンディドが参加してポリリズムを全面に打ち出した作品だ。トップに収められている「Shinjitu」はケイコ作で、エルヴィンのドラミングがより映える曲だ。生で見たエルヴィンは全身バネで、スティックを止めようにも止まらない。そして一体腕が何本あるのかと思うほどの複雑な音。フロントを煽るバスドラムとハイハット。楽器のセッティングはケイコというから驚きだ。
ケイコはライブ前にステージに上がり、メンバーの紹介とエルヴィンの偉大さを語るのが習わしだ。10分を越える長話に「エルヴィンは世界最高のドラマー」とうフレーズが何度も出てくる。当時は退屈したトークも今となれば懐かしいし、鼻に残る強烈な香水もいい思い出だ。世界最高のドラマーを生涯支えた日本人。享年85歳。合掌。
敬称略
エルヴィン・ジョーンズのライブをお聴きになられたとは、とても羨ましいです。僕は、エルヴィンを聴く機会を持つことができず、残念です。昨年、発掘され国内盤も発売された「RVIVAL LIVE AT POOKIE'S PUB (BLUE NOTE 1967年録音)」あたりを聴くと、本当にすごいミュージシャンです。
奥様の10分以上のトークは長いですが、それも含めて強烈な印象だったと思います。ウェイン・ショーターも亡くなり、ジャズを支えたビッグ・ネームがいなくなり、デュークさんのお話のとおり、寂しくなるばかりです。
ありがたいことにエルヴィンは3度聴いています。最初は72年の女満別空港跡地ジャズ・フェスティバルでした。フレディ・ハバードがフロントでした。次は90年に高橋知己がジャズ・マシーンにいた時にカーリングで有名な常呂町で聴きました。常呂町は高橋の生地ですので凱旋ライブです。その縁で97年にウィントン・マルサリスを連れて常呂町に来ました。間近で見るエルヴィンは化け物でした。3回とも素晴らしたかったです。
「RVIVAL LIVE AT POOKIE'S PUB」は、GROOVYで聴きました。いい内容です。驚いたのはピアノのBilly Greeneです。おそらくはPOOKIE'S PUBのハウスピアニストなのでしょうが、無名でもレベル高過ぎです。
エルヴィン・ジョーンズは、確かに世界最高峰のドラマーで、そんな稀有の存在を長年支えた功績には敬意を表したいけど、個人的には、ま、あまりお近づきになりたいお方じゃなかったね。
そんなことよりdukeさん! 偶然、Spotifyですごく魅力的なシンガーをめっけましたよ。シンガーの名前すらわからないミステリアスなアルバム「TAMARAJAZZ Blue Like a Jazz Note」ジャケットに出てる方が唄ってると思う。美乳を思わせる胸の谷間がチラッ…ぜひ観て、あ、いや、ぜひお聴きくだされ。こんなお方とは、お近づきになりたいなあ…
ケイコ女史を間近で見られたのはある意味幸運でしょうね。私は世界最高のドラマーの奥様よ、というオーラが出ていました。ドラムバトルの企画でエルヴィンはブレイキーと一緒に来ましたね。トニー・ウィリアムスがバスドラムに隠していた大麻を俺のタイコだと言ってトニーをかばったエルヴィンは偉い。
「TAMARAJAZZ Blue Like a Jazz Note」いいですね。こりゃあタマラン。