♪In the still of the night As I gaze from of my window ・・・タイトルからの歌いだしはコール・ポーターが作詞作曲した「イン・ザ・スティル・オブ・ザ・ナイト」で、ヴァースなしのコーラス72小節という変則的な構成になっている。同じポーターの「ビギン・ザ・ビギン」の108小節からみると短いが、ポピュラー・ソングは長くても32小節構成だからこの曲は相当長い。このような長い曲はあまりスローに歌うと間延びするせいかテンポを速めに取るようだ。
シナトラはミディアム速め、エラ・フィッツジェラルドは遅め、ジュリー・ロンドンは速い4ビート、ジョー・スタッフォードも速いがこちらは2ビート、と様々にテンポとビートを変えて歌っているので聴き比べていると夜が更けるのも忘れる。スピードは違えどヴァースがないことからほとんどはコーラスの頭から入るが、最終コーラスの♪Like the moon growing dim On the rim of the hill・・・からスウィンギーに歌いだすのはトニ・ハーパーだ。アレンジとバックバンドを率いたのはマーティ・ペイチで、アート・ペッパーをはじめフランク・ロソリーノやバド・シャンクというオールスターズが盛り上げる。
ハーパーはエリントン楽団で活躍したシンガー、ハーブ・ジェフリーズに認められて47年に「キャンディ・ストア・ブルース」のヒットでデビューしているが、何とこのときタイトルのキャンディが似合う10歳というから驚く。この音源は聴いたことがないが、大人顔負けのテクニックを持っていたという。その後ピーターソンが伴奏をしたヴァーヴ盤でジャズファンに広く知られるようになったが、この録音時でさえ18歳という早熟ぶりである。「ナイト・ムード」はタイトルからして大人の雰囲気が漂うが、それでもまだ23歳で、キャリアからくる余裕の音吐朗朗な歌い方はバックのオールスター・バンドに引けを取らない。
この曲は原題そのままの「夜の静けさに」という邦題が付いている。どうしても曲名からは包み込むようなストリングスを背景にじっくり歌うバラードや、ピアノに肩肘付いてブランディ・グラスを燻らしながらの気だるい歌い方をイメージさせるが、多くのヴァージョンは先に触れたようにスピードのあるテンポと、目が覚めるような派手なアレンジが施されている。アメリカの夜は相当に賑やかなようだ。
シナトラはミディアム速め、エラ・フィッツジェラルドは遅め、ジュリー・ロンドンは速い4ビート、ジョー・スタッフォードも速いがこちらは2ビート、と様々にテンポとビートを変えて歌っているので聴き比べていると夜が更けるのも忘れる。スピードは違えどヴァースがないことからほとんどはコーラスの頭から入るが、最終コーラスの♪Like the moon growing dim On the rim of the hill・・・からスウィンギーに歌いだすのはトニ・ハーパーだ。アレンジとバックバンドを率いたのはマーティ・ペイチで、アート・ペッパーをはじめフランク・ロソリーノやバド・シャンクというオールスターズが盛り上げる。
ハーパーはエリントン楽団で活躍したシンガー、ハーブ・ジェフリーズに認められて47年に「キャンディ・ストア・ブルース」のヒットでデビューしているが、何とこのときタイトルのキャンディが似合う10歳というから驚く。この音源は聴いたことがないが、大人顔負けのテクニックを持っていたという。その後ピーターソンが伴奏をしたヴァーヴ盤でジャズファンに広く知られるようになったが、この録音時でさえ18歳という早熟ぶりである。「ナイト・ムード」はタイトルからして大人の雰囲気が漂うが、それでもまだ23歳で、キャリアからくる余裕の音吐朗朗な歌い方はバックのオールスター・バンドに引けを取らない。
この曲は原題そのままの「夜の静けさに」という邦題が付いている。どうしても曲名からは包み込むようなストリングスを背景にじっくり歌うバラードや、ピアノに肩肘付いてブランディ・グラスを燻らしながらの気だるい歌い方をイメージさせるが、多くのヴァージョンは先に触れたようにスピードのあるテンポと、目が覚めるような派手なアレンジが施されている。アメリカの夜は相当に賑やかなようだ。
In the Still of the Night Vocal Best 3
Julie London / All Through The Night (Liberty)
Rosemary Clooney Sings The Music Of Cole Porter (Concord)
Frank Sinatra / Ring-A-Ding Ding! (Reprise)
ジュリーが一番人気でした。次いでロージー、そしてシナトラと名唱が並びました。他にも多くのヴァージョンが挙がりましたが、それぞれ個性あふれる歌唱ばかりです。今宵に相応しいパートーナーと存分にお愉しみください。
「Do You Love Me?」は一番盛り上げるパートですので、ほとんどのヴァージョンでアンサンブルに工夫を凝らしておりますね。ミディアム以上のテンポでよりこの部分が映えます。
トップにジュリー、そしてシナトラがきましたか。 今週は滅多にない男性シンガーのベスト入りかもしれません。
あまり印象にありませんが、マリーンのオーディオファイル盤がありましたね。マリーンといえばサヴォイ盤が唯一のリーダー作だと信じていましたので、これ1枚で完璧なコレクションと思っておりました。(笑)
ジェシー・べルヴィンはソウル系のシンガーだと思うのですが、これは聴いておりません。幅が広いですね。
大好きな曲です。静かに出て行って、ドラマティックに盛り上げるパターンが好きです。力強く派手に「Do You Love Me?」とやってくれないと、なんとなく物足りないような。シナトラは、アルバムによって好き嫌いがあるのですが、この曲が収録されているring-a-ding dingはお気に入りです。でも、やはり
①Julie London / All Through the Night (Liberty)
②Frank Sinatra / ring-a-ding-ding (Reprise)
トニー・ハーパーもいいし、贔屓のヴィック・ダモン、マリーン・ヴァー・プランク、ジェシー・べルヴィンなど手持ちはあるのですが、にわかに聴けないので、今週はこの2つで。
ビリーは好きですので案外多いかも。レスター・ヤングがバックだとベストの確立がグーンと上がります。あっ、バックはバック・クレイトンも外せません。(笑)
そうしないと、選択が金太郎飴になってしますから...
Ella Fitzgerald 好きです。
このブログでヴォーカルをとりあげる時、エラを挙げる人が少ないように思います。
自分としてはとても不思議です。
やはりデブは人気がないのでしょうか?(笑)
ロージーにジュリーときて、エラが挙がりましたか。このアルバムはポーター作品集としても素晴らしい内容です。ビギン・ザ・ビギンは完璧ですね。
やっと決まりました。
Sings Cole Porter /Rosemary Clooney
All Through the Night/Julie London
Sings Cole Porter/Ella Fitzgerald
>Linger Awhile/Vic Damone (Capitol)
男性ヴォーカルには今のところ殆ど興味のない私ですが、
ビング・クロスビー、ビリー・エクスタイン、
そして挙げられたビック・ダモンは、好みです。
(しかし、女性ヴォーカルのように蒐集の趣味は無いので、
殆ど手持ちがありません。)
Linger Awhile With...は、なんとなく
聴き覚えのあるタイトルだったので、探して見ると、
珍しくMy Body Loves To Swing との2コ1CDで
持っておりました。
アルバムのエンディングですね。
これは、なかなかいいヴァージョンですね。
三具さんに敬意を表して、次点に挙げたいと思います。
シナトラがトップかと思いましたが、レディファーストでロージーのポーター集がきましたね。ロージーでは、25-25 さんが挙げられたシナトラ・ソング集もありますが甲乙付け難い内容です。
そしてシナトラは男性陣では私もベストに挙げます。
次いでヴィック・ダモンは残念ながら聴いておりません。以前、挙げられたジョニー・マティスも機会を逸しておりますので、この機会に探してみます。
トップは悶絶もののジュリーがきましたね。このアルバムは私も随分聴きました。若いころはストリングス物のジュリーはあまり聴きませんでしたが、これはバックが素晴らしく一番長く聴いているジュリーの作品です。
次いで、ロージーとキャロル、これで決まりの感がありますね。
>Garland さん
SHIN さんの挑発に乗らないようにお願いします。このコメント欄は良識ある紳士淑女の集いの場です。という表向きですので、当然裏もあります。場外乱闘を待ち構えている方が多数いらっしゃますので、そのときは是非参戦ください。私はいつも血を見ておりますので加戦をお願いします。SHIN さん、また味方が増えました。(笑)
トニの Paradise や Saturday Night も申し分ありませんが、アルバムトップにやられました。針を落として直ぐですので強烈な印象があります。トップに持ってくるだけのことはあるな、と感心した次第です。これだけ推してもどなたからもトップに挙がりませんね。(笑)
カーメンの声質は皆さんがおっしゃるように金属的云々はあまり気になりません。寧ろその声はときに心地よかったりします。ステーシー・ケントの舌足らずの甘えた声は好みが分かれるかもしれませんね。バラードでは鼻につくところがありますが、このスピードですと違和感はありません。
1. Rosemary Clooney Sings The Music Of Cole Porter (Concord)
2. Ring-A-Ding Ding!/Frank Sinatra
3. Linger Awhile/Vic Damone (Capitol)
高校生の頃からいく度となく悶えながら繰り返し聴いたもんです。
順番はジュリー、ロージー。キャロルの順ですね、私の場合は。
大学1年の夏、夜な夜なジュリーのAll Through The Night盤を聴いておりました、バドの絡みもいいですしね。
それを無骨な友人が、何でこんなのが良いのかなぁ・・とほざきましたので、「テメェ、この良さが分から無いヤツはぶっとばすぞ!」と胸ぐらをつかんで脅かしたものです。(笑)
ところで、ショー・ショー・ショジョジのアーサー・キットを引っさげて乗り込んできた、Garlandさん、場外乱闘の素質十分ですね。(笑)流石、25先生のお友達!
「The Songs Sinatra Sang / Carol Sloane」
が、手持ちにありました。
これ、3枚目に推したいと思います。
>私はこの曲といえばまずトニです。声の質は好みですし、リズミカルな歌唱は聴いているこちらも気持ちが良くなります。ヘビロテした1曲です。
このアルバムは好きな盤ですが、僕はこの中では
Paradise や Saturday Night のような、溌剌とした
ナンバーの方が、どちらかというと印象に残っています。
お題の曲は、ロージー、ジュリー、キャロルの
しっとり感がいいですね。
ステーシー・ケントは、カーメン同様、
声質がどうしても気になって仕方がない歌手の一人。
トニさんが絵を描いているの知りませんでした。来日直後に引退しておりますので消息が気になっておりました。情報ありがとうございます。
しっとり歌うジョニ・ジェームスはいいですね。DIWから出たレコードでジョニはかなり集めましたが、この曲が収録されているアルバムは抜けておりました。
カーリー・サイモンは今回初めて聴きましたが、いい感じです。
こうして聴き比べても私的にはトニのドライヴ感が一番です。と、いうわけでトニを未聴の方は是非聴いてみてください。勿論、他の動画も楽しめますよ。
Toni Harper
http://nicosound.anyap.info/sound/nm10299173
Julie London In the Still of the Night
http://www.youtube.com/watch?v=x4u0e2Cqw-E
Stacey Kent In the Still of the Night
http://www.youtube.com/watch?v=-3PrdVOt4YQ
Jo Stafford 11分45秒から
http://www.youtube.com/watch?v=f47Sk1scUEg
From Sinatra
http://www.youtube.com/watch?v=8f2z2IdTAPs
Ella Fitzgerald
http://www.youtube.com/watch?v=GHEqsgWNLW4
Rosemary Clooney
http://www.youtube.com/watch?v=DHxE1otiLyQ
Jane Monheit 動画
http://www.youtube.com/watch?v=uGUnSBzKE9k
Carly Simon
http://www.youtube.com/watch?v=RJwefnQurS0
Joni James
http://www.youtube.com/watch?v=NniymyLdpCI
Sammy Davis Jr. 動画
http://www.youtube.com/watch?v=JDKjnKfhfR0
ロージーとジュリーは想定内でしたよ。ロージーも好きなヴァージョンですが、私はこの曲といえばまずトニです。声の質は好みですし、リズミカルな歌唱は聴いているこちらも気持ちが良くなります。ヘビロテした1曲です。
デラのオリジナル録音は、「and That Reminds Me」です。シャウトと癖のある歌い方は好みが分かれますが、たまに聴くとスカッとします。デラといえばエディー・マーフィーの映画(タイトル失念)に出ておりました。大きな体でしたね。あれだけの声が出るのを納得しました。
今週はポチがなくて良かったですね。(笑)
25-25 さんのご紹介で新規にコメントをお寄せいただくのは嬉しいですね。こうしてジャズの環が広がるのはブログ冥利に尽きます。
アーサ・キットは持っておりませんが、キャットウーマンは知っておりますよ。以前拙ブログでも名前を出しております。猫なで声のこの曲では寝付かれませんね。(笑)
またご参加ください。よろしくお願いします。
昨夜は珍しくススキノに出ませんでしたので、二日酔いもなく朝早くに目が覚めました。チャンジイ化ではないですよ。
アビー・リンカーンを予想しておりましたか。亡くなった直後に追悼記事も考えましたが、レコードが揃わず見送った経緯があります。亡くなってから2年ほど経ちますし、晩年のアルバムもかなり揃いましたので近いうちに話題にしましょう。そう言いながら忘れますのであまり期待しないほうがいいですよ。やっぱりチャンジイ化が進んでいるか。(笑)
ロージーとジュリーのコール・ポーター集で
決まりですね、僕的には。
デラのこの曲のオリジナル録音は、確か
and That Reminds Me だったかと思いますが、
何故かこれは跨いでいたので、買うかどうか
迷いましたが、検索すると
「It's Over Now」というコンピ盤に収録されており、
これは手持ちにあったので、止めました(笑)。
多分、同じ音源かな?
>Garland さん。
ようこそ!
こちら、マニアックな人士が揃っておりまして、
私も毎週たじたじです。
お楽しみ、そしてご参加いただければ幸いです。
アーサ・キットは、持ってないなぁ。
25-25さんからこちらのブログをご紹介していただき、少し前から拝見させていただいておりました。
In The Still of The Nightは、仰るとおり、本当に多くの歌手が取り上げ、色んなアレンジで歌っていますが、このToni Harper以外では、Eartha Kittの歌が浮かびました。
日本ではあまり馴染みがないですね・・・。
「ショ、ショ、ショージョージ」か「キャットウーマン」を演った人といえば、若者以外の人は、わかってくれます(笑)
最近、更新時間が早いですね。
チャンジイ化が進んでいるのでしょうか。(笑)
そろそろ、アビー・リンカーンかと思い予習をしておりましたが、空振りでした。(笑)
In the Still of the Nightですね。
今週は悩む事になりそうです。(苦笑)
「イン・ザ・スティル・オブ・ザ・ナイト」は、1937年に映画「ロザリー」に使われた曲ですが、今でも多くのシンガーが取り上げております。今週はヴォーカルでお好みをお寄せください。インストは機会を改めて話題にします。
管理人 In the Still of the Night Vocal Best 3
Toni Harper / Night Mood (RCA)
Julie London / All Through The Night (Liberty)
Stacey Kent / Love Is...the Tender Trap (Candid)
他にもエラ、シナトラをはじめジョー・スタッフォード、ローズマリー・クルーニー、テディ・キング、デラ・リーズ、フランシス・ウェイン、最近ではジェーン・モンハイト等々、多くのシンガーが取り上げております。
ハーパーは、66年にキャノンボールと共に来日しておりますので、ご覧になった方は当時の様子をお知らせ願えれば幸いです。
今週もたくさんのコメントをお待ちしております。
FRANK SINATRA - "IN THE STILL OF THE NIGHT" 1960
http://www.youtube.com/watch?v=8f2z2IdTAPs&feature=related