デューク・アドリブ帖

超絶変態ジャズマニア『デューク・M』の独断と偏見と毒舌のアドリブ帖です。縦横無尽、天衣無縫、支離滅裂な展開です。

パチンコ台からテイク・ファイブが流れた

2011-03-06 07:30:00 | Weblog
 若い頃、ひとときパチンコ店通いをしていた。数字なり絵柄なりが揃うと一気に大量の出玉を期待できるデジパチと呼ばれる台で、特定の図柄が並ぶといわゆる確立変動がつき射幸心を煽る機種だ。学生のころ遊んだ手打ちの台とは違い、きれいな液晶画面があらゆるキャラクターを映し出し見た目にも楽しい。ハイテクを駆使した台は、大当たり時には音楽も流れる仕掛けで、小生が遊んだ機種が大当たりすると・・・

 何と「テイク・ファイブ」が流れた。おそらく日本では最も有名なジャズの曲で、テレビCMにも使われたり、フィギュアスケート選手の村主章枝がショートプログラムで使用したこともあるので氷上から優雅な舞とともに耳にした方もあろう。デイヴ・ブルーベックの初演である「タイム・アウト」が59年に発表された当時、作曲者のポール・デスモンドに憧れ、アルトのみならずサックスを手にした人なら一度は吹いた曲である。ジャズファンでなくても知っているうっとりする美しいメロディなのだが、あまりにも有名な曲のせいか最近は正面切ってレコーディングに臨むプレイヤーはいない。誰にでも演奏できる曲の難しさである。

 果敢にこの甘いメロディに挑んだのは、ハクエイ・キム、杉本智和 、大槻“KALTA”英宣からなる新星ピアノトリオ「Trisonique」で、斬新なアレンジはとても半世紀も前に書かれた曲とは思えないほどの輝きを放つ。キムのピアノは昨年横浜で、「urb」や菊地成孔のバンドで活躍したトランペッター、類家心平とのデュオという形で生で接することができ、やや荒削りとはいえダイナミックなアプローチと繊細なタッチは、次世代の日本ジャズ界を賑わすであろう活力に漲っていた。休憩時間に少しばかり話す機会に恵まれたが、気さくで素直な人柄がそのままスタイルに反映されているのだろう。

 もう何年もパチンコ店に行ったことはないが、次から次へと出る新機種は毎日のように入ってくる新聞の折り込みチラシで目にする。ひと昔前に遊んだ機種などあるわけはないが、「テイク・ファイブ」とともにジャラジャラと玉で出た機種名は「サクセス・ストーリー」という。今最も注目されるピアニスト、ハクエイ・キム、そしてパウエルの動やエバンスの静とも一味違う和のトリオ「Trisonique」のサクセス・ストーリーを見てみたい。

敬称略
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27 コメント

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今夜決定!テイク・ファイブ・ベスト3 (duke)
2011-03-12 18:32:28
今週もたくさんのコメントをお寄せいただきありがとうございました。

Take Five Best 3

Dave Brubeck / At Carnegie Hall (Columbia)
Hakuei Kim / Trisonique (area azzurra)
The Paul Desmond Quartet Live 1975 (Horizon)

ブルーベックの定番「Time Out」も挙がりましたが、カーネギーホールが人気でした。
ハクエイ氏は記事で話題にしたこともあり賛美のコメントをいただきました。斬新なアレンジはイメージを払拭した演奏です。
作曲者デスモンドのライブも見逃せない内容です。

ブルーベック以外インストはあまり多くはありませんが、他にもスーパー・トロンボーンや山中千尋等々、多くの名演が寄せられました。

今宵はお好みのテイク・ファイブでお寛ぎください。

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未曾有の被害 (duke)
2011-03-12 18:16:48
KAMI さん、そちらも揺れたようですね。

テレビを見ましたが、東北は甚大な被害でした。一日も早い復旧を望みます。
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地震 (KAMI)
2011-03-11 22:35:37
dukeさん、久喜も結構揺れました。怖かったです。私の店は無事だったのですが、知り合いの店は、ビールや酒瓶が割れてしまいました。
久喜はその程度ですが、東北の方々の事が心配です。
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地震お見舞い (duke)
2011-03-11 19:13:15
皆さん、地震による被害はありませんでしたか。
ここ札幌も数回にわたり揺れました。被害に遭われた皆様にお見舞い申し上げます。
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チャールズ・ベル (duke)
2011-03-11 19:09:29
azumino さん、こんばんは。

「Take Five」はデスモンド効果でアルト・サックスのイメージですが、意外とどの楽器でも様になります。ホーンがフロントのピアノ伴奏はおしゃるようにワンパターンですね。

やはりトップは私と重なりカーネギーホールがきましたか。レコード所有ですが一気に2枚聴かせる内容です。

チャールズ・ベルは聴いておりますが、持っておりません。Gateway 盤はその昔、幻の名盤読本に載ってから一気に値段が上がった覚えがあります。バーゲンで半値になったら買おうと思っておりましたが、倍になっていました。(笑)

ジョン・ヤングもありましたね。趣味のいいピアノですが、この曲はまずまずです。

鈴木良雄グループはここ札幌でもライブがありましたが聞き逃しております。こちらは世代のギャップを楽しめますが、「トライソニーク」は同世代のパワーを感じます。このパワーで疲れが取れるかもしれませんよ。
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とりあえず (azumino)
2011-03-10 23:44:01
こんばんは

今週は宴会ばかりが続き、さらに話題の「トライソニーク」が未聴なのでお休みしようかと思ったのですが、とりあえず投稿させてください。「トライソニーク」は、長野のタワー・レコードになくて取り寄せているところで、明日には到着すると思います。「Take Five」は、なんといってもアルト・サックスの曲ですね。ピアノ伴奏は、結構ワン・パターンです。とりあえず、

Dave Brubeck / At Carnegie Hall (Columbia)

をやはりあげます。Time Outももちろん悪くないですが。

他にはピアニストのチャールズ・ベル「In Concert」(Gateway)とジョン・ヤング「Themes and Things」(Argo)が手元にありましたが、順位をつけてあげるほどではありません。

ハクエイ・キムは鈴木良雄グループのメンバーとして演奏していたライブを聴きましたが、ちょっと東洋系の幻想的なハクエイ・キムのオリジナル曲が個性的でした。CDの「トライソニーク」は楽しみです。間に合えば書き込みまが、明日も夜遅いし、明後日は結婚式に参加しなければいけないし、疲れているし・・・。最後はぼやきになりました(笑)
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ベースもドラムも (duke)
2011-03-10 19:41:08
SHIN さん、ジャズマンに女はつきものですね。恐怖の日々からスリルあるプレイが生まれるのかもしれません。

ベースとドラムも忘れてはおりませんよ。トライソニークはフリーのインプロであっても常に調和が取れているのには驚きます。これがライブなら益々激しいことが想像できますし、それがこのユニットの魅力なのでしょう。

このアルバムに関わりのある SHIN さんならではの5弦ベースの話は参考になります。

クアラルンプールの笛かと思わせる出だしは意表をついておりますね。その出だしから徐々に盛り上がる展開はかなりエキサイトします。続くホワイト・フォレストもメリハリがありますし、ベースの太いソロも聴き所でしょう。立て続けにオリジナル3曲は冒険ですが、それだけ練られたものと思います。

トライソニークはバカテク三人組の意味でしたか。英和辞典に載せておきましょう。(笑)次のトライも期待しております。エリントン・ナンバーはいかがでしょう。

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上品なサウンド (duke)
2011-03-10 19:11:20
クミさん、こんばんは。

Take Five = Paul Desmond そして = Time Out やはりこれに尽きるのかもしれません。上品なサウンドとは言い得て妙ですが、この上品さは極上のワインの香りに似ております。それが禍してジャズ喫茶では敬遠されたようです。私も若い頃は積極的に聴きませんでしたが、最近は良くターンテーブルにのります。極上のワインを覚えたというより歳を取っただけですがねぇ。(笑)

1975年のライブ盤は、25-25 さんも挙げられましたが、先入観を持って聴くと寂しいかもしれませんね。何度吹いたであろう曲も、これが最後と思って精一杯の力で演奏する姿に心打たれます。「永遠の命と思って夢を持ち、今日限りの命と思って生きるんだ」ジェームズ・ディーンの言葉を思い出します。

Trisonique は期待以上でしたね。次のアルバムが楽しみです。
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くつろぎ (duke)
2011-03-10 18:53:01
25-25 さん、デスモンドはトロントのライブ盤もありましたね。

ギターではジム・ホールとの柔らかい音色の妙を思い出しますが、ビッカートもいい味を出しております。スタンダード中心の選曲は肩の力を抜いて楽しめますね。「くつろぎ」とはこれでしょうね。
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トライソニーク (SHIN(4438miles))
2011-03-10 10:00:24
...「SHIN さん」の名前を出すとハグされるかもしれませんよ。でも彼は奥さんがいるんだよなぁ。(笑)・・・

女房が怖くてジャズが出来るか!・・・と言いつつ・・・実は恐怖の日々でしょう(笑)

しかし、皆さん何かお忘れじゃないでしょうか!

そう、ベースとドラムですよ。
二人ともテクもセンスも抜群のベテランです。
だからこそ、あのフリージャズができるのです。トライソニークには短いテーマしかありません。後は三人がお互いのテラパシーを交換して通奏低音的帰結点を示しながら完全にフリーのインプロを展開しているのです。
そして杉本君のベースです、「クアラルンプール」の出だし、鳥のさえずりを思わせる高音は杉本君のベースです。

そう、5弦ベースにしているのです。通常クラシックでは低音側に5弦目を張りますが、杉本君は高音側に5弦を貼ったのです。
そしてあの最高音を作りだしたのです。勿論指のポジションも変わりますので、演奏はかなりの難易度になります。
因みに彼のベースはスイス製で100年ものです。
「クアラルンプール」(ハクエイ君のオリジナル)は段々とエキサイトし最後に転調する、此処が圧巻です。此処を聴け!と言いたいです。

トライソニークとはバカテク三人組とでも言えばいいですか(笑)
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Unknown (まん丸クミ)
2011-03-10 08:24:09
dukeさん、今晩は。

Take Five = Paul Desmond 他の誰も浮かんできません。あんなに上品なサウンドのアルト・サックス・プレーヤーは彼以外にいないんじゃないかなって自分では思っています。

やはり Time Out の Take Five を一番初めに聴いているのでこれがトップにきます。The Paul Desmond Quartet Live 1975年録音の最後のリーダー盤は、カナダのトップ・アーティストにサポートされてしっとりと演奏されているけど、私には少し寂しさというか哀愁帯びすぎて、悲しい感じがするのは先入観(もう長くないという)があるかもしれません。

今思い返すとリアルタイムでカナダで初めて彼のLP ”Skylark” を買ったのが1974年でした。
この時期に Desmond はカナダを気にいって結構きているよです、生で聴きたかったな。

それと Hakuei Kim さんの Trisonique は期待を裏切らない、エクサイティングな盤でした。
Take Five のアレンジも大胆で新鮮で私の耳を楽しませてくれました。

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作曲者の・・・ (25-25)
2011-03-09 21:52:11

デスモンドのアルバムでは、
「The Paul Desmond Quartet Live」で、やってますね。
'75年のトロントでのライブ盤。
エド・ビッカートg、ドン・トンプソンb のカナダ勢との
コラボレーションが絶妙です。
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ようこそ (duke)
2011-03-08 18:51:45
てつさん、ようこそ。初コメントありがとうございます。

チェットベイカーインヨーロッパのジャケの件は、以前ルイスのアルバムを話題にしたときに、TAKASHI さんから寄せられた情報です。彼女の年のころは私の推測で間違いないでしょう。

10年ひと昔と言いますが、ジャズはそのときそのときで印象が変わります。10年前に感動したものが今聴いたら面白くなかったり、その逆だったりと。だからジャズは楽しいのかもしれませんね。

ジャズを愛する人にベテランとか聴きはじめとかレベルの差はありませんので、またお気軽にお立ち寄りください。
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女性ファン殺到か (duke)
2011-03-08 18:39:54
SHIN さん、ハクエイ氏は香港にニューヨークにと世界を股にかけておりますね。多くのプレイヤーとセッションを重ねることで益々成長するでしょう。

女性ファンから握手攻めにあいそうですね。「SHIN さん」で通じますので、お近くの方は是非ライブにどうぞ。「SHIN さん」の名前を出すとハグされるかもしれませんよ。でも彼は奥さんがいるんだよなぁ。(笑)
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初めてお邪魔します (てつ)
2011-03-08 15:32:17
Dukeさん、こんにちは、azuminoさんのブログで、チェットベイカーインヨーロッパのジャケの件で御指南いただいた者です。さすがにazuminoさんのブログ上を借りて返信するわけにもいかず、お邪魔させていただきました。

しかし、こちらはまた一層ジャズのベテランの方たちばかりのようでレベルが高そうです。
テイクファイブのレコードは、ジャズを聴き始めたころによく聴いて(コマーシャルで知っていた曲なので)、その後年とともに一切聴かなくなりました。ついこの間、10年ぶりくらいで改めて聴いてみると、印象がすっかり変わってしまって驚いていた最中でした。
改めて、素晴らしい曲と演奏だ、と感じています。人間の耳は、変わっていくのですね。
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ハクエイ君のライブ予定 (SHIN(4438miles))
2011-03-08 10:13:45
下記のアドレスでハクエイ君の予定が見られます。特にCDキャンペーンで大阪と東京のビルボードがあります、会場が大きいので余裕があります。是非お出でください。
ハクエイ君に私に言われて来たと言ってください、握手をしてくれます。(笑)

http://www.hakuei-piano.com/schedule2.html

アッスイマセン、ここはDukeさんちでした、広告料を払わねば・・・
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今年のベストセールか (duke)
2011-03-07 20:13:58
SHIN さん、こんばんは。

「Trisonique」は売り上げが好調のようですね。ご両親が宣伝しているきらいもありますが、特に札幌はキム氏の地元ですのでファンが多いようです。

K-JAZZという妙な表現は私も耳にしました。流行のK路線と一緒にされては困りますね。仮にこの言葉とイケメン云々で買ったとしても、ジャズは世界言語であることに気付くでしょう。

スピード感あふれるタイトル曲も見事ですが、Take Five に、コールマンの Bird Food、ルグランの You Must Believe in Spring といった幅広い選曲も違和感がない統一性のあるアルバムです。レコーディングの裏話は面白いですね。テイク・ファイブにしてもドント・ランにしても、誰もが取り上げない曲を敢えて弾いてみせる個性は尊重したいですし、どんな曲からも名演が生まれることを証明してくれるでしょう。

そしてベストはトップにブルーベックのカーネギーホール盤がきましたか。これは私もブルーベックのなかでは一番好きな演奏です。
DVDサイズの特別版があるとは知りませんでした。将来プレミア物でしょうね。

譜面をいただいても5分休憩するだけですから遠慮します。(笑)

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ユニットとしての完成度 (duke)
2011-03-07 19:51:49
25-25 さん、こんばんは。

「トライソニーク」はトップのタイトル曲にガッツンとやられましたね。そうとう練り上げたものでしょう。オリジナル曲は手の込んだものが多く、ユニットとしての完成度も非常に高いと思います。

Take Five の選曲には驚きましたが、リアルタイムでヒットした時代にいなかったことが幸いしたのでしょう。ブルーベックのヒットを意識したら取り上げるのは難しかったかもしれませんね。

関内Jazz Is ではお世話になりました。また機会があれば訪れたいライブスポットです。

脚のきれいな山中千尋さんもありましたか。久しぶりに取り出しましたが低音部を生かしたテーマは面白いですね。それにしても学生時代には唸ります。

Trudy の盤は持っておりませんが、カークとのセッションは凄いの一言です。

スーパートロンボーンもありましたね。レイ・アンダーソンが光る1枚ですが、この曲はどんな楽器でも映えます。

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ブルーベック論争はまたの機会に (duke)
2011-03-07 19:22:30
bassclef さん、こんばんは。

長年のお付き合いからすっかり読まれておりますね。(笑)仰るように俗っぽいジャズ曲を話題にしたのはハクエイ・キム氏の果敢なトライと、SHINさんに敬意を表してのことです。bassclef さんが夢見るレコードでご紹介いただきましたように、SHINさんと私はパーカーとガレスピーのような兄弟杯ですので。(笑)SHINさんには以前、ハクエイ・キム氏が参加した大隈寿男さんの「ウォーク・ドント・ラン」をメンバー全員のサインを入れて贈っていただきました。これが素晴らしい内容でして、タイトル曲はベンチャーズ・ファンにもお薦めです。また、キム氏は生で接して大変好感が持てました。日本のジャズ界も世代交代が進むなか次世代のピアニストとして大いに期待するところです。「Trisonique」は期待以上のアルバムでした。

チェット・アトキンスは偶然ラジオでかかったときに耳にしました。私が敬愛するベンチャーズのノーキー・エドワーズはアトキンスを手本にしておりますが、いつだったかチューニングでテイク・ファイブらしきメロを弾いておりました。

仰るようにあの5拍子を乗り切るのは相当に難しいのでしょうが、全く違和感もなく滑り出すデスモンドは大したものです。

ファーマーもありましたね。並んだ曲をみるとなるほどと思いますね。

宵闇散歩さんが仄めかしたブルーベック論争の意図はありませんよ。大きく割れることが予想されますが、好き嫌いは別としてその功績は大きいですし、少なからずテイク・ファイブを聴いてジャズにのめり込んだ方もいるでしょうから、一度話題にしようと思っております。

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Time Out (duke)
2011-03-07 18:52:51
KAMI さん、こんばんは。

エリントンとブラントンのデュオをお聴きでしたか。デュオ数あれど両者の息は臼と杵のようです。餅同様、噛むほどに味わいが増しますので、くれぐれも一気に飲み込まないように。(笑)

トップに定番がきましたか。私も「Time Out」は中学生のころ随分聴きましたが、この曲以外覚えていない強烈なテイク・ファイブです。

Trisonique を購入されたとは嬉しいですね。タイトル曲の閃きとスピード感には唸りました。テイク・ファイブのアイデアもツボを押さえております。期待できるピアニストです。

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色々とお世話になっております! (SHIN(4438miles))
2011-03-07 16:04:31
Dukeさん、時節柄、私に気を使って、お取りあげ頂きありがとうございます。
プロデューサーの青野に成り代わり御礼申しあげます。
「Trisonique」の売上もそこそこに伸びております。ただし、何処かでK-JAZZなどと変な名称が一人歩きし困っております。ハクエイ君の両親が札幌でお医者さんで時々里帰りをしていますので、札幌の巷でDukeさんとバッタリ会うこともあるでしょう。
弟も妹も医者、本人だけが期待に背いてミュージシャンに。
ところで、Take Fiveですが、この録音の10ヶ月前にハクエイ君からTake Fiveのサビはどうでしたっけ?と聞かれ嫌な予感がしました。(笑)
客のリクエストなら無視すれば・・とか言っていたら、ある時リハの時間に変なTake Fiveを弾いているじゃあーりませんか!これ面白いでしょうと、本人は得意顔。まさかレコーディングには使わないよな・・・と言ったら、当然使いますって!
何処までも頑固であります。
しかし、ですよ・・・このTake Fiveといい、前に大隅トリオで出したWalk Don’t Runにしろ、ベタな曲をよくもここまで自分ワールドに塗り替えるなと関心するのです。好き嫌いはあるでしょうが、この個性は大事にしろと言っております。
Take Fiveの出だしのあのメロをダブルオクターブのユニゾンで弾くなんて、デスモンドもブルーベックも聴いたら驚くでしょうね。
ついでながら、オーネット・コールマンのBird foodも面白い出来栄えになっており、私はこちらの編曲をかってます。
そして、Take Fiveのベスト3ですか。

1、ブルーベックのカーネギーホール盤、これはアンコールでやるの雰囲気がいい。
2、スーパー・トロンボーン
3、なし
TrisoniqueのTake Fiveは私は関係者ですので・・棄権します。

ところで、Trisoniqueの意味ですが・・・教えません!
CDを買うと中に意味が書いてありますので、お買い上げの上、お確かめください。(笑)

因みに、恐れ多くも、スペシャルサンクス欄に私の名が宇崎竜童さんや阿木耀子さんと並んで記載されております。
尚、メディアや音楽業界関係者に配布したDVDサイズのケース入り特別CDのライナーには私の拙文が掲載されております・・がこれは非買品ゆえ入手困難になっております。

是非ともご購入のほど宜しくお願いいたします。もしハクエイ君が演奏していたら彼から手売りで購入してあげてください、サインつきで。
いやぁ・・Dukeさん宣伝をさせて頂きました、ありがとうございました。
特別にアノ不思議なTake Fiveの譜面を差し上げましょうか・・もし欲しければですが・・・(笑)
返信する
出た!トライソニーク (25-25)
2011-03-06 22:56:58
duke さん、我が家では夫婦共々贔屓にさせていただいている
ハクエイさんの新譜「トライソニーク」をエントリーで
お取り上げいただき、ありがとうございます!

ハクエイ・キムp、杉本智和b、大槻"KALTA"英宣ds
のトリオは、リリシズムと力強さを同時に感じさせる
素晴らしいユニットですね。
このアルバムでの、Take Five のアレンジの斬新さには
あっと驚きます。
もともと変拍子の曲なのを、更に緩急のアクセントをつけ、
更に後半ではミンガス・ワークショップのような擬音効果を
狙っているかのような3者の動きが感じられて、とても面白いですね。

軽やかで諧謔的なハクエイのオリジナル、
White Forrest のエンディングも、とても好きです。

そう、昨年5月に関内Jazz Is で、ハクエイさんの
ライブご一緒しましたね。昨日のことのように思い出されます!

他にあまり手持ちがありませんが、
山中千尋さんの「マドリガル」のヴァージョンも、
瑞々しい感性が感じられて、かなりインパクトがありました。

そうだ、若きマルティーノを従えた
Trudy Pitts の盤がありましたね、忘れてました。
Trudy 亡くなったんですか!知らなかった・・・。
好きなOrganist でした。
「天才ローランド・カークの復活」で
I'll Be Seeing You で聴かせたTrudy の芳醇な
ハモンド・オルガンの音の洪水、忘れられません!

あとは、そのものズバリ
「Take Five / Super Trombone」なんてのも、ありますね。

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Unknown (bassclef)
2011-03-06 22:16:42
dukeさん、みなさん、こんばんわ。
「テイク・ファイブ」~確かに超有名曲ですね。ジャズレコードとしても1959年当時か、相当のヒットだったんでしょう。ただ・・・日本でのTVのCMによる「ヒット」というのは・・・それ自体は、ブルーベックの責任ではありませんから(笑)それと、この曲・・・作曲はブルーベックではなく、ポール・デスモンドなんですね。
ブルーベックの1959年のTime Outが初出自だと思いますが、そうして・・・Take Five~デスモンドが吹くサウンドしかイメージできません(笑)
59年オリジナル版以外にも、ライブ盤や後年のものにいくつものデスモンドversionはあるのでしょうが・・・他のミュージシャンというと・・・浮かんできません。
(実際~AMGで調べたら、他のジャズ版はほとんどありません。面白いのは、ギターのチェット・アトキンスとdavy graham(デビット・グラハムか)という、フォーク系、トラッド系のギター名手のversionがあったことです)

今回、dukeさんが敢えて他のインスト版がまったく浮かんでこないような、こういうある意味、俗っぽいジャズ曲を取り上げたのも・・・たぶん、そんな「演りにくい」曲に敢えてトライした、ハクエイ・キム氏と、そのCD製作に関わったであろうSHINさんに敬意を表してのことでしょうか。あるいは・・・宵闇散歩さんが語ったように「デイブ・ブルーベック論争」でも湧き起こそうという魂胆かもしれませんね(笑)

てなわけで、Take Five~私からもベスト3は出ません(笑)
Time Out、
Carnegie Hall、どれでもいいです。デスモンドの滑らかに湧き出るフレーズが楽しめます。
(ただ・・・あの5拍子(3拍+2拍)のリズムをスムースに滑らかに乗り切るのは・・・実は相当に難しい・・・はずです。

ひとつだけ「ジャズ版Take Five」ありました。
Art Farmer/~Plays The Great Jazz Hits(CBS)1967年 このLP・・・「ジャズのヒット曲」を集めたもので、ものすごくイージーな感じではありますが、名手5人が演っていて、案外に悪くないです(笑)
Take Fiveは、速めの5拍子に乗って、ファーマー、ジミー・ヒース、シダー・ウオルトンが短めのソロを取って、軽~くまとめてます。



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今週は2枚・・・。 (KAMI)
2011-03-06 20:14:28
dukeさん、皆さん、こんばんは。
今日は店で、エリントンとジミー・ブラントンの40年録音のデュオを聴き、涎を流しながら唸っておりました。(笑)

帰宅すると、今週は「Take Five」ですか。
確かに、超有名曲ですね。(笑)

お気に入りは、

Time Out/Dave Brubeck
中学の時に聴いた、思い出のアルバム。
レコードが擦り切れるのほど聴いた事を思い出しました。


Trisonique/Hakuei Kim
dukeさんに教えて頂き、最近購入したアルバム。
ハクエイ・キムの解釈が、気に入っている。
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アリナミンVの効果 (duke)
2011-03-06 19:19:53
宵闇散歩さん、こんばんは。

アリナミンVはこの曲に釣られて随分飲みました。効果のほどは不明ですが、もし元気が出たとしたらそれは飲んだ後に聴いたジャズのせいでしょう。テイク・ファイブの効果が一番あったのは武田薬品かもしれません。(笑)

ブルーベックほど日米で人気が二分するプレイヤーも珍しいですね。日本ではタイム・アウトのコマーシャルなヒットのためリアルジャズを求めるファンからソッポを向かれたようですが、私はけっこう好きですよ。それは多分にデスモンド効果によるものでしょうが。

Edmonton Festival'76 は亡くなる1年前ですね。生涯変わらぬプレイ、これぞデスモンドの真骨頂です。ブラッドレイズも閉店しましたが、ピアノはどうしたのでしょうね。エリントンは海外公演のときホテルにピアノを現地で買いますが、帰るときは置いていくそうです。残されたピアノがいつも気になります。

We're All Together Again For The First Time は、ヒップなマリガンとスクエアなデスモンドのジャケ写が対照的ですが、デスモンドの演奏はヒップですね。アラン・ドウソンはいつもながらの迫力に圧倒されます。偉大な指導者はスクエアなジャズドラマーであり、ヒップなロックドラマーでもあります。

そしてトゥルーディ・ピッツが挙がりましたか。こちらは聴いたことはありますが持っておりません。オルガンが嫌いなわけではありませんよ。先週も同じこと言ってましたか。(笑)訃報はジャズ誌で知りましたが、ビル・カーネイと結婚したのは知りませんでした。
返信する
もう要らないアリナミンV (宵闇散歩)
2011-03-06 17:27:29

人には曲と思い出が密接につながっていますから口にはしませんし、ジャズとは常に発見される音楽ですからどんなにそれが知られていようが関係はないでしょうし余計なお世話でしょう

…私はDave Brubeckという音楽に全く感動せず、関わりたくないという立場を表明しておきます

テイク・ファイブが「タイム・アウトの」という暗黙の了解のもとイントロからリズムまでお馴染みが聞こえてこないと納得しないヒット曲の運命
違うヴァージョンなんて余計なお世話という…
ソニー・クラークのディープ・ナイトやリー・モーガンのドミンゴの面をありがたがり、いくら嫌いとはいえ彼のThe DukeやIn Your Own Sweet Wayには素直に涙してしまう私とこの曲は常に相性がよくなかった様です(笑)

Edmonton Festival'76/Paul Desmond(ganbit)
ポールさんは素晴らしいです、大好きです!ブラッドレイズにあるピアノは彼のですね

We're All Together Again For The First Time/Dave Brubeck(atlantic)
タイム・アウトのテイク・ファイブのジョー・モレロは素晴らしいですし、ジョーは立派なドラマーです、ここでは同様にクレヴァーなドラマー、アラン・ドウソンが凄いことになっていますね…しかしこのコンサートの感じはほとんどロックの乗りです(笑)

Introducing The Fabulous T.P/Trudy Pitts(prestige)
美人B3奏者のマブいテイク・ファイブですね、まさにフィリーの3人による唯一無二の音の疾走の記録です!昨年暮れに亡くなってしまいましたが新譜もたくさん出していた矢先に残念です…私は昔この残された旦那Mr.Cとシャーリー・スコットとトゥーティとジミーでこそコルトレーンの追悼ライブを演るべきだと戯言を言ってましたがシャーリーの来日直前の死によって永遠に戯言になりました(笑)
返信する
テイク・ファイブ・ベスト3 (duke)
2011-03-06 07:39:42
皆さん、今週もご覧いただきありがとうございます。

テイク・ファイブはブルーベック・カルテット最大のヒット曲で、普段ジャズを聴かない方にも広く知られている曲です。今週はインストでテイク・ファイブのお好みをお寄せください。

管理人 Take Five Best 3

Dave Brubeck / At Carnegie Hall (Columbia)
George Benson / Bad Benson (CTI)
Hakuei Kim / Trisonique (area azzurra)

ブルーベックは何度も録音しておりますし、多くのカバーがありますので何が挙がるのか楽しみです。

記事では「Trisonique」のトリオ名には触れませんでしたが、トリオ名の意味はこのアルバムのスペシャルサンクス欄に名前を連ねておられる SHIN さんからの詳しい説明を待ちましょう。

ハクエイ・キムを聴いたのは 25-25 さんにご案内いただいた横浜関内ジャズイズです。その節はお世話になりました。 

ジョージ川口とヒズフレンズの名でテイク・ファイブを演奏したものをコンピ盤で所有しておりますが、オリジナル収録盤をご存知の方はご教示願えれば幸いです。

拙い内容ながらお陰様でアップする日曜日は多くのアクセスをいただいております。超有名曲ですのでこの機会に思い出等、コメント欄デビューはいかがでしょう。初コメントも楽しみにしております。

今週も皆様のコメントをお待ちしております。
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