クラシック音楽しか聴かないという人でもジョージ・ガーシュウィンの名前を知っているという。「サマータイム」や「アイ・ガット・リズム」ではなく、「ラプソディ・イン・ブルー」の作曲家としてだ。同じように音楽とはジャズだと信じきっている小生のようなベートーベンもモーツァルトも同じに聴こえるクラシック音痴もスペインの作曲家ホアキン・ロドリーゴの名前だけは忘れられない。そう、あのマイルスで有名な・・・
「アランフェス協奏曲」である。この曲とて、もしマイルスがビッグトーンで鳴らしたベーシスト、ジョー・モンドラゴンの家に立ち寄ったときにレコードを聴いていなければジャズファンは知らなかったかもしれない。モンドラゴンにギターのパートをトランペットで吹いてみたら、と勧められてのことだ。そのメロディに魅せられたマイルスは、音の魔術師であるギル・エヴァンスとタッグを組んで「スケッチ・オブ・スペイン」という一大絵巻を創り上げた。さまざまな楽器を配した大胆且つ緻密なギルのアレンジに、良くコントロールされたマイルスの音色が重なったときの美しさは、ジャズ芸術と呼ぶに相応しい。
元はギターの曲ということもあり、ギタリストがよく取り上げているが、バルセロナ出身のテテ・モントリューが果敢にピアノで挑戦している。原曲の持ち味を損なわないようにテーマは物静かにソロで入り、そこにジョージ・ムラーツのベースとルイス・ナッシュのドラムがタイミングよくからむ。短い演奏だが最後まで美しさにこだわる演奏だ。そしてアップテンポの「星影のステラ」、バラードの「イージー・リヴィング」と鮮やかな選曲のコントラストである。かつてベン・ウェブスターは、「ヨーロッパで最もスウィングするピアニスト」とテテを褒め称えていたが、その言葉は決して社交辞令ではないことがわかるだろう。
いつだったかクラシック音楽を愛好する知人の家でオーケストラをバックにナルシソ・イエペスが演奏するアランフェス協奏曲を聴く機会があった。知人はジャズしか知らない小生でも聴いたことのある曲という配慮だったのだろうが、なかなかあのメロディが出てこない。マイルスが吹いた哀愁を帯びた旋律は第2楽章だと知ったのは随分後のことだ。いつになってもクラシック音痴だけは治りそうもない。
「アランフェス協奏曲」である。この曲とて、もしマイルスがビッグトーンで鳴らしたベーシスト、ジョー・モンドラゴンの家に立ち寄ったときにレコードを聴いていなければジャズファンは知らなかったかもしれない。モンドラゴンにギターのパートをトランペットで吹いてみたら、と勧められてのことだ。そのメロディに魅せられたマイルスは、音の魔術師であるギル・エヴァンスとタッグを組んで「スケッチ・オブ・スペイン」という一大絵巻を創り上げた。さまざまな楽器を配した大胆且つ緻密なギルのアレンジに、良くコントロールされたマイルスの音色が重なったときの美しさは、ジャズ芸術と呼ぶに相応しい。
元はギターの曲ということもあり、ギタリストがよく取り上げているが、バルセロナ出身のテテ・モントリューが果敢にピアノで挑戦している。原曲の持ち味を損なわないようにテーマは物静かにソロで入り、そこにジョージ・ムラーツのベースとルイス・ナッシュのドラムがタイミングよくからむ。短い演奏だが最後まで美しさにこだわる演奏だ。そしてアップテンポの「星影のステラ」、バラードの「イージー・リヴィング」と鮮やかな選曲のコントラストである。かつてベン・ウェブスターは、「ヨーロッパで最もスウィングするピアニスト」とテテを褒め称えていたが、その言葉は決して社交辞令ではないことがわかるだろう。
いつだったかクラシック音楽を愛好する知人の家でオーケストラをバックにナルシソ・イエペスが演奏するアランフェス協奏曲を聴く機会があった。知人はジャズしか知らない小生でも聴いたことのある曲という配慮だったのだろうが、なかなかあのメロディが出てこない。マイルスが吹いた哀愁を帯びた旋律は第2楽章だと知ったのは随分後のことだ。いつになってもクラシック音痴だけは治りそうもない。
アランフェス協奏曲は、もしマイルスが取り上げなければジャズ・スタンダードになっていなかったでしょう。今週はアランフェス協奏曲のお気に入りをお寄せください。テテ・モントリューのベストは機を改めて話題にします。
管理人 Concierto De Aranjuez Best 3
Miles Davis / Sketches Of Spain (Columbia)
Jim Hall / Concierto (CTI)
MJQ with Laurindo Almeida / Collaboration (Atlantic)
他にもマンハッタン・ジャズ・クインテット、L.A.4、ヨーロピアン・ジャズ・トリオ、藤原清登さんと鈴木良雄さんが組んだヴィノ・ロッソ等々、多くの名演があります。トップは集計前から決定です。(笑)
今週も皆様からのコメントをお待ちしております。
Paco de Lucia Concierto de Aranjuez Part2
http://www.youtube.com/watch?v=w8LL1x6J2rU
お互いになかなか調子が上がりませんなー!
お題ですが、マイルスに一票、っ言うか、後はジム・ホールしか聴いてないので・・
久しぶりにマイルスを先ほど聴きましたが、素晴らしいですね! 僕はこれを聴くときはチェンバースのベースラインを中心に聴いてしまいます。 このベースラインでジャズを確認しながら聴いているように思います。
しかし、マイルスって凄いですねー当たり前のように今は聴いていますが、これ斬新ですよね!
ジム・ホールも良いですが、ダントツ過ぎますね、マイルス!!
昨夜はデイ・バイ・デイでホーンを入れたセッションを楽しみました。佐々木慶一さん共々、開口一番、今日も負けた、でした。そういえばオープニングはブルー・トレインでした。(笑)
マイルスのこのレコードには圧倒されます。今更ながらに編曲といい、演奏内容といい、ベスト・パフォーマンスですね。チェンバースのベースラインは全体のバランスを整えているように思います。
ギターではジム・ホールが群を抜いております。基礎がしっかりしているのでしょう。
何しろこれは冒頭の出だしのカスタネットの音でマイッタ!です。何度もスペインには行きましたし、フラメンコ・タブラオにも行ってますが、正にスペインの音・・カスタネットから入るとはさすがギル・エバンス!
Jim Hall / Concierto (CTI)
これも良い、このドラムはガッドで正解ですね。それに影の立役者はローランド・ハナのピアノですね!
三番目はモンティ・アレキサンダーとしたいですね。
このモンテイを聴いていると思わず「オレッ!」と声をかけたくなります。
因みにコリアの「スペイン」は「アランフェス」の発展系だと捉えても良いでしょうね。
チック・コリアの「スペイン」で踊るフラメンコも迫力があるもんです。この歌に挑戦中です、アル・ジャロウの様に歌いたいのだがとマリーンに言ったら、無理な挑戦だと笑われた事がありやんす。
まあ、ジャズの場合は正確に言えばアランフェス協奏曲、第二楽章の冒頭の部分を使った・・・・曲と言えるのでしょうか・・・。
最近よく行く素人が演奏できるジャムセッション・ライブ・ハウスがありまして、そこに医者でギターの名手が夜な夜な現れまして、私を指名して「スペイン」をやろうと言うのですが、冒頭のアランフェスの部分を完璧にやるのでイントロの長いこと・・・ギター屋さんはお好きですな。
スペインには一度も行ったことはありませんが、マイルスを聴くと異国の空気までをも感じさせます。
ギル・エバンスは72年にプーさんのリサイタルで来日したときに聴きましたが、新宿厚生年金のステージが色づきました。まさに音の魔術師でした。このとき連れてきたのはハンニバルとビリー・ハーパーでしたが、素晴らしいソロを吹いておりました。
ジム・ホールはさすがですね。この曲を完璧に演奏することはギタリストのプライドかもしれません。
モンティは聴いておりませんが、「Impressions in Blue」ですね。声をかけたくなる演奏でしたら探してみましょう。
「スペイン」とは直球のタイトルですが、ベースはアランフェスですね。アランフェスを冒頭から弾くのはギタリストの憧れなのでしょうが、正直言って退屈します。(笑)
この曲は、昔からクラシックのものを聴いていました。クラシックをよく聴いていた時期などに、ナルシソ・イエペス、エルネスト・ピテッティ、村治佳織ら、他の収録曲の関係もあって集めました。ジャズの方では、多くを持っていないので、ベスト3はちょっと無理なので、今回は多分誰も異論がないベスト2で(笑)。
①Miles Davis / Sketches Of Spain (Columbia)
②Jim Hall / Concierto (CTI)
それと、MJQとローリンド・アルメイダのLPは持っていました。心地よくきけたという記憶がありますが、にわかに聴けないので、前記2つだけです。
クラシックもお詳しいazumino さんは、やはりナルシソ・イエペス等の演奏がしっくりするのでしょう。私はクラシックの門外漢ですので、この曲はマイルスにとどめをさします。記事でも触れましたが、もしマイルスが取り上げなかったら一生知らずに終わったかもしれません。
MJQとローリンド・アルメイダはクラシック寄りの演奏です。おっしゃるようにアルメイダのギターの音色が柔らかいせいか、心地良く聴けますね。
Concierto De Aranjuez Best 3
Miles Davis / Sketches Of Spain (Columbia)
Jim Hall / Concierto (CTI)
Monty Alexander / Impressions in Blue (Telarc)
当然ですがダントツのマイルスでした。改めてマイルスの素晴らしさ、ギル・エヴァンスの華麗なアレンジの魅力、そして原曲の持つ美しさを再認識しました。
今宵はお気に入りのアランフェス協奏曲に浸ってみてはいかがでしょう。