昨日、日本が誇る世界のトップバレリーナ吉田都の公演「シンデレラ」を
観て来ました。
華やかな衣装、豪華な舞台装置、そして何よりも英国のロイヤルバレエ団で
22年間に渡ってプリンシパルを努めた都さんのしなやかな妖精のような踊り。
観客席の晴れがましく着飾った女の子たち、興奮したざわめき、甘い香水の匂い。
そういった夢の世界にいっとき浸ることができたのでした。
現実に戻れば、相変わらず瓦礫に埋もれた東北地方、
肉親を探す何万人もの人々、
見通しのつかない原発問題。
昨日の朝日の特集「フクシマ50終わらない苦闘」は
やはり備忘録として残しておきたい。
(抜粋)”いったい終わりは来るのだろうか―。
東京電力福島第一原発で続く過酷な作業は、収束の道筋すら見えないまま1カ月を迎える。「フクシマ50」と海外メディアから称賛された作業員たち。不安と苦悩を背負い、見えない敵と戦い続ける。
「そっちは何人出すんだ。覚悟を見せろ」
地震発生直後、原子炉メーカー「日立製作所」のグループ企業の会議室。福島第一原発で作業にあたる部門の担当者が、技術管理をする社員に詰め寄った。離れた場所から指示を出すのではなく、現場で危機感を共有し、難局を乗り越えようと訴えた。激しい応酬の末、多くの技術系社員が現場に入った。
社員の生命に関わる任務だけに、同社の中堅幹部は「重い決断だった」と振り返る。
東電の協力会社から作業に参加した40代の男性は、「行きたくなかったが、断れば今後の仕事がなくなる」と打ち明ける。日当は1万数千円。「時給数万円で雇われた建設関係の作業員もいるらしいが、日頃から東電と協力関係にある我々は通常の日当で働いている」
一方で「自分たちしかいない」と責任感を持って志願した同僚も多く、「現場には団結感があった」と話す。
ある下請けの工事会社では、高齢の専務や社長たちが作業に名乗り出た。「俺たちだって簡単なケーブルの敷設作業ぐらいはできる」若い作業員の将来を思い、盾になると決意した。”
以前の、一日2食のクラッカーや缶詰の食事、床に雑魚寝といった劣悪な環境は
改善されたようですが、相変わらず死闘が続いているようです。
日本を守ってくれる男たちに感謝です。