ドラマのとびら

即興の劇や身体表現で学ぶ、教える、浮き沈みの日々とその後

PCAGIP

2024-10-28 18:33:13 | 芸術およびコミュニケーション
PCAGIPは、Person Centered Approach Group Incident Processの頭文字をとったもので、日本におけるPCAの第一人者である九州大学名誉教授・東亜大学大学院教授、村山正治先生が考案したグループで行う事例検討法です。
https://lifeactivatorco.wixsite.com/pcagiperproject/%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%93%E3%82%B9%E5%86%85%E5%AE%B9-1

自立生活支援員の研修で初めて体験しました。
特徴として次の3つが挙げられています。
 ①問題ではなく、問題を抱えた人が中心であること
 ②解決志向ではなく、プロセス志向であること
 ③対等であること

方法としては、
 ①自己紹介・事例提供
  事例提供者は、担当の事例を話すだけでなく、
  自分にとって検討してもらいたいテーマを明確に提示します。
  提供された事例は、「利用者さんとの関係が近くなりすぎて、
  どのように距離を取って行ったらよいのか分からない」ということでした。
 ②質問セッション
  この時、ひとり一つずつ質問し、事例提供者はそのつど質問に答えていきます。
  二巡目からは質問をパスすることも可能。
  時間にもよりますが四巡目ぐらいまで質問します。
  あくまでも質問であって、意見やアドバイスはしてはいけない。
 ③アイデアセッション
  2~3人に分かれて話し合いながらアイデアを出し、付箋紙に書きます。
 ④シェアタイム
  付箋紙を事例提供者にプレゼントしながら、自分のアイデアについてシェアします。
 ⑤それぞれがPCAGIPを体験して感じたことを話します。
  この時、参加者、板書担当者、司会者の順に感想を述べ、最後に事例提供者が話します。
 全員でお互いの貢献に感謝の拍手して終了します。

いろいろなアイデアが出て、とても学ぶことの多い研修でした。

でもグループによっては、うまくいかなかったそうです。
私のいたグループでも、四巡目ぐらいになってくると質問ではなくアドバイスが出たりしたのですが、うまくいかなかったグループは最初から意見やアドバイスがどんどん出たそうです。つまりPCAGIPではなくなっている。

質問と意見/アドバイスを区別するのが、案外難しいらしい。
私たちのグループでは司会がしっかりしていて、質問することを強調されたので良かったのかも。ひとり一つずつ質問すると言われたのにいくつも質問しようとした人がいましたが、「ひとつだけですよ」という声かけもありました。
PCAGIPを経験して分かっている人が司会をしないと、うまくいかないこともあるようです。
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