ドラマのとびら

即興の劇や身体表現で学ぶ、教える、浮き沈みの日々とその後

演劇体験ワークショップ―山科醍醐こどものひろば

2013-03-10 12:45:21 | 日記・エッセイ・コラム

集まったのは大人から子どもまで、私も含めて参加者は27人。ほとんど子どもですが、お母さんや大学生も。

ストレッチから始まって、ウォーク、スキップ、ジャンプ。震源地ゲームに続いて呼吸の練習から発声練習。ゲームと演劇のための訓練がほど良くミックスされていて、初参加の小学生の男の子にも飽きない。

例えば、震源地ゲームもまず、誰かの動作を真似するというところから入り、経験のなさそうな男の子何人かに動作を繰り出す体験をしてもらい、それからゲームへと、実に細かくステップを踏んで、誰もがスッと入っていける。

最後のグループ発表に向けて、全体がよく考えられたプログラムでした。

さて、最後は「失敗」から始まって「成功」で終わるストーリーを考えてグループで上演。7人一グループ。各グループには、劇団ぽっぷっこーんの子たちが約二人ずつ。「だれか話し合いをメモしたほうが良いよ」という声かけに、率先してぽっぷっこーんの子がメモ役に。

その子たちが、全員から意見を聞く。それぞれがアイデアを出していく。私のグループでは、バスケット、縄跳び、足し算などがだされた。私が発言しかけたときにほかの子が口を開いたので黙ってしまったけれど、メモしていた子が「言って」というので、「ドラえもんの道具みたいに、高くジャンプできてシュートがうまくなる靴をもらうというのはどう?」と言ったら、そのあとの多数決でバスケットが3票。僅差でバスケットに。

それから練習。私は子ともたちの推薦でバスケットコーチに。大学生が宇宙人。他の子どもたちがチームメート。時間がないので出されたアイデアはよく検討する間もなくすぐ受け入れられる。靴は宇宙人からもらうというアイデアが出たり、円陣を組んでオーッと叫ぶシーンを入れたり。子ともたちが生き生きとアイデアを出し、演じる。最後の土壇場で、主人公の子が「最後は靴をぬいでも成功する」というアイデアをだし、最後まで通し稽古をする時間がないまま、本番へ。

私はバスケットコーチとして、大活躍(?)。主人公の子は、最後の一人の場面をちゃんとやりとげ、とても満足。

全員、満足でした。

ここでは「劇をする」という以前に、楽しい場であることが大切にされていると感じました。そのことが一人ひとりの子どもを大切にすることとつながり、自然と教育的配慮につながっている。子どもと一緒に劇をしようとする人たちが、みんなこんな人たちだったら良いなと思います。

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